ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2003/06/21) C

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(Update:2003/06/27)

 

【蚕玉岳〜剣ヶ峰】

こちらのほうもかなり雪融けが激しくなってきています。滑られないことはありませんが、いたるところに岩が頭を出しています。

 

縦溝 雪渓表面だけ流れてしまいます。

やはりこちらも梅雨入りでバーンはあまり滑りやすいものではありません。場所によってはかなり深い縦溝があります。こちらの蚕玉岳〜剣ヶ峰から滑り降りるところはかなり急斜面ですので、初めての方やあまり雪渓になれていない方はお勧めしません。

この時期の雪渓には良くありがちですが、スキーなどでエッジングしようとすると表面がかなり緩んでいて、固い下までエッジが届かず、表層雪崩のようにスキーが緩んだ雪と一緒に下に落とされる現象があります。不意に足元をすくわれたような感覚ですので、初めてこの現象に出くわすとかなり驚きます。

 

先週まではまだ幅が5メートルほどありましたが、今週はご覧のようにこれより下部へは滑り降りることはできません。朝日岳直下の所も含め、稜線から降りられるのはこれで最後となります。

今回はホントに「梅雨の晴れ間」といった感じでした。翌日の日曜日も午前中はまずまずの天気で、土曜日に運行されなかった長野県側のバスを待っていた人が多かったせいか、満席状態でした。

もうすぐ、本格的なノリクラシーズンが到来します。しかし、梅雨はこれから末期に近づくに連れて、集中豪雨的に降り続き、濃霧・土砂崩れなどの危険性もあります。まだ、大雨により雪渓自体も鉄砲水が発生し、あっという間に溶けてなくなってしまうことも過去には何回もありました。まだまだ、ノリクラシーズン前半ですが、マイカー規制元年ということも含め、どのように推移していくのかまだまだわからない状況です。

 

【昨年の今ごろは?】

date:2002/06/23

雪渓下部はほとんど変わりありませんが、稜線付近は今年のほうがやや多い感じです。

 

◎ 一口メモ〜『ノリクラデビュー』 ◎

昨年の秋に室内スキー場の「ザウス」がなくなり、夏場の練習エリアを失ってしまったスキーヤー・ボーダーもいらっしゃると思います。そんな方の中にはもちろん乗鞍大雪渓を新たな練習の場と考える方もいらっしゃると思います。もちろん下界の猛暑を離れて避暑気分でいってみようかなぁ〜と考える方もいらっしゃいます。

そんなスキーヤー・ボーダーの方のために「ノリクラデビュー」のワンポイントを申し上げます。

■天候(突然の雨と強い日差し)■
梅雨があけると、朝は快晴でも昼過ぎから雷が鳴り出し、大雨という夏山特有の天候を示す日がおおくなります。どんなに晴れていても合羽(ゴアテックスがベター)はリュックに入れてお越しください。
晴れた日の日差しはかなり強いものがあります。日焼けを気になさらない方でも、日焼け止めの対策は必要かと思います。

■服装(上下長袖がキホン)■
いくら日差しが強く、暑くても、上下長袖が基本です。強い紫外線から肌を守ることと、転倒時の障害を少なくするためです。

■バーン状況(何かしらの凹凸あり)■
こちらは毎週、ノリクラ雪渓カレンダーお伝えしているとおりですが、完全なフラットバーンというところは余りありません。昨年までの状況ですとポールを貼った後はかなり波打ったバーンとなります。ただし、マイカー規制により人出が減れば、それほどひどくないかもしれません。ただ、スプーンカットなど雪渓特有のものは人が滑らなくなればなるほどひどくなります。

■無理はしない(ケガに注意)■
大雪渓は標高2700mほどのところになり、動いていない状態では空気の薄さは気になりませんが、一旦、雪渓を登り始めると最初の頃はかなりツライものがあります。特に体調がすぐれないときは無理は禁物です。また、ご自身の力量にあった斜度・バーン状況を選んで滑走してください。エアー台などに限らず、転倒などでケガをおっても救急車の到着は2時間かかります。そして、麓の病院まではさらに2時間かかります。

■水分補給(最低1リットル)■
日差しの強い日は、さほど喉の渇きを感じなくても定期的に水分補給をお勧めします。翌日の疲労度にかなり影響をもたらします。暑い日は1リットルのペットボトルはあっという間になくなってしまいます。

■携帯電話■
大雪渓の大抵の場所で通話が可能です。最終のバスに乗り遅れたり、緊急の際には役立ちます。

まだまだ、いろいろあると思いますが、お問い合わせくだされば、わかる範囲でお答えいたします。お気軽にどうぞ!(E:mail WebMaster@norikura.org )

 

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