ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.15(2008/08/23〜24) F

Top-page > Index > Page: 1  2  3  4  5  6  7

(Update:2008/08/28)

 

【8月24日(日)の天候は】

早朝は雨 − やはり人出はまばらです

23日(土)はほぼ終日雨でしたが、24日(日)はそれほどでもない一日となりました。早朝の大雪渓は山麓の乗鞍高原と同様に雨。このため、大雪渓周辺には訪れる人はほとんどありません。

 

昨晩の雨で激しい流れに − 道路も絶えず水が流れます

昨晩の激しい雨で、大雪渓周辺では至るところで雨水のせせらぎができています。右の画像では絶えず道路に水が流れています。この様子は午後になっても続きました。

 

ヒルクライム方々 − 笑顔で応えてくれます

マウンテンサイクリングの大会の最後の週末の今日ですが、自転車の方も本当に少ない状況。もっとも多いはずの午前中でも、大雪渓前を通過した自転車は十数台ほど。それでも訪れた方々は合羽を身にまとい、笑顔で応えてくれます。

 

雨はやんで青空が覗き始める。路面も徐々に乾き始める

朝の雨は9時ごろにはやんで10時30分ごろには北の空に青空が覗き始めます。そして、路面も乾き始めてきます。

 

午後になると雪面に影ができるほどの日差しが戻るようになり、完全に天候は回復傾向に向かっています。こちらは雪渓上部左側のバーン。比較的緩斜面ですが、そんな雪渓を滑りながら危なそうに登って行く二人がいます。

 

今回はじめてのノリクラ

今回初めてノリクラにお越しになったとのこと。「インターネットで色々調べて、『雪渓カレンダー』っていうので8月に雪があるらしいってことを知ってきました。ノリクラがどこにあるかすらわかりませんでしたが、売店とか何にもない所なんですね。」と、おっしゃっています。

このお二方、昨日は雪渓上部左側の中央部分の一番落ち込みの激しいところで滑っていて滑落したにもかかわらず、今日はまた同じ場所を滑っていらっしゃいました。危険性を顧みずに同じ行動をすることは、安全性が全く確保されていない山の中では論外なのです。

ここはスキー場ではありません。今回はあまりにもスキー場と同じ感覚でお越しになっていたようですので、ここの状況を良くお伝えさせていただきました。ノリクラデビューは梅雨が明けてからお盆くらいまでと、いつも申し上げていますが、それは雪が多い少ないということではなく、天候や雪の硬さなどを考慮してのこと。今後は雪が残っていても、昨日滑落されたように、急斜面の雪渓上部左側にはソフトブーツでは登れない状況となります。そのため、お盆以降はノリクラでビューはなさらないようお願いいたします。

いくらスキーやボードの技術が上手であっても、空を見て天候を読んだり、上部に岩がごろごろしている箇所があったらどうしたら良いか、ある程度の予測を持ちながら行動することが初めてお越しになる方も足しげく通われる常連の方にも、ノリクラでは求められます。

こちらの方々には上記のようなお話をさせていただき、さらに昨日の体験から、「今年はもうやめておきます」と、その危険性について十分理解いただきました。ノリクラに来る前から全てのことを知ることはなかなか難しい所があることは事実です。また、来年もう少し早い時期(条件のよい時期)にお越しになり、周りの方々の様子や状況を感じ取りながらノリクラを楽しんでください。お待ちしております。

 

午後はきれいな青空に山麓の雲海が広がる

夕方近くになるとさらに天候は回復し、しっかりとした日差しが戻ってくるようになり、東の空にはしっかりとした青空に雲が浮かぶ絶景が眼下に広がります。しかし、山麓の乗鞍高原はその雲にすっぽりと覆われています。位ヶ原山荘より下部では霧が立ちこめ、乗鞍高原は終日曇の天候。このため、山頂方面に出向くことをあきらめた方が多かったようで、今日は本当に人での少ない静かな雰囲気が続き、やはり現地に出向いてみないとわからないと改めて思った一日でした。

 

【昨年の今ごろは?】

2007ノリクラ雪渓カレンダーVol.16(2007/08/24〜26)

8月最終の土日は、例年、全日本マウンテンサイクリング in 乗鞍が開催され、4000人近い参加者が集結します。もちろん、ノリクラの中で一番のビッグイベントです。大会も上位選手がゴール付近までデッドヒートを繰り返す状況が見られ、そんな熱い選手の戦いと同調するように、26日(日)は朝から熱い一日が始まり、競技中盤の10時の大雪渓駐車場付近は24℃に達しました。

 

<編集後記>

今回の取材では、やはり慣れというものは大変強いものだと感じさせられました。23日(土)の雨はそれほど強いものではなく、どちらかというと小雨の部類に入る程度のもので、梅雨の時期であれば、ごく普通の雨量で、もしかすると少ないほうに入るかもしれません。もちろん、そんな状態でもいつも一日中、取材をしているわけですが、このところ雨に見舞われることが少なく、今回のように終日雨という日はおそらく7月・8月はありませんでした。そのため、久々の雨に見舞われた今回は大変辛いものを感じ、雨降りが続く梅雨の時期をしっかりと体験しておかないといけないものだと思いました。
これからの時期は台風や秋雨前線など、雨に見舞われる時期になってきます。週末ごとに台風の襲来ということも過去にはありました。億劫な季節にはそれに見合う装備はもちろん、ある程度の気持ちの慣れも必要かもしれません。

 

<<Back>> Next-Page (Vol.16)  | IndexTop-page

Copyright (C)   乗鞍香辛料監視委員会