ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.6(2005/06/18) @

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(Update:2005/06/23)

 

【大雪渓】

先週、全国的に梅雨入りが発表されましたが、この1週間はあまり雨も降らず、速報でもお伝えしたように、6月18日(土)・19日(日)の両日はまずまずの天候で、ホントに梅雨入りしたのか疑ってしまうような二日でした。それでも、一時的に激しい夕立は降るようになって来ましたので、だんだん夏へシフトしてきていることは間違いないと思います。

雪渓の状態はこの後、お伝えいたしますが、天候が良いためか、雪解けは思ったよりもスピードが増しているように感じます。これまで例年よりも多かった積雪量は、だんだん例年並に近づきつつあるようです。もちろん、高山植物も季節の移り変わりを目に見える形で教えてくれます。

今回は18日(土)に取材した画像をもとにお伝えいたします。なお、積雪量は、通常、昨年と比較しながら紹介しますが、昨年と今年では1ヶ月近い開きがありますので、雪の多かった2003年と比較しながら紹介します。

 

【畳平付近】

左の画像のお花畑付近はだいぶ雪解けが進み、木道の大半が見えるようになってきました。前回、大雪渓など、大半のエリアでは雪の多かった2003年よりさらに多いが、このエリアに関しては2003年のほうが多かったと申し上げましたが、今週に関してはほぼ同じくらいか、1週間ほど遅くなっているような感じです。しかし、お花畑の奥の方は2003年よりも確実に雪解けが早かったため、すでに青々とし始めています。お花畑はまだ立ち入り禁止のため、近づいて確認することはできませんが、おそらくスゲ類のほか、ハクサンイチゲがつぼみをつけはじめているのではないかと思います。

 

【肩の小屋へ】

分岐点−左が肩の小屋、右はコロナ観測所へ 先週と比べ積雪はかなり減少している

こちらは肩の小屋とコロナ観測所の分岐点。雪の壁の高さがだいぶ低くなっています。特に右の画像では先週までは道路右側のコンクリートの法面が一部しか見えていませんでしたが、ご覧のように完全に現れています。また、道路左側の雪の壁も1.5メートルほどの高さになり、先週と比べて50センチくらい減少しています。

 

雪渓下部に続く急斜面

分岐点から数十メートル進んだところにある、雪渓下部に続く急斜面です。先週は雪渓の上端が道路とほぼ同じくらいの高さでしたが、今週は道路よりも50センチから1メートルほど低くなっています。雪渓の上端が道路より低くなりすぎると雪渓に下りることができなくなりますが、今回はまだその心配はありません。

 

岩の頭が気になりつつも滑走できます。

雪渓下部への滑走は、少し岩の頭が気になるものの今のところは問題はありません。ただ、積雪量そのものがだいぶ少なくなってきているので、来週あたりはかなり出てくるのではと思います。

前回もお伝えいたしましたが、広い大雪渓エリアでも急斜面となると、後ほど紹介する稜線付近とここに限定されます。

 

【肩の小屋周辺】

先週と比べるとだいぶ雪解けが進み、肩の小屋周辺は先週まで残っていた雪も完全になくなっています。

 

6月25日(土)より営業開始 営業開始に向け、連日準備中!(アルバイト追加募集中です)

今日は梅雨の晴れ間の良い天気。窓という窓をすべて開けて風を通しています。その窓には6月25日より営業を開始する旨のお知らせが掲示されています。また、営業の開始にあたり、従業員の方が連日泊り込みで準備を進めています。肩の小屋の営業は、大雪渓の紅葉が終わる10月上旬〜中旬頃まで続けられます。

以前、肩の小屋のアルバイト募集について5月21日付けのお知らせでご案内しました。数名のアルバイトが決まったようですが、さらに7月中旬から10月中旬までのアルバイトを追加募集しております。追加募集については、6月19日付けのお知らせをご覧ください。

 

こちらは肩の小屋から大雪渓に続くエリア、先週はかなりのスピードで雪解けが進んだ箇所ですが、今週は高さで50センチ〜1メートルほどの雪解けで、ほかのエリアと同じくらいです。

 

横幅はまだ十分あります。

肩の小屋付近のエリアは緩斜面で横幅があることから、基礎練習などに向いています。雪解けにより、周囲がだんだん高くなってきていますが、エリアが小さくなったという感じはそれほどありません。

 

ここから稜線方面に、直登せず、必ず手前の登山道を! この付近はこれから高山植物が芽生えてきます。

通常、雪渓下部から稜線に向かうには左上方向の朝日岳方面に向かって登っていきます。そちらが一番短いルートになります。しかし、急斜面であるため、雪渓下部から右上方面に登りだし、肩の小屋付近を経由し、その後は登山道を登っていくことも可能です。

この場合、下から登ってくると、左の画像の箇所に出てきます。雪渓上端の雪の途切れたところから100メートルほど先には、右の画像のように、赤い屋根の宇宙線感触所が見え、稜線に向かう登山道が確認できますので、そのまま地面を歩いていく方が見えます。
しかし、右の画像のこのエリアはこれから多くの高山植物が芽生えてくるところです。また、左の画像のように雪渓のすぐ脇には登山道があり、高山植物のエリアを迂回して、稜線に向かう登山道に出ることができますので、必ず、登山道を使うようにしてください。

 

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