ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.2(2008/03/29〜30) B

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(Update:2008/04/03)

 

【ツアーコース V − 位ヶ原へ】

木々がまばらになりオープンバーンへ

ツアーコースの最後は位ヶ原へ上がる急斜面が広がります。周囲の木々がさらにまばらになり、オープンバーンが目に飛び込んできます。

 

行動食をつまみながら小休憩 初めてツアーコースに

少しばかり肌寒さを感じるようになり、休憩とともにウェアを着込むスキーヤーの方々の姿が目立ちます。行動食をつまみながら小休憩されているこちらのお二人はいつもは山麓のゲレンデによく通われていて、来る度に毎回見るツアーコースや大きなリュックを背負った方々の様子から少しずつ興味を抱かれ今日初めて登ってこられたとのこと。当初スキー場に通い始めた頃はとてもツアーコースに足を踏み入れることすら予想もしなかったのに「もう少し登ると景色が一変するんですよね。位ヶ原の景色を今日はぜひ見てみたい!」と、おっしゃってました。

スキー場のリフト営業は終了してしまいますが、上部エリアはまだまだこれからがシーズンですから、ぜひまたお越しください。

 

小休憩を終えて再び登り始めます。

昨日の積雪は20センチ程度

時刻は正午を少し過ぎた頃ですが、まだ上部エリアから滑り降りてくる方は多くなく、位ヶ原へ登る急斜面にはきれいな新雪バーンがまだ残っています。昨日の積雪は20センチ程度。少しばかり表面がパックされた感触がありますが、申し分ない雪質といってよいでしょう。

 

今日は遠景に少し雲がかかります

しっかりと晴れた日なら遠景がきれいなビューポイントですが、今日は少し雲がかかってその良さがスポイルされています。それでもこの遠近感は登行が苦しくとも必ず振り返って眺めて欲しいところです。

 

【位ヶ原】

ツアーコース最後の急斜面を登りきるとフラットな位ヶ原に出ます。

 

オオシラビソからダケカンバへ変わってゆく ダケカンバの枝にツェルトをくくりつけて

ツアーコースではオオシラビソなど針葉樹ばかりが広がる森林でしたが、位ヶ原に上がるとオオシラビソはほとんど姿を消してダケカンバが散在するようになってきます。そんなダケカンバの木の枝に風除けのツェルトをくくりつけて、目の前の剣ヶ峰を眺めながらゆっくりした時間を楽しんでいます。

 

ワイン片手にのんびりとノリクラを楽しむ

持参されたワインを傾けながら、もう何度もノリクラにお越しになり、あくせくとピークばかりを狙う登山ではなく、ゆっくりと位ヶ原の空気の流れを楽しみながら、これまでの山行の話に花が咲きます。

画像を良くご覧になるとお分かりかと思いますが、お二方の左腕にリフト券のチケットフォルダーがくくられています。そのチケットフォルダーには今日の日付の一日券が入っていて、「実はノリクラに来てあまりスキー場で滑ったことがなく、一度はゲレンデスキーを楽しもうと思って一日券を購入したものの、この天候に誘われてやっぱりここまで来てしまいました!」とのこと...

もうしばらくここでゆっくりされた後、スキー場に戻って少しばかりのゲレンデスキーを楽しんで今日一日を締めくくられるそうです。そんな贅沢な楽しみ方ができるのも、色々な経験から、がむしゃらに行動するばかりが一日の過ごし方でないことをご存知だからでしょうか?

 

モノトーンの世界へ

時間の経過とともに位ヶ原は上空の雲が少しずつ厚くなり、太陽からの光線も弱くなってモノトーンの世界が広がりつつあります。

 

太陽の光が戻り...

そして、時折雲が抜けてきれいな太陽の光が戻ってくると...

たくさんの方々が一斉に滑り出します

大雪渓や魔利支天岳の山肌にもはっきりとした日の光が差し込み始めると、それを舞っていたかのように一斉にスキーヤーやボーダーの方々が滑り始めます。

幾筋ものシュプール

それまでノートラックだった大雪渓や位ヶ原にはあっという間に幾筋のシュプールができます。

やわらかい浮遊感に歓声がこだます

ツアーコースへ一気に

滑り始めて数ターンしたところで誰しもがやわらかい浮遊感に歓声を上げ、カール状の大雪渓にこだましています。そして、あっという間にツアーコース方面に滑り降りた後の位ヶ原は何事もなかったかのように再び静けさを取り戻して行きます。

 

【雪渓下部】

ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。

 

今回(3月29日(土))の大雪渓入口 先回(3月22日(土))の大雪渓入口

こちらは大雪渓入口付近。左は今回(3月29日(土))の画像で、右は先週(3月22日(土))のものです。先週の画像では「前川国有林」の下にある「中部森林管理署」の文字の所までだった積雪が、数十センチ上がっています。所によっては50センチ近く積雪量が多くなっています。昨年の同じ週は現地の取材を行っていませんが、翌週の画像を確認するとほぼ同じような傾向を示していると考えられます。(→ 2007ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.4 (2007/04/07)Page : 6

 

トイレ前 − 駐車場の縁石が見えなくなる

トイレ付近では先週は若干見えていたトイレ手前の駐車場の縁石が今週は全く見えなくなっています。

 

雪渓下部全景 モーグルコースの岩 − 昨年より2週間ほど遅い降雪量

雪渓下部は肩の小屋方面に向かってしばらく中斜面が続き、その後はなだらかな斜面に変化して肩の小屋までつながります。この中斜面から緩斜面へ変化するあたりに、先週もお伝えしたモーグルコースの岩があります。(夏スキーのシーズン、この中斜面ではいくつものモーグルのラインができることから、便宜上、呼称させていただいております)

5月下旬から6月にかけて雪解けが進むと、大雪渓エリアで最初に頭を出すのがこのモーグルコースの岩です。先週は数十センチ程度頭を出していましたが、今週はご覧のように数センチ程度になっています。昨年と比較すると2週間ほど積雪量の増え方が遅くなっているように見受けられます。( → 2007ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.2(2007/03/17)Page : 3 )

 

今日は若干小雪が舞い、天候の悪化傾向が見られましたが、最後には大雪渓の雪肌にきれいなグラデーションを見せてくれました。 Next

 

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