ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.11(2008/07/26〜27) A

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(Update:2008/07/31)

 

【雪渓下部 T】

ここからはいつものように大雪渓の様子をお伝えいたします。

 

雪渓下端部分の雪解け − 昨年とほぼ同じ状況

看板の奥に見える雪渓下端部分。左の画像の中央部分に少し手前に伸びる雪渓がありますが、先週当たりから雪渓本体から分断され始め、ご覧のようにかなり小さくなっています。右の画像はその分断された付近から大雪渓入口方面を撮影したもの。大雪渓入口までの距離は先週の47メートルから55メートルと雪渓下端がどんどん離れていることがわかります。雪解け状況としては昨年とほぼ同じです。

 

幅は8メートル − 昨年とほぼ同じ状況

上の2枚の右側の画像の岩場の部分は車道沿いより一段上に上がっていて、この画像へとつながっています。ここはほぼ完全にフラットになっていてその横幅は雪解けにより、先週の5メートルから8メートルへと広がっています。こちらも昨年とほぼ同じ状況です。

 

北側へと雪解けが広がる せせらぎ − 排水溝まで24メートル、昨年とほぼ同じ状況

雪解けは少しずつ北の方向に広がり、雪渓下端では大雪渓入口にある排水溝へとせせらぎが流れ込んでいます。右の画像のせせらぎの長さは先週の21メートルから24メートル。こちらに関しても昨年とほぼ同じ状況。

このページの冒頭で南寄りの雪渓下端から入口までの距離(55メートル)、車道沿いより一段上がったフラット部分の幅(8メートル)、そして、北寄りの雪渓下端から排水溝へのせせらぎの長さ(24メートル)の3箇所はほとんど昨年と同じ様子を見せていて、これほどまで近似の雪解けを見せたことはかつてありません。

 

スキーヤー専用道 ウラジロナナカマドがようやく開花 − 昨年よりやや遅い

こちらは雪渓上部に続くスキーヤー専用道。ハイマツ帯を縁取るように並ぶウラジロナナカマドには白い花をようやく見つけることができます。ただ、まだ数は少なく、昨年の満開状態から比べるとやや遅れていることがわかります。

登山道入口 − 昨年とほぼ同じ状況

幅は8メートル

こちらは大雪渓入口から50メートルほど北にある肩の小屋へ向かう登山道。右の画像のとおり、雪渓下端と車道との間は先週の4メートルから8メートルへと雪解けが進んでいます。状況としては昨年とほぼ同じです。

 

雪渓と登山道との高低差は3メートルほど

登山道と雪渓との高低差は先週の2メートルから3メートルとなっています。この状況も昨年とほぼ同じです。

 

車道からここまで90メートル

登山道上にはまだ残雪が残り、登山道入口から雪渓に差し掛かるまでの距離は先週の65メートルから90メートルとなっています。

 

この先23メートル積雪

この先のモーグルコースの岩までやや斜度のある雪渓を斜め左へ登って行きます。先週の段階では左の画像の三角の岩が3分の1程度、そして、右の画像の岩は頭がほんの少し見えていた程度ですので、高さで1メートルほど雪解けしたことがわかります。この雪渓の区間の距離は先週の45メートルから23メートルと大幅に短くなっています。

おそらく、次の週末にはほとんどなくなっていることが予測されます。

 

ポールとロープに沿って進む ここから雪渓を滑るスキーヤーの様子を見ることができます

雪渓に立てられたポールとロープに沿って進みます。ここからは雪渓下部を滑るモーグラーの姿を間近に見ることができ、こちらの方も「どんな人でもここで滑ることができますか?」とおっしゃりながらスキーヤーの様子をうかがっていらっしゃいました。雪渓中段などの緩斜面では初めてお越しになる方も技術的には問題なく滑走できますが、お盆過ぎ以降になると滑走できるエリアは雪渓上部左側のみとなります。こちらはかなりの急斜面でスキー技術はもとより、スプーンカットなど雪渓特有の雪質に慣れていないと転倒などの危険性があります。

したがってスキーやボードなどでノリクラデビューを考えていらっしゃる方は滑走エリアもまだ十分にあって天候がよく雪面の柔らかい状態が続くお盆くらいまでにお越しになることをお勧めします。また、スキー場ではなく山岳地帯ということを念頭に入れ、合羽など山岳登山にお越しになる装備を備えてください。

 

この先も所々で積雪があります

登山道はこの先も所々で積雪がありますが、徐々に地面の方が多くなってきて、登山道周辺は高山植物で彩られてくるようになって来ました。

  

 

【雪渓下部 U − モーグルコース】

それではここからはモーグルコースの様子をお伝えします。

 

モーグルコース − まだ滑走可能

雪渓下部のモーグルコースは先週の段階でスタートから5ターン程度が雪解けでなくなり、やや短い状態になっていますが、ご覧のように滑走には支障はありません。

 

先週の雪渓下部上端部分
ノリクラ雪渓カレンダーVol.10(2008/07/19〜20) B
今週の雪渓下部上端部分

こちらは雪渓下部の上端部分。先々週までは雪渓下部とその上部に広がる雪渓中段とを区分けするものはありませんでしたが、先週から左の画像のように岩が出始めて、右の画像のように今週はかなりの雪解けを見せています。

 

上部付近は岩が所々であわられる − 昨年とほぼ同じ

 雪渓下部の上半分はご覧のように岩の頭が多く見られるようになって来ました。昨年とほぼ同じかやや早い状況です。

 

先週のモーグルコーススタート付近
ノリクラ雪渓カレンダーVol.10(2008/07/19〜20) B
今週のモーグルコーススタート付近

 こちらはモーグルコースのスタート付近。左の画像は先週のもので、高さで1メートルほどの雪解けが見られます。状況は昨年とほぼ同じです。

 

コブの形は比較的良好 14コブ・75メートル

取材した26日(土)は訪れるスキーヤー・ボーダーの方々がやや少ないこともあって、比較的きれいな形が保たれています。長さは14コブ・75メートルで先週よりも4コブ短くなっています。

 

ボーダーの方の姿が目立ちます

今回はラインを滑るボーダーの方の姿をたくさん見かけることができ、モーグラーの方々に匹敵するほどの人出でした。

 

モーグラーもボーダーも果敢に

そしてモーグラーもボーダーもほとんど変わらないほどの滑りを見せて果敢に落ちて行きます。

 

そんなボーダーの方々の姿を伺いながら、こちらのモーグラーの方も今日も練習に励みます。

夏の空

26日(土)は早朝の濃霧が抜けると、きれいな青空にモクモクとした夏の雲が浮かび、その雲の動きを見ているだけでなかなか楽しいものです。

 

青空の下、コーヒータイム

そんな青空の下、ちょっとコーヒーでも沸かしてみてのんびり過ごすのが一番の贅沢。大雪渓の気候は冷えたビールも、淹れたての暖かいコーヒーもどちらもおいしく味わうことができる過ごし易い状況が広がっています。 Next

 

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