ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.15(2001/09/09) A
【雪渓上部】
さて、雪渓の方ですが、ガスがひどく、キレイにご覧になれる映像があまりありません。気温は低くないのですが、雪質は結構固くなっています。
岩が頭を出しているところもありますが、さほど変化はありません。バーン状態は雪渓に常駐している人が整備しているため、滑走可能な状態を維持することができます。
整備されていない部分はご覧の通り、かなり大きなスプーンカット状態になっています。整備の苦労が伺えます。
雪面はかなり固い状態です。微妙なバランス感覚が必要です。
先週までは雪面の高さと地面とは50センチほどあったのですが、ご覧の通り、ほぼ地面と同じ高さとなってしまいました。今後、風雨によって、雪渓の残り具合が心配されるところです。
天候によってはバーンは緩んで滑りやすくなるものの、これからはバーン状態がきびしくなっている一方です。明け方になると大雪渓エリアは霜柱があちこちに見え、黄色く色づいたスゲに霜が降り、秋を通り越して冬を思わせるようになったりもします。
もちろん悪天候ばかりではありません。晴れるとその澄んだ空のその青さは一層の深みが増し、そこから伸びる光線に照らされる山肌は逆に夏場よりもビビッドに感じてしまいます。
【昨年の今ごろは】
date:2000/09/03 |
同じ週の画像がありませんでしたので、先週と同じもの掲載いたします。
◎ 一口メモ〜『ノリクラの紅葉』 ◎ ノリクラで紅葉と言えば、やはりウラジロナナカマドが有名でしょう。大雪渓の雪融けの沢筋を縁取るように赤いラインができ、ハイマツの緑とのコントラストが見事です。時期としては9月下旬〜10月上旬でしょうか。どうしてもウラジロナナカマドの見事な黄色・赤色に圧倒されてしまうのですが、でも、雪渓エリアならではの紅葉もじつはあるのです。それは高山植物の紅葉です。今回ご紹介した「モミジカラマツ」や先週の「コバイケイソウ」は高山植物の中では大型のものですので、遠くからでもご覧になれると思います。このほかやはりこれも先週お伝えした「ヨツバシオガマ」の全身ムラサキ。チングルマやミヤマダイコンソウの紅葉もなかなかです。もちろんノリクラ雪渓カレンダーではこれら高山植物の紅葉も随時掲載していきます。 ただし、自然相手なので必ずしも「キレイに」紅葉してくれるとは限りません。年によってはそのまま枯れて茶色くなってしまうときもあります。さて、今年はキレイな紅葉が見られるでしょうか? |
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