ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.7(2007/04/28〜30) @

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(Update:2007/05/03)

 

【大雪渓】

いよいよGWが始まり、本格的な春スキーのシーズンがやってきました。今回はGW前半の連休の取材を行いました。例年、この時期は天候が急変することが多々あり、春山がいきなり冬山に急変して、軽装で出かけた登山者が遭難する報道記事が毎年のように掲載されます。今回も28日(土)がかなりひどい天候で、3月から今シーズンの取材を続けてきた中で、もっとも激しい天候の一つだったと思います。

そんな天候に見舞われたものの、翌日の29日(日)は、朝からよい天候に覆われ、30日(月は動きの遅い高気圧が日本列島に居座ってくれたため、気温が上がり、さらに穏やかな天候となりました。

今回は2勝1敗の天候となった3日間を順を追って紹介いたします。

 

◎ 今回の目次

Page-1 : 【4月28日(土) 三本滝レストハウス前】
Page-2 : 【4月29日(日) 三本滝レストハウス前】
Page-3 : 【ツアーコース入口】
Page-4 : 【ツアーコース】
Page-5 : 【ツアーコースから位ヶ原へ】     【位ヶ原】
Page-6 : 【雪渓下部】     【大雪渓駐車場のトイレ】
Page-7 : 【雪渓上部】     【肩の小屋】
Page-8 : 【位ヶ原山荘】
Page-9 : 【県道乗鞍岳線の除雪】     <取材後記>

  

 

 

【4月28日(土) 三本滝レストハウス前】

三本滝レストハウス前駐車場 鉛色の空が重く圧し掛かっている

連休初日の4月28日(土)の三本滝レストハウス前は、夜半から降り始めた霙が雨となり、朝7時の段階では、ほとんど駐車車両がありません。どんよりとした空が、今にも落ちてくるように重く圧し掛かっています。

今朝はどんよりとした空だけでなく、風が強く、4℃という気温以上に寒さを感じます。特に、この風の吹き方は、何か天候に変化があることを、十分予感させるのものでした。

 

この雨をしのぐため、レストハウスのテラスには、ご覧のように車が横付けされています。

 

テラスで準備

テラスでは、あわただしく出発の準備が進められています。このテラスを利用される方は、結構いらっしゃいますが、今回の方々はかなりの重装備で、スキーヤー・ボーダーではなさそうです。

 

今回は標高6500メートルのインドヒマラヤ遠征に向けた訓練

話をお聞きすると、7月に標高6500メートルのインドヒマラヤの遠征に向けた訓練とのこと。この訓練はさら富士山で高所訓練を重ねていくとのこと。

準備風景を拝見させていただきましたが、分担して持つ荷物の仕分けなど、てきぱきとこなして行く様子は真剣そのものです。

 

晴れ間が広がってくる スキーヤー・ボーダーの方々も出発されます

上空の雲には、晴れ間が少しずつ広がってくるようになり、スキーヤー・ボーダーの方々も出発して行きます。この天候なので、どの方も無理せず途中で引き返すつもりで出発して行きました。

 

動きの早い雲の切れ間

その後、早い雲の流れの中、曇っている時間よりも、晴れ間が広がる時間のほうが長くなってきます。もしかすると、そろそろ出発しないと今日一日をムダにしてしまうのではと、思わせるような天候になってきました。

 

【突然、土砂降りの雪】

突然、かもしかゲレンデが霧に包まれ... 土砂降りの雪が降り始める

青空が広がり始めて、天候が回復するかのように感じました.上空の雲の動きは朝よりも速くなっていました。そして、それまで吹いていた風はピタリとやんで、「お昼からどこに出かけようか?」と、思った瞬間、突然の雷鳴とともに、大粒の雪が大量に落ちてきます。梅雨末期にみられる豪雨の様子を示す「バケツをひっくり返したような...」という表現を、そのまま雪に当てはめた感じの状態です。

 

続々と戻ってきます

この突然の降雪で、ツアーコースに登ったスキーヤーやボーダーの方々が、続々と下山してきます。

 

こちらの方々もツアーコースを出口付近まで登ったものの、それより上部は濃い霧で断念し、さらにこの降雪で急遽引き返してこられました。突然の降雪よりも、真横で轟く雷鳴が何よりも怖かったとおっしゃっていました。

 

レストハウスや車の屋根が白くなり始めます

最初は霙に近い感じの雪質も、だんだん冬の軽いものに変化して行き、降り始めてから30分ほどで、ご覧のように、レストハウスや車の屋根は白くなり始めます。

 

あたり一面、真っ白 − 積雪は多いところで5センチほど

その後も降雪は弱まることをみせず、車の屋根が白くなり始めてから15〜20分後には、あたり一面、真っ白になってきます。このときの積雪は、やや多いところで5センチ程度にはなっています。

 

まずはテラスに駆け込む 指先を揉んでさすって寒さをしのぐ

ツアーコースから急いで戻ってきたスキーヤー・ボーダーの方々は、まずはレストハウスのテラスに駆け込み、車に戻る前にずぶ濡れになった体やザックなどの始末をします。

ちぎれそうになる指先の痛みを我慢しながら、揉んでさすって、寒さを耐え忍んでいます。

 

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