ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.12(2008/08/02〜03) C

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(Update:2008/08/07)

 

【雪渓中段】

雪渓中段

高さ3.5メートル − 昨年とほぼ同じ

雪渓下部の北端のモーグルコースの岩と南端の石碑の岩の間を上がったエリアで、雪渓上部と雪渓下部を結ぶ緩斜面です。中央付近に岩の頭かなり大きくなり、高さは3。5メートル程度です。先週と同様、昨年とほぼ同じ状況です。

 

まだ岩の頭はありません 下部は数多くの岩の頭

雪渓中段そのものにはほとんど岩の頭はありませんが、右の画像のように下部に差し掛かるとご覧のように数多くの岩の頭が見られます。次の週末当たりはほとんど滑走できない状態が予測されます。

 

登山道 この付近の雪解けが進み、全線雪解け完了

こちらは雪渓中段の北端に位置する肩の小屋への登山道。先週は右の画像の付近に積雪が残っていましたが、それもほぼなくなり、大雪渓入口から肩の小屋はまでほぼ全線に渡って雪解けが完了しました。昨年とほぼ同じ状況です。

 

雪渓中段全景 上半分は次週になるとほとんど滑走不可が予測

雪渓中段は全体的には先週と同様、昨年とほぼ同じ状況で推移していて、おそらく次の週末当たりになると右の画像の上半分で滑走が困難なほどかなり岩の頭が見られるようになってくるはずです。

 

【高山植物】

大雪渓から肩の小屋への登山道はお勧め

それではいつものように高山植物の様子をおつたえします。大雪渓の北側から肩の小屋へ向かう登山道は高山植物一色の世界が広がり、長野県側のシャトルバスを利用して山頂に向かう方は是非お勧めしたいエリアです。こちらの登山道の入口は畳平の一つ手前のバス停、肩の小屋口で下車して、大雪渓入口から北へ50メートルほど車道を進んだところにあります。(いつもお伝えする登山道入口です)

 

チングルマが満開

こちらの登山道は大雪渓の間近にあることから雪解け状況の違いによって満開のチングルマを見つけたと思ってさらに先に進んで肩の小屋近くに達すると、前述の石碑の岩付近の定点でお伝えするチングルマのようにすでに花が終わった風車を見せてくれるものまであります。

 

パセリのような葉 花柱がほつれ始めて「かざぐるま」に

花の時期になるとかなかな葉のほうへ興味が向かないようになりますが、花が咲いている時期だからこそ、葉もよく観察してください。そうすれば、花の時期以外でも分布している葉の様子からその種類が判別できます。チングルマはまるでパセリの葉っぱのようですね。そして、チングルマの花の中を良く見ると、無数にある黄色の雄しべの中に雌しべがあり、その花柱がいくつにも分離し始めている様子がわかります。これが後に風車となって行きます。

チングルマ(稚児車)は花の時期が終わって花柱がまるで子供が遊ぶ風車のような形状になることから名づけられていることは有名ですね。

 

クロウスゴ(葉) コバイケイソウ(葉)

左の小さく少しばかり赤くなっている葉はクロウスゴ。もう花は終わっています。クロウスゴはこれまでにも何回もご紹介していますが、後述するクロマメノキとよく似ていて、その枝ぶりから判別しますが、見慣れないとなかなか難しいものです。

その隣も葉だけで花はありません。こちらの方は「行者大蒜に似てますが何ですか?」と首を傾げます。春先にオオバギボウシなど山菜と間違えて採取され食中毒を起こしたという記事を見かけることができます。コバイケイソウは全草に渡って毒をもちます。

こちらの方も興味はあるものの、実際に説明を受けながらの観察は初めてで、「これがチングルマですか!」と感動されるほど。図鑑などで数多くの高山植物が紹介されていますが、目の当たりにするとなかなか判別が難しいもの。今回はシャトルバス待ちの短い時間でしたが色々な発見ができたようです。

クロマメノキ

さてこちらはクロマメノキ。前述のクロウスゴの葉の様子とよく似てますね。雪解けなどの違いでこちらはようやく花が咲き始めた所。

 

クロマメノキは少し奥まって花をつける

クロウスゴは新芽と花が同時に出ますが、こちらのクロマメノキは葉が出てから花が咲きます。葉が生い茂ってから花が咲き、さらに花がつくのが比較的、奥のほうにある前年枝につくため、なかなか見つけにくいのもちょっと難点ですね。

 

ハイマツ(実) − マツボックリの成長は1年をかけて

ハイマツだって花が咲きます。そして冬を越して1年かけてマツボックリに成長してゆきます。 Next

 

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