ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.9(2005/07/10)
〜あとがき〜

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(Update:2005/07/14)

 

【畳平のお花畑】

それでは今週も畳平のお花畑の様子をお伝えします。

 

ハクサンイチゲ(つぼみ)−お花畑入り口付近

先週もお伝えしましたが、お花畑は奥のほうから入り口方面に向かって、雪解けが順に終わりましたので、必然的に入り口付近の方が高山植物の生育が遅くなっています。こちらのハクサンイチゲは先週の段階ではまだ新芽を出したところでしたが、ご覧のとおり、つぼみができ始めています。来週には開花することでしょう。

 

そして、少しずつ奥の方に進んでいくと...

 

ミヤマキンバイ(花)

木道沿いに小さな黄色の花を見つけることができます。ミヤマキンバイです。先週もちらほらと咲いていましたが、今週になって普通に見られるようになって来ました。

 

ハナゴケ

そして、ハクサンイチゲなどの間に白っぽい苔のようなものが、所々、集まっているところがあります。ハナゴケの仲間です。コケと言ってもいわゆる苔ではなく、きのこのような菌類と藻類が合体した地衣類と呼ばれるもので、菌類は藻類の光合成によって作った栄養分を使い、藻類は菌類に水分などを補ってもらう共存関係にある植物と言えます。

この地衣類は乾燥・極寒など、他の植物が生育できないような所でも生活できるものの、二酸化硫黄など大気汚染には非常に敏感で、都心部の地衣類の変化が大気汚染のバロメーターのひとつと考えられます。

 

お花畑をさらに進み、一番奥へ行くと、なにやら、一生懸命、ハクサンイチゲの群生の中を覗き込んでいる人がいます。

 

ミヤマクロユリ(花)

先週はほとんど見かけなかったミヤマクロユリです。人気の高い高山植物の一つですが、それとは裏腹にひどい悪臭を放ち、いろいろな伝説を持つ花としても知られています。

 

畳平のお花畑も1週間ごとにいろいろな高山植物が目を楽しませてくれます。今回ご紹介した高山植物以外にもまたまだたくさんあります。ぜひ、ご自身の目で確かめてみてください。

 

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