ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.11(2006/07/22) @

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(Update:2006/07/27)

 

【大雪渓】

7月に入り、天候にまったく恵まれていませんでしたが、22日(土)は、もうろそろそ梅雨明けがと思わせるような夕方まできれいな晴天で、23日(日)は、曇りではありましたが、夕方になって雨に降られるまでは、なんら問題のない天候でした。これまで雨や濃霧ばかりで、取材も思うようにはかどらない週末ばかりでしたので、なにかホッとさせられたような二日間でした。

すでに新聞報道などでご存知とは思いますが、この週末までの数日間は、活発な梅雨前線が北陸・甲信地方に停滞した影響で、諏訪地域では天竜川決壊など大きな災害が発生し、乗鞍上高地地域でも、すべての主要道路は雨量による事前規制や土砂流出・道路崩落による通行止めが相次ぎました。

この一週間を振り返ると、15日(土)夕方から降り出した雨で、国道158号線の中の湯付近で上部の沢にたまっていた土砂が国道に流出して一時通行止め。16日(日)は岐阜県側の乗鞍スカイラインが雨量規制通行止めとなり、雨はさらにひどくなって、17日(月)は県道乗鞍岳線も通行止めとなり、各地で雨量による事前規制や土砂崩れが発生し始めました。18日(火)には乗鞍上高地地域の主要道路はすべて雨量規制による通行止めとなり、19日(水)朝は、前川渡、親子滝、三本松の各トンネル付近で土砂流出、鵬雲崎で道路陥没が発生し、国道158号線が島々より先が通行止めとなり、乗鞍高原を始め、沢渡・白骨・奈川は、一時、陸の孤島と化してしまいました。その後、雨は小康状態となり、復旧作業もすすんで、20日(木)13時より、国道158号線の旧道の安房峠を除いて、すべての主要道路の通行ができるようになりました。
乗鞍上高地地域の主要道路は週末までには開通したものの、長野道(岡谷JCT〜松本)・中央道(諏訪〜駒ヶ根)が22日6:30まで通行止めだった影響からか、乗鞍高原の人出はやや少なめでした。

積雪量の変化は、先週よりも雪解けのスピードが速くなりつつありますが、先週と同様、昨年より2〜3週間ほど遅い状態です。

今回は、7月22日(土)と7月23日(日)の様子を織り交ぜながらお伝えいたします。また、畳平のお花畑の状況を、あとがき でお伝えしますので、あわせてご覧ください。

 

【観光センター前】

22日(土)早朝の観光センター前

駐車場はガラガラ

7月22日(土) 朝の乗鞍高原は、ご覧のようにきれいな青空が広がっています。こんなによい天気なのに、観光センター前駐車場はご覧のとおり、ガラガラ。シャトルバスも閑散とした状態でした。

 

23日(日)穏やかな朝

翌日の23日も穏やかな朝を迎えています。いつもはあわただしく大雪渓に向かいますが、少しだけゆっくりとしていきます。

 

自然と朝の挨拶 − タクシーの運転手さんと常連のボーダーさん

毎週、ノリクラに通っていると、お互いかおなじみになり、自然と朝の挨拶を交わすようになるものです。こちらはタクシーの運転手さんと常連のボーダーさん。マイカー規制前は、大半のスキーヤーやボーダーは大雪渓にそのまま向かってしまうので、それ以外の人々との接点が少なかったのですが、マイカー規制後は、関連する方々とお知り合いになる機会が必然的に増え、ノリクラがいろんな方のもとで成り立っていることがよくわかります。

 

登山の準備を始める方々が増えてきます 一方、早朝のシャトルバスで下山

8時を回り、観光センター駐車場には登山の準備を始める方々の姿が少しずつ増えだしてきます。また、それとは逆に早朝のシャトルバスで山頂から下山される方がお見えになります。

 

3000m超の山を目指して札幌から

先週、石垣島から3000メートル超の山々を目指して、ノリクラにお越しになった方々を紹介いたしましたが(参照)、こちらの方は札幌からお越しになり、単独で3000メートル超の山々の制覇を目指している最中です。昨日、御岳登頂を果たして乗鞍に移動し、そのままシャトルバスで畳平にあがった後、畳平の宿にお泊りになり、今朝、3026メートルの剣ヶ峰に登り、これから松本空港に戻って札幌へお帰りになるところだそうです。

 

制覇まであと3つ

持ち歩いていらっしゃる手帳を拝見させていただきました。その手帳には3000メートルを超える山の名前が富士山から標高順に記されています。今回、御嶽山と乗鞍岳が終了しましたので、後は南アルプスの農鳥岳、塩見岳、仙丈ヶ岳の3つを残すだけで、8月中は全制覇達成できる見込みです。

お住まいの北海道も自然豊かなところで、大雪の縦走ツアーに参加して、お花畑で見たチングルマやキバナシャクナゲの群生に魅了されたのをきっかけに登山を始めて4年。そして、一昨年前から3000メートル超の山の制覇を目指すようになり、達成まであとわずか。

北海道は中部山岳のような標高の高い山はありませんが、険しい山が多く、それはそれで面白い側面があるとのことです。しかし、「最近、体力的にきつく、3000メートルを達成したら、登山をやめようかと思う」と、おっしゃっていました。それでも、「これらの3000メートルの山のうち、未登頂の3つの山以外に、ツアーで登った山があるので、それは登り直さないと単独制覇といえない。がんばります。」と、3000メートル単独登頂を目指す意気込みは十分です。

お体に気をつけて、ぜひ、達成目指してがんばってください。

 

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