ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.4(2007/06/02〜03) E
【剣ヶ峰〜蚕玉岳】
剣ヶ峰〜蚕玉岳 − 手前の積雪でケルン付近が見えない |
剣ヶ峰〜蚕玉岳の稜線もかなりの積雪です。例年なら、この位置から撮影しても、蚕玉岳のピークを示す標柱やケルンの付近を確認することができますが、手前の積雪でご覧のように隠れてしまっています。例年にないほどの積雪量の多さです。
朝日岳方面からやってきます | 蚕玉岳ケルン付近 |
大抵の方は肩や小屋もしくは大雪渓から朝日岳の稜線に出てから、蚕玉岳にやってきます。右の画像のように蚕玉岳のケルン付近は積雪はありません。
蚕玉岳山頂付近は休憩スポット | シールをはがして滑走の準備 |
蚕玉岳山頂付近はなだらかな稜線であるため、今日も多くのスキーヤー・ボーダーの方々が、休憩を取っています。これよりさらに先にノリクラの最高峰の剣ヶ峰に向かう方もいらっしゃいますが、滑走エリアが急斜面でしかも狭いため、蚕玉岳からの方が安心して滑り降りることができます。
今日は天候の変化が少ないため、ゆっくりと休憩が取れますが、さえぎるものの全くない稜線では、天候の急変には十分な注意が必要です。
剣ヶ峰〜蚕玉岳の稜線はノリクラの中でもっとも横幅が広い |
|
雪庇はありません | 急斜面を好きなだけダイブする |
大雪渓に滑り降りる蚕玉岳〜朝日岳の稜線からの滑り込みは、雪解けが進むにつれて、振り子状の沢筋か、朝日岳山頂から尾根上の部分を滑るようにする必要から、あまり大きく滑走エリアを取ることができませんが、こちらの剣ヶ峰〜蚕玉岳の稜線はフォールラインのねじれも少なく、横幅もかなり広いため、急斜面を好きなようにダイブすることができます。
稜線直下から − 昨年5月中旬より多い積雪 | 唐草模様 −昨年5月下旬並みの積雪 |
左の画像は稜線直下から見たもの。昨年5月中旬よりも多い積雪です。例年だと、この画像の左側は砂地が出ていますが、それもほとんどありません。また、右の画像は位ヶ原の唐草模様を眺めたもの。昨年5月下旬並みの積雪です。標高を下げるにしたがって、積雪は平年に近づいて行きます。
剣ヶ峰からの岩場 |
こちらは上から見て右手にある剣ヶ峰からの尾根部分の岩場。積雪量は昨年5月中旬よりも多い状態です。この剣ヶ峰〜蚕玉岳からの滑走エリアはスケールが大きいのですが、画像ではその大きさをお伝えすることがなかなかできません。今回はこの斜面を登ってくる人を見るけることができました。この画像から、このエリアのスケールを感じ取ることができるかと思います。
今日は2本目のトライ |
位ヶ原山荘行きの春スキーバスでお越しになり、これが2本目のトライ。この斜面を登り返す方はあまり多くありません。ここは稜線に出るまでいやになるほど登らなければなりません。稜線に向かって直登するコースであるため、ゴールの稜線がずーっと見えるものの一向に近づいてきません。しかも、徐々に斜度が増し、稜線が近づくにつれて、ほとんど真上に体を持ち上げているような感覚になるほどです。
もし、ここを登られるようでしたら、左右のどちらかに寄って、滑走される方のターンスペースを確保してあげてください。
今年はこの付近の岩の頭はまだありません |
左の画像で、稜線を滑り降り、左右に見える岩場が途切れたあたりに、例年だと、バーン中央に岩の頭が出てきて、バーンを上下に二分します。ご覧のように、今年はまだそんな状態でありません。
⇔ | ||
全景 − 昨年5月中旬よりも多い(→) |
全景を振り返って見ても、昨年5月中旬よりも多いことがわかります。まだ、雪が多いため、バーンの途中から大雪渓方面に滑り込むことができます。
県道乗鞍岳線 |
最後まで滑り降りると県道乗鞍岳線に出ます。今週に入って除雪がされたため、ご覧のような切り通しとなっています。
4〜5メートルの積雪 |
昨年の同じ時期は3メートルほどの積雪でかなり多い状態です。5月中はまだ除雪が行われていませんでしたので、同レベルの積雪量の時期を算出することはできません。
Copyright (C) 乗鞍香辛料監視委員会 |