ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.8(2007/06/30〜07/01) @

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(Update:2007/07/05)

 

【大雪渓】

今週は6月最終日と7月初日にまたがる週末でした。通常であれば、それほど気にする必要もありませんが、ノリクラにとって6月と7月は大きな違いがあります。一般的に7月1日は多くの山で夏山シーズン到来と捉えられ、ノリクラでも7月から県道乗鞍岳線の冬季閉鎖が全面解除され、長野県側からのシャトルバスの運行が開始されます。また、岐阜県側でも7月からご来光バスが運行されるなど、両県とも夏山シーズンが本格的に開始されます。

6月29日(金)の乗鞍スカイラインは雨量規制で15時30分から通行止めとなり、17時30分からは安房峠も通行止めとなる状態でした。30日(土)も夜半から未明にかけて断続的に雨は降り続き、乗鞍スカイラインは7時の開門直前まで通行止めが解除されるかわからない状況でした。結果的には通常通り7時から開門され、シャトルバスの運行も始発から行われましたが、一時的に霧が抜けた期間はあったものの、終日濃霧に覆われた一日でした。
翌日の7月1日(日)は、乗鞍高原から畳平に向かうシャトルバス運行が開始され、乗鞍高原には朝から青空が広がるまずまずの天候。大雪渓も10時までは夏空が広がりましたが、その後は、夕方まで霧に包まれる状況でした。位ヶ原山荘行きの春スキーバスは、今シーズンは5月5日(土)より運行されましたが、大雪渓まで区間延長されなかったため、今回のシャトルバス運行開始で大雪渓の目の前まで歩くことなく簡単に向かうことができるようになりました。

この日を待っていたかのように、大雪渓入口にある肩の小屋口バス停に到着したシャトルバスからは、多くのスキーヤー・ボーダーが下車する様子を見ることができました。ただ、その大半はモーグルコースに訪れるスキーヤーで、それ以外の大雪渓エリアは人影もまばらな状況でしたが、シャトルバスが日曜日からの運行だったことも影響しているのかもしれません。

それではこの二日間の様子をお伝えいたしますが、霧に覆われていた時間が長かったため、撮影できなかったエリアもありますのでご了承ください。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【6月30日(土) ほおのき平駐車場】    【畳平へ − 五里霧中の乗鞍スカイライン】
Page-2 : 【畳平周辺】    【肩の小屋へ】
Page-3 : 【肩の小屋】
Page-4 : 【高山植物】
Page-5 : 【稜線を目指して】     【稜線】
Page-6 : 【剣ヶ峰〜蚕玉岳】
Page-7 : 【7月1日(日)、乗鞍高原シャトルバス開始】
Page-8 : 【大雪渓へ、車窓に映る風景から】
Page-9 : 【雪渓下部 T】    【雪渓下部 U−モーグルコース@】
Page-10: 【雪渓下部 V−モーグルコースA】
Page-11: 【雪渓下部 W】    【雪渓上部】    【昨年の今ごろは?】    <編集後記>

  

 

 

【6月30日(土) ほおのき平駐車場】

ほおのき平駐車場

早朝のほおのき平駐車場は雨が降ったりやんだりを繰り返す天候。駐車場にとまっている車は10台に満たないほどです。

 

冒頭でもお伝えしように、今日の乗鞍スカイラインは開門直前になって雨量通行止めの解除がされ、始発便が急遽運行したため、ほとんど乗客がいない状態でした。そして、次の8時便もご覧の状態で、閑古鳥が鳴いています。

 

8時便に乗車しようとするスキーヤーは、合羽を着て降雨対策がばっちりですが、普段着のまま、行こうか行かないか少し迷いながら、この天候の成り行きを見ている常連の方もいらっしゃいます。

今回のように山頂も山麓も天候が悪いと断定できる場合はあきらめもつきますが、ノリクラの場合、山麓で天候が悪くても、山頂は雲海の上で、雲ひとつない晴天という時もあって判断が難しいところです。

 

8時のバスが到着する頃にはほとんど雨はやんでいますが、とても回復するとは思えないような鉛色の空が広がっています。

 

平湯から乗車された方を含めて15名ほどの乗客を乗せて畳平に向かいます。

 

 

【畳平へ − 五里霧中の乗鞍スカイライン】

平湯峠を過ぎてマイカー規制前の料金所のあった夫婦松付近からさらに霧が濃くなってきます。視界は50メートルに満たないほど。乗鞍スカイラインは全線2車線ですが、急カーブ箇所では大型車のすれ違いはできません。そのため、急カーブで対向車とはちあわせしないよう、かなり先の対向車の存在を把握し、すれ違い場所を計算する必要があります。ハイシーズンになると、シャトルバス以外にも観光バスが多く通行するようになると、さらに注意が必要となってきます。

 

こちらは乗鞍スカイラインで一番積雪の多い四ッ岳カーブ付近。左の画像の通り、カーブ付近ではまだ積雪があります。そして、普段は全く水の流れのない小さな沢でも、滝のように雨水が流れ落ちて行きます。昨日の降雨の激しさを物語っています。

 

畳平

畳平に到着しても、ご覧のように全く視界の聞かない状態。

 

ほおのき平駐車場を出発した頃にはほとんど雨はやんでいましたが、畳平ではしとしとと雨が降っています。シャトルバスから足早にターミナルへ向かいます。

畳平に到着したものの、さてこれからどうしようかと、思案してしまいます。鉛色の空を見つめる乗鞍環境パトロールの方に今日の天候を聞いても、よい返答を聞くことはできません。

 

バスターミナル売店

天候が悪化してくるとにぎわってくるのがターミナル内の軽食・売店のコーナー。今日は朝から天候が悪かったためそれほどではありませんが、天候が急変したときなどは、観光客の方などがどっと押し寄せ、それは大変な状況になるようです。

 

待合所の奥には乗鞍自然環境案内所

ターミナルには軽食・売店のほか、待合所の奥には乗鞍自然環境案内所があります。

 

散策お勧めコースはこちらで案内します

現在の畳平の気温や、ノリクラ周辺の案内、そして、高山植物を観察するお勧めコースなどをこちらの案内所で紹介しています。今年から担当となったこちらの方、「高山植物などまだまだわからないことがいっぱいなんです」と、言いながらも、現在、大黒岳や魔王岳など畳平の周辺の山に咲いている花をお聞きすると、「ミヤマキンバイ、ハクサンイチゲ、ミネズオウ、イワウメ、コケモモ...」など、すらすらと高山植物の名前が出てきました。

おそらく、次の週末には畳平のお花畑が開放されることと思います。案内所として忙しい時期がやってきますががんばってくださいね。

 

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