ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.9(2006/07/08)
〜あとがきA「畳平のお花畑」〜
【畳平のお花畑】
お花畑入口 | 除雪作業 |
いつものようにお花畑の様子をお伝えします。お花畑が一般開放されてから3週間経ちますが、入口付近には、まだ、かなりの積雪があり、今日は乗鞍環境パトロールの方々が、除雪を行っています。
のこぎりで切り出します | へとへと... |
冬の雪と異なり、締まっていますので、スコップだけではもうへとへと。のこぎりで切り出しながらの作業です。
積雪は人の背丈近くまであります |
ご覧のように積雪は人の背丈近くあり、、道行く観光客はその作業を垣間見ながら、お花畑に向かいます。
午前中は雨に濡れながらのパトロールを行い、そんなパトロールの仕事の合間を縫って、除雪の作業を行っています。
何とか今日中に終わらせます! |
それでも、「何とか今日中に終わらせます!」と...お体壊さぬよう、お気をつけください。
お花畑入口付近 | ショウジョウバカマ(花) |
お花畑入口付近は、先週と比べて、かなり緑が濃くなってきています。また、ショウジョウバカマが先週よりもかなり数が多くなってきています。お花畑全体を見ても、ショウジョウバカマが群生して咲いているのはこのエリアだけです。
木道手前付近 | ハクサンイチゲ(つぼみ) |
木道に差し掛かる手前付近では、ハクサンイチゲのつぼみが見られるます。つぼみは先週あたりから出始めていましたが、今週にはいって、このエリアのハクサンイチゲの大半がつぼみをつけています。花をつけているものも、ちらほら見かけます。
中間付近の分岐点 |
さらに進んで、お花畑の中心付近にある分岐点から周遊コースへと進みます。
周遊コース入口付近 |
分岐点近くでは、ミヤマクロスゲが若葉を茂らせ始めました。お花畑では、ミヤマクロスゲが広がりだすと他の高山植物が見えにくくなるので、ちょっと厄介者ですが、ミヤマクロスゲもれっきとした高山植物です。
周遊コース中間付近 ハクサンイチゲ(若芽) |
周遊コース中間付近 ハナゴケ |
周遊コースの中間付近まで足を進めると、まだ、花をつけているものはほとんどありません。この付近はハクサンイチゲの若芽とハナゴケがメインです。ハナゴケは先週よりも群生が広がり、なかなか見ごたえがあります。
このあたりのハクサンイチゲは、周遊コースの奥のほうの群生が終わりに近づきかけたころ咲き始めるのではないかと思います。順番に開花するため、長い間楽しむことができます。
周遊コース奥付近 |
周遊コースの一番奥では、先週あたりからハクサンイチゲの群生が見られ、おそらく、今週が一番の見頃ではないかと思います。
ハクサンイチゲ − 花柄が長くなってきている |
上から見るとよくわかりませんが、真横から、見ると花を支えている細い茎(花柄−かへい)が、伸びてきている様子がわかります。ハクサンイチゲらしい様態ですが、これから花が終わりの時期を迎えていきますが、さらに伸びていきます。この花柄の長さを見ると開花してすぐのものかどうか一目瞭然です。
ハクサンイチゲの群生のすきまには... | ミヤマクロスゲ(花) |
ハクサンイチゲの群生ばかりに気がとられますが、よく見ると、群生のすきまに、黄色と黒の穂先のようなものが見られます。ミヤマクロスゲの花です。大雪渓などでは、ミヤマクロスゲだけの草原があり、結構、みごたえがあります。
ミヤマクロユリ(つぼみ) | ミヤマクロユリ(花) |
こちらもハクサンイチゲの群生に隠れて見えにくいのですが、目を凝らして探すと、ミヤマクロユリのつぼみがたくさん出ている様子がわかります。まだ、開花しているものはごく少数です。来週あたりが楽しみです。
ハクサンイチゲはピークに入り、ミヤマクロユリも姿をあらわしてきて、パッと見ただけで、数種類の高山植物が目に飛び込むようになってきました。来週はミヤマキンバイやキンポウゲなどの数も増えてくると思います。カメラと高山植物のガイドブックを忘れずにご持参ください。
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