ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2008/06/14〜15) C

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(Update:2008/06/19)

 

【稜線】

こちらは蚕玉岳〜朝日岳の稜線

 

稜線右端付近 − 昨年とほぼ同じ状況

朝日岳側の稜線付近の雪解けが若干目立ちます。昨年よりもやや雪解けが進んでいますが、大きな違いはありません。

 

 

今回(2008/06/14)の蚕玉岳からの尾根 先回(2008/06/07)の蚕玉岳からの尾根

稜線の左端の蚕玉岳からの尾根周辺は先週と比べるとさらに雪解けが進んでいることがわかります。それでもまだまだ十分な横幅があります。

 

大雪渓方面へバーン − 一番狭いところでもまだ横幅60メートル

こちらは稜線から大雪渓方面へのバーン。ご覧のとおりかなりの幅があり、大雪渓エリアに差し掛かる一番狭まった箇所でも60メートルの幅があります。

 

大雪渓エリア上部にクレパス − 幅1.5メートル、深さ2〜3メートル

そして、稜線からの沢筋から大雪渓エリアに入ったところに大きなクレパスがあります。毎年この箇所にできます。今回のようによく晴れた状態であれば、見落とすことはないと思いますが、天候が悪く視界が効かないときは確実に大雪渓に合流するために沢筋の左端(北寄り)のハイマツ帯に沿って滑り降りて行くと、大雪渓上部でクレパスに差し掛かりますので十分な注意が必要です。

開口幅は広いところで1.5メートルほどあり、深さは2〜3メートルほどです。

 

シールでの登行 − 場所を選べばグリップします

この時期になると雪面の緩んでシールのグリップが効きにくい状態になります。特に大雪渓エリアから稜線からの沢筋に入りかけたあたりから斜度が急になります。そして、滑走者のターンでスキー板のテールから飛ばされたやわらかい雪は全くシールが効きませんので、滑走跡のない所を選んで登ってきたほうが良いでしょう。

蚕玉岳〜朝日岳稜線

朝日岳側から蚕玉岳方面を見た稜線。先週とほとんど変わりはなく、また、昨年とほぼ同じ状況です。

 

 

権現ヶ池 − 昨年並み 朝日岳 − 昨年より1〜2週間早い状況

稜線の西側にある権現ヶ池は昨年とほぼ同じ状況。そして権現が池の外輪のひとつである朝日岳は先週と同様、昨年よりも1〜2週間早い雪解けを見せています。

午後になると風も弱くなりきれいな晴天に

今日は絶えず風が吹き抜け一時的に曇天となってきましたが、お昼近くになるときれいな晴天が広がり、風も徐々に収まりをみせるようになってきます。

 

風が弱くなっても稜線では突風に身を伏せる

それでも稜線に出たとたん西からの突風に襲われ、背中のボードがまともにあおられる状況です。思わず身を伏せて突風の過ぎ去るのを待ちます。

  

 

【剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線】

こちらは剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線付近。

 

蚕玉岳山頂付近 − 昨年並みの雪解け

先週から比べて高さで50センチほどの雪解けが見られます。昨年とほぼ同じ状況です。

 

蚕玉岳山頂 − みんなで記念撮影 急遽ノリクラに − WebSiteがなかったら来てませんでした

そんな蚕玉岳の山頂で記念撮影をされるこちらのグループは月山に行くつもりでしたが雪の状態が良くないとのことで、まだほかにも滑走できるところを探していたらWebSiteを見つけ、これなら滑走できると思い今日初めてノリクラにお越しになったとのこと。「WebSiteがなかったらノリクラに来てませんでした。」と感想をおっしゃってくださいました。

 

空気の透明感が冴え渡る − 穂高・北アルプスが際立つ

山の天気は午後になると次第に悪化しますが、今日はその逆で時間が経過すればするほど遠景がくっきりと輪郭を際立たせ、穂高など北アルプスの山々がすぐそばにあるかの錯覚を覚えてしまいます。

 

遠近感を目の前に感じながら沢筋にドロップイン

そんなまたとない光景を目に焼き付けて沢筋にドロップインして行きます。

一部、地面が出始める 横幅150メートル − 大きくターンしても十分

こ先週から稜線直下で地面が現れ始めてその面積を広げていますが、稜線からの沢筋全体で見ればまだそれほどの大きさではありません。稜線の横幅は先週140メートルと申し上げましたが、正確に雪の端から端までは150メートルあります。

 

稜線直下から

剣ヶ峰からの岩場 −先週からほとんど変化がありません

上から見て右手にある剣ヶ峰からの尾根部分では右の画像の岩場付近の積雪は先週とほとんど変わらない状態です。しかし、それより上部の砂礫部分では雪解けが目立ちますが滑走には問題はありません。

 

今回(2008/06/14)の唐草模様 先回(2008/06/07)の唐草模様

ここから望む位ヶ原の唐草模様は先週よりもさらに緑が鮮明になってきました。車道から手前の位ヶ原より上部のエリアでは昨年より約1週間遅い雪解けをみせていますが、位ヶ原に関してはそれよりもさらに遅い状況を見せています。

 

バーンは幾重にも交わるシュプール跡がありますが、適度にやわらかい雪質です。

 

全体の3分の1地点
横幅38メートル、まだ岩の頭は確認できません

全体の3分の1ほど滑り降りたところで例年なら岩の頭が出始めますが、今年はまだその兆候はありません。また、この箇所が沢筋の中で一番細くなっているところですが横幅は38メートルあり、滑走には全く問題ありません。

 

若干のうねりがあるものの、楽しく滑走できます

幾重にも重なったシュプールで少しばかりうねりがあるところも出始めましたが、常に板に加圧しながら滑走すればやわらかい雪質ですのではじかれることなく、きれいにターンして行くことができます。

 

全景

昨年はすでに沢筋から大雪渓方面に北側(画面では右側)へトラバースすることができませんでしたが、今回はまだかろうじて可能で、全体的に見ても昨年よりもやや多い状態で推移しているようです。

 

県道乗鞍岳線の切り通しは先週よりもかなり低くなってきています。車道の谷側の積雪はほとんどなくなってきました。

 

2.5メートルの積雪 − 昨年よりも早い雪解け

山側の切り通しの壁は2.5メートルほどと先週の4メートルからかなりの雪解けを見せています。昨年は3.5メートルでしたのでこの箇所に関してはかなりの雪解けを見せています。まだしばらくは稜線から1kmのロングクルージングを楽しむことができそうです。 Next

 

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