ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2007/06/09〜10) A

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(Update:2007/06/14)

 

【畳平周辺】

不動岳とお花畑 − 昨年より2週間遅い雪解け 鶴ヶ池 − 昨年より3週間遅い雪解け

左の画像は不動岳とお花畑方面を撮影したものですが、完全に濃霧の中で、全く状況がわかりません。ただ、手前のハイマツ帯の状況から察すると、昨年より、2週間ほど遅い雪解けの状態です。

また、右の鶴ヶ池はいつもの撮影位置では、濃霧で全くわかりませんので、近距離からの画像で比較いたします。したがって、若干、正確さを欠きますが、先週と大きな変化は見受けられません。昨年は池の中心の積雪は5月下旬には、ほぼ、なくなっていましたが、ご覧のように今年は6月も半ばになろうとしていますが存在しています。昨年と比べて、3週間ほど遅い雪解けです。

 

コロナ観測所・肩の小屋に向う専用道 − 路肩だけは雪がなくなりました

こちらはコロナ観測所・肩の小屋に向う専用道。鶴ヶ池の上部で、ようやく、路肩部分の雪がなくなりました。昨年より3〜4週間ほど遅い雪解けです。

 

コロナ観測所・肩の小屋に向う専用道(不消ヶ池)

こちらはコロナ観測所・方の小屋に向う専用道の不消ヶ池の上部付近。ここに関しては先週とあまり大きな変化はありません。

 

 

【雷鳥日和】

つがいの雷鳥 − 手前が雄、奥が雌

鷹などの外敵に見つけられにくい雷の鳴るような天候の悪い日に活動するという由来から、「雷鳥」と呼ばれますが、今日はひどい濃霧で、まさに雷鳥日和の一日です。文化庁の特別天然記念物、環境省の絶滅危惧種に指定され、ノリクラでは150羽ほどの生息が確認されています。

この時期は、雄は縄張りを持ち、つがいを形成します。目の周りに赤い肉冠をつけた手前が雄、少しずんぐりとした茶色のまだら模様をした後方の雷鳥が雌です。

 

まだまだ、芽吹きの少ないこの時期、ハイマツやその周辺にわずかに出ている木の芽などを啄ばんでいるようです。

 

餌のあるほうへ雌が歩みだすと...

雄から離れて、餌のあるほうへ雌が歩んで行きます。

 

少しでも離れるとすかさず雌のほうへ走って行きます

雄は自分が餌をついばんでいても、雌の行動を常に見ていて、すかさず雌のほうへ走って行きます。

 

雷鳥の足跡

雷鳥を見たことがなくても、雪面にこんな足跡がついているのを見かけたことはあるのではないでしょうか?特徴がはっきりしていますので、すぐに雷鳥ものだと判別できます。

 

個体識別の足輪

ノリクラでは雷鳥の調査のため、一羽ずつ、足輪がつけられています。カラーリングによる識別で、一脚に二つのリングがつけられています。大半の雷鳥にリングが装着され、このリングがない雷鳥は、その年に生まれたものであることが判別できるほど、装着・調査が進んでいるそうです。

 

種の保存は激減する前に手を打つ必要があります

種を維持していくためにはある程度の個体数が必要で、それを下回ると、雷鳥に限らず、繁殖ができなくなり、トキなどがその例として挙げられます。激減してからあわてて保護するのではなく、今のうちに手を打つことが大切であることは間違いありません。

 

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