ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.18(2008/09/13〜14) A

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(Update:2008/09/18)

 

【大雪渓トイレ改修工事】

トイレ改修工事

8月下旬から開始された大雪渓トイレ改修工事は作業が進んでいます。

 

処理槽の設置

ご覧のように処理槽が設置され、トイレ小屋と接続されています。

 

蒸散槽もこれから

蒸散槽もこれから設置が始まるようです。

 

 

避難小屋工事

そして、避難小屋の工事が始まっています。こちらは基礎部分の工事を行うための穴を掘っている最中。

 

四隅の基礎部分を掘る

避難小屋は3.6メートル×6.3メートルの大きさで、基礎部分の工事のため、前述のような大きな穴を四隅に掘るとのこと。

 

風雪に耐えるよう深く掘る

小屋の形状はトイレ小屋と同じようなもので、型枠を作ってコンクリートを流し込んで壁部分を作り、その上に傾斜のきつい屋根を乗せるとのこと。トイレ小屋は周囲を囲まれていて、厳冬期でも雪があまり積もりませんが、この箇所は春先になれば2メートル以上の積雪となります。この規模の建物だと通常どの程度の基礎を作るのか素人ではわかりませんが、基礎を深くする必要があるのかもしれません。
また、ここは絶えず西からの強い風がさらされるため、建物ができればこれまで以上に着雪・降雪がひどくなるかもしれません。さらに、避難小屋ができることで、風の流れが変化して、トイレ小屋周辺の風雪状況も異なってくるかもしれません。

 

規定の深さまで掘れたかゲージで確認します。

 

10月末には完成予定

天候などで大幅に工事が遅れることがなければ、10月末には完成できるとのことです。

 

【雪渓下部 T】

それではここからはいつものように大雪渓の様子をお伝えします。

 

雪渓下部は先週の段階で完全に雪解けが完了しました。

 

ミヤマクロスゲ − これからきれいな黄金色に

積雪がなくなると徐々に目立ってくるのがミヤマクロスゲ。まだ緑の状態ですが、少し枯れ始めると小麦色のきれいな色合いとなってきます。ここに強い日差しが差し込むと収穫前の小麦畑のような鮮やかな小金色が光ります。

 

スキーヤー専用道のウラジロナナカマド

ようやく赤くなり始めました

こちらは雪渓上部に続くスキーヤー専用道脇のウラジロナナカマド。お盆明けに実の先端が赤くなり始めたものの、それからほとんど変化が見られず、今週になってようやく赤くなり始めました。位ヶ原など周辺のウラジロナナカマドでは赤くなった実が萎れ始めているほどでかなりの違いが見られます。それでも昨年と同じペースで赤くなっていて、このエリアとしては極端に遅いということではありません。

 

【雪渓下部 U】

石碑の岩 石碑の岩の下部

こちらは雪渓下部の西側上部にある石碑の岩。7週間前の段階で周辺の雪解けは完全に終了しています。右の画像の石碑の岩の下部のバーンは4週間前の段階で雪解けが完了しています。

 

チングルマ − 先週とほぼ同じ状況

こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。先々週から一部紅葉を始めた部分を見つけることができ、先週はその状況にほとんど変化が見られませんでした。そして、今週は紅葉していた部分が少し枯れています。昨年はもう少し赤いエリアがあったと思いますので、少しばかり紅葉のペースが遅くなっています。

 

スキーヤー専用道 雪渓上部下端まで39メートル

こちらは石碑の岩の南側を通り雪渓上部に向かうスキーヤー専用道を進むと、雪渓上部の下端が確認できるようになってきます。雪渓上部の下端は先週の段階で右の画像の位置から31メートル先でしたが、今週は39メートルとなっています。

 

昨年の雪渓上部下端部分
2007ノリクラ雪渓カレンダーVol.17(2007/09/01〜02)D
今週の雪渓上部下端部分

昨年の画像と比較しておりますが、2週間以上遅いことがわかります。

 

こちらが雪渓上部下端部分。昨年は一昨年よりも3週間ほど早い雪解けでしたので、例年と比べて今年が特に遅いということはないようです。

 

先週の雪渓上部下端部分
ノリクラ 雪渓カレンダー  Vol.17(2008/09/06〜07) B
今週の雪渓上部下端部分
高さ70センチの雪解け −秋になってもペースは変わりません

先週と比べて高さで70センチほどの雪解けが見られます。秋になっても雪解けのペースはそれほど遅くなっていないことがわかります。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンにしてください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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