ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.11(2003/08/03) E

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(Update:2003/08/08)

 

今回は大雪渓以外についても触れてみたいと思います。お盆などでノリクラにお越しになる方へのご参考になれば幸いです。

 

【高山植物 その2】

シナノキンバイ

先週、シナノキンバイについてお伝えしたしました。そのなかで、この時期は黄色い花が多く、なかなか区別が難しいと申し上げました。今回は近くにたまたま、ミヤマキンバイが咲いていましたので、少しだけ比較してお伝えしたいと思います。

 

シナノキンバイとミヤマキンバイ

先週は見分け方について花の大きさと葉の形について申し上げましたが、この画像のように大きさにはかなり違いがあります。右上の大きいものがシナノキンバイ、それ以外の小さな花がミヤマキンバイです。

 

シナノキンバイ ミヤマキンバイ

花の大きさ、葉の形など以外に良くわかりやすいのは、花を下から見たときです。一般的にミヤマキンバイのように花の下には花びらをサポートするように緑のガクがありますが、シナノキンバイの方にはそれがありません。実はシナノキンバイの花のように見えているのがガクで、ガクがないのではなく、花びらのほうがないと、いわれています。

 

【ご来光】

2003/08/02 05:15

乗鞍高原からご来光バスが運行されています。観光センターのバス停を大体03:30〜40くらいに出発します。ただ、山麓が曇でも、山頂付近は雲の上ということもありますので、あきらめずにトライしてみてください。このときのバス到着は04:45くらいだったように記憶しております。日の出はまだですが、あたりの空はかなり明るくなっていました。ホントの夜明け前をご覧になりたい方は肩の小屋か畳平の宿泊施設に1泊されたほうが良いと思います。

この日の日の出時刻はちょうど5:00くらい。しかし、雲の中から日の出があるときはご覧のようにかなり時間が遅くなります。

 

【富士見岳】

富士見岳

畳平から肩の小屋に向かう道中に少し小高い丘のような山があるのをご存知でしょうか?

 

富士見岳(ふじみだけ 2817m)は比較的高山植物の多い山です。砂礫地帯が多く、ミヤマダイコンソウ、イワギキョウ、イワツメグサなどがいたるところに咲いています。小さな山ですが高山植物に興味のある方なら見ていて飽きない山でしょう。

 

富士見岳は鶴ヶ池側と肩の小屋側の2方面から登頂することができます。鶴ヶ池側からはご覧のとおりやや斜度のきつい登山道ですが、畳平や鶴ヶ池が一望でき、ちょっとした登山感覚を楽しむことができます。

 

また、砂礫の多い富士見岳では目を凝らせばこんな高山植物も目の当たりにすることができます。吹きさらしでガラガラと崩れそうな山肌で、他の高山植物が根を這わせることのできない砂礫地帯にポツンポツンと植生しています。まるで他者を寄せ付けない女王の気品を放っているかのような雰囲気です。

小さな山ですが、いろいろな楽しみが秘めてます。ぜひ一度、剣ヶ峰だけでなく、富士見岳にも足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

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