ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.2(2007/05/19〜20) @

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(Update:2007/05/24)

 

【大雪渓】

ノリクラ雪渓カレンダーが正式版に移行して、今回は2回目をお届けします。正式版プレリリース版のINDEXには、毎回、大雪渓の画像を載せております。それをご覧になればお分かりになるかと思いますが、3月から大雪渓の様子は全く変わっていません。例年だと、ハイマツ帯が山頂付近から位ヶ原にかけて縦に流れています。先週あたりから、位ヶ原でハイマツが出てきましたが、大雪渓は白一色の状態です。そして、それを物語るように、岐阜県側の乗鞍スカイラインも5月15日(火)から今シーズンの開通に向けた準備を行っていましたが、積雪凍結により通行止めが続き、今回取材に訪れた19日(土)、20日(日)も通行止めで、オープン初日から20日(日)までに通行できたのは16日(水)の午後だけという状況です。

今回の積雪状況は、先週と比べて、ツアーコースでは減少、位ヶ原付近では同じ位、大雪渓では増加といった推移をみせ、この時期になって、増加に転じることはこれまでにはなかったことです。

例年、ノリクラ雪渓カレンダーの取材は、5月中旬から6月末まで、岐阜県側の乗鞍スカイラインを経由して畳平に入り、大雪渓を目指します。しかし、今回は取材日両日とも通行止めだったため、今回は、これまでと同様、長野県側のツアーコースから現地入りしました。また、乗鞍スカイラインのこのような通行事情から、今年は5月中は長野県側からの紹介とする予定でしたが、諸事情により、次週は現地での取材ができません。次のノリクラ雪渓カレンダーは、1週間あけて2週間後の、6月2日(土)、3日(日)を予定しております。ご愛読の読者の方には大変申し訳ありませんが、何卒、ご了解の程、よろしくお願いいたします。なお、次週の速報については、何らかの形でお届けしたいと考えております。

さて、岐阜県側の乗鞍スカイラインが通行止めだったこの週末は、長野県側の県道乗鞍岳線でも同様の状況で、19日(土)、20(日)の両日とも、位ヶ原山荘行きの春スキーバスは運休でした。19日(土)は午前中は位ヶ原から下部は、まずまずの天候でしたが、午後になると、急激に悪化し、氷の粒のような状態の吹雪のとなり、位ヶ原から上部は完全にホワイトアウト状態でした。しかし、この降雪が春のくすんだ雪面を雪化粧させて、翌日の20日は、真っ白な銀世界に、ダケカンバの樹氷がきらめく見事な世界を繰り広げています。この日、現地を訪れることができたスキーヤー・ボーダーは、苦労してツアーコースを登ってきた甲斐があったのではなかったかと思います。

それでは、そんな二日間の様子をお伝えいたします。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【5月19日(土) 観光センター前】
Page-2 : 【三本滝レストハウス】
Page-3 : 【かもしかゲレンデ】     【ツアーコース入口】
Page-4 : 【ツアーコースは切り株だらけ】     【ツアーコース】
Page-5 : 【ツアーコースから位ヶ原へ】     【位ヶ原】
Page-6 : 【5月20日(日) 強風と濃霧の朝】     【屋根板は冬化粧】
Page-7 : 【大雪渓へ】
Page-8 : 【雪渓下部】
Page-9 : 【雪渓上部】    【肩の小屋】     【昨年の今ごろは?】     <取材後記>

  

 

 

【5月19日(土) 観光センター前】

観光センター前駐車場

朝7時の観光センター前駐車場。この時期は訪れる人もまばらで、シャトルバスの運行が始まる7月までは静かなものです。

 

自然保護センター前の桜 少し葉桜になっている

乗鞍高原の桜は先週あたりから咲き始め、自然保護センター前の桜は、先週はまだ三分咲きの状態でしたが、今週は少し葉桜になり始めています。昨年よりも若干遅い感じです。

 

シラカバ カラマツ

乗鞍高原周辺の芽吹きは桜ばかりではありません。乗鞍高原を象徴するシラカバやカラマツは先週までほとんど緑をつけていませんでしたが、今週はご覧のように若い緑色をつけている様子が遠目にも良くわかるようになって来ました。

左の画像の観光センター駐車場北側のカラマツの緑は、昨年よりも1週間遅い芽吹きです。

 

スキーの準備 小学2年生。ノリクラは今日が3回目

ほとんどのスキーヤー・ボーダーの方が三本滝からの乗車のため、まばらですが、ここから春スキーバスに乗車される方も何人かいらっしゃいます。こちらの子供さんは小学2年生。ノリクラは今日が3回目。保育園の時からスキーをはじめ、自慢のテレマークスキーを見せてもらいました。

位ヶ原山荘行きの春スキーバスは、新島々が始発で、観光センター前で乗り換えてから、鈴蘭→スキー場前→すずらん橋→休暇村→東大ヒュッテ口と進んで、いつもお伝えする三本滝のバス停に向かいます。

ツアーコースを滑走されるときは、最寄のバス停が三本滝であるため、三本滝からの乗車が大半ですが、14時58分 位ヶ原山荘発の春スキーバス下り便を利用することが前提であれば、観光センターからの乗車も問題ありません。

 

上部の滝から路上への出水のため春スキーバス運休 ツアーコースに向かう準備を始めます

しかし、三本滝の上流が増水し、県道乗鞍岳線に出水しているとの事で運休となってしまいました。駐車場で準備を行っているスキーヤー・ボーダーの方々に、バス会社の係員が説明に回っています。

板にシールを貼り、三本滝レストハウス前駐車場まで移動します。

今週に入ってカラマツは芽吹きの季節に コロコロとかわいらしい新芽

針葉樹の中でも、毎年落葉するカラマツは、春になると芽吹きの季節を迎えます。県道乗鞍岳線の休暇村から三本滝にかけての沿線は、一面、カラマツ林に覆われています。今週に入り、一斉に芽吹きを見せています。ご覧のような小さなコロコロとした新芽は、なかなかかわいらしいものです。

針葉樹は一年中常緑でありますが、全然、落葉しないわけではありません。大雪渓近辺に群生する五葉松の一種のハイマツは、おおよそ5年を周期に落葉すると言われています。

 

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