ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.9(2007/07/07〜08) @

Top-page > Index > Page: 1  2  3  4  5  6  7  8

(Update:2007/07/12)

 

【大雪渓】

九州地方では記録な大雨になっていますが、今週のノリクラは完全に梅雨の中休み状態。7月7日(土)、8日(日)ともによく似た天候の推移をしました。早朝は青空が広がる天候だったものの、9時を回るあたりから山麓より雲が湧き上がってくるようになり。時折、視界が完全に奪われるときもあるほどで、山麓からの霧や雲の供給は絶え間なく続いて、山頂方面にゆっくりと流れてゆく様子を目で追ってゆくことができるほどです。そんな状態も夕方になると青空と太陽が戻り、夏空を思わせるような状態になってきます。ただ、それも1時間程度で再び雲に覆われてしまいます。「早朝の晴れ間 → 濃霧〜曇 → 夕方の一瞬の晴れ間 → 再び曇」というサイクルに集約される二日日でした。

週の前半の週間予報があまりよくなかったせいもあるかと思いますが、大雪渓エリアに訪れるスキーヤー・ボーダーはレーシングチームや基礎レッスンのグループがお越しになって先週よりは若干増えているものの、モーグルコース以外は人出はまばらで、一般の観光客でも同様の傾向が見受けられました。海の日を含めた三連休が例年より一週間早い次週に訪れることから、今週はその影響を受けているのかもしれません。

先週までは剣ヶ峰〜蚕玉岳の稜線から滑り降りることができたもの、今週は途中で途切れて滑走できず、また、先週まではほぼ真っ白だった畳平のお花畑がほぼ完全に雪解けが終わって一般開放されました。そんな状況からもノリクラは夏仕様に衣替えしたといってもよいかと思います。

はっきりしない天候の中にも日差しが差し込むとまるで梅雨明けしたのか思ってしまう、そんな二日間の様子をご紹介いたします。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【観光センター】    【シャトルバス、大雪渓へ】
Page-2 : 【雪渓下部 T】
Page-3 : 【雪渓下部 U − モーグルコース】
Page-4 : 【雪渓下部 V】    【高山植物】
Page-5 : 【雪渓上部 T】    【雪渓上部 U − 基礎キャンプ】
Page-6 : 【肩の小屋】
Page-7 : 【肩の小屋から富士見岳】
Page-8 : 【畳平のお花畑】    【昨年の今ごろは?】    <編集後記>

  

 

 

【観光センター】

観光センター前駐車場

こちらは7月7日(土)朝の観光センター前駐車場。駐車されている車は30台ほど。ハイシーズンのような混雑はまだありません。

 

山頂方面 − ここからでも稜線の雪解けがよくわかる

曇り空ではありますがどんよりした感じはなく、ごらんのように山頂方面ははっきりとその様子を確認することができます。稜線付近の雪はこの一週間でかなり少なくなってきた様子がここから見てもよくわかります。

 

7時便は11名

7時のシャトルバスは11名。ぎわってくる(混雑する)のは8時便・9時便です。したがって、これからハイシーズンに入り、混雑を避けたいのであれば、少し早いものの、6時便や7時便がよいかと思います。

この時期はまだ閑散とした状態ですが、昨年のお盆は10台運行された便もあったほどです。天候にもよりますが、これから海の日の三連休や夏休みが始まり、混雑する便が出てきます。特に下り便は下山時刻が集中するせいか、乗車できずに次の便になってしまうこともありますので、早めに行動されることをお勧めします。

昨年のシャトルバスの状況については、2006年7月速報2006年8月速報 を順を追ってご覧下さればある程度の状況を把握することができるかと思います。

 

それでは大雪渓に向けて出発です。

 

 

【シャトルバス、大雪渓へ】

三本滝ゲート 新緑の回廊

三本滝ゲートを通過しマイカー規制区間に入ると、先週もお伝えしたように広葉樹の新緑の美しい回廊が続きます。ダケカンバ、ウラジロナナカマドの明るい緑に加えて、タカネナナカマドの少し濃い緑の葉や大きな丸いムシカリの葉などを観察することができます。

また、その緑の中に薄いピンクの花が咲いている木があります。高山を代表するミネザクラ。動く車窓からでも目を凝らさずに見つけることができるほど間近に見ることができます。

単に緑一色の広葉樹林帯でもいろんな楽しみ方ができます。

 

ほら、あそこに幻の滝が...

そして運転手さんが指差す方向に滝が見えます。魔利支天バス停から冷泉小屋の間に急坂のヘアピンカーブでコンクリート打ちされている所が3箇所あります(通称:石畳)。シャトルバスが2番目と3番目の石畳の中間付近に差し掛かった時、位ヶ原山荘方向にその滝を見ることができます。

この滝は普段は水の流れはありませんが、雨の降った翌日などはかなりの水量で流れ落ちる様子を確認することができます。そのため、幻の滝と呼ばれています。

この画像でははっきりと見えませんが、現地に行けば必ずわかりますので、ぜひ、ご自身の目でご覧になってください。

 

位ヶ原山荘

今回は運行ダイヤの調整のため、位ヶ原山荘に一時停車です。

一旦、下車します

定刻まで5分ほどあり、普段は立ち寄ることのない方も、一旦ここでバスから外に出てみます。こんな機会でもないとなかなか途中下車することもないという方もいらっしゃるかと思います。

ちなみに乗鞍高原〜畳平間は往復チケットを購入すれば途中下車可能です。次のバス停まで歩きながら周辺を散策するということも可能ですから、紅葉のシーズンは特にお勧めですが、新緑の今の時期もバスの車窓とは一味違う風景を楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

残雪と新緑のバランス 何度見ても飽きの来ない風景です

位ヶ原山荘から見た山頂方面です。もちろんバスの車窓からでもご覧になれますが、進行方向の風景ですから、このような景色はバスの最前列でないと見られません。また、こんな景色があってもそれに気がつかずに通り過ぎてしまうことさえあります。新緑と残雪の移り行く様は何度見ても飽きない風景です。

位ヶ原山荘から見る冬季の屋根板方面の風景は、2007ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版2007年3月速報2007年4月速報 などで紹介しておりますのであわせてご覧ください。

 

双眼鏡で観察... 今年からこの路線と担当された車掌さん

そんな風景を双眼鏡で覗く車掌さん。今シーズンからこの路線を担当されたとの事。これからお会いする機会が多くなるかと思いますが、どうかよろしくお願いいたします。

 

位ヶ原山荘を出発

それでは定刻となりましたので、再びバスに戻って大雪渓に向かいます。

 

ツアーコース入口 大雪渓が見えてきます

左の画像は11号カーブのツアーコース入口付近。先週と比べてあまり変化がありませんが、もちろん滑走はもうできません。大雪渓が車窓に間近に映るようになると、もうまもなく到着です。

 

大雪渓入口(肩の小屋口バス停)に到着

大雪渓入口がある肩の小屋口バス停に到着すると今日一日が始まります。

 

Next>>

Copyright (C)   乗鞍香辛料監視委員会