ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.5(2009/04/25〜26) D

Top-page > Index > Page: 1  2  3  4  5

(Update:2008/04/30)

 

【4月26日、真冬の吹雪】

猛吹雪 − 冬へ逆戻り

翌日の位ヶ原山荘付近は前を向いて歩くことができないほどのひどい吹雪に見舞われています。気温はマイナス4℃。冬に逆戻りした状況です。

 

すぐに足跡が消えるほどの降り方 おいしいバーンを繰り返し滑る

この吹雪は風よりも降雪のほうがひどく、降り積もる雪で足跡は瞬く間に消えて行くほど。そして、周囲の木々も風で煽られて唸るというよりも、ザーッと降る雪の音のほうが目立つ状況です。

雪質は昨日のものとは異なり、完全に真冬の新雪。そんな中、屋根板から滑り降りてきたこちらの方は山荘まで到着するものの、おいしいバーンに再び登り返すほど...

 

「この状況を見逃すわけにはいきません!」

昨日の悪条件の中、お越しになり、「この状況を見逃すわけにいきません!」と、今日再びやってきました。

 

山荘で一休み...

とにかくひどい吹雪にとりあえず、山荘で一段落しないと体が持ちません。訪れた方は常連の方ばかりで、初めての方やあまり熟知されていない方はこの状況ではお越しになれない状況と考えられます。

 

山荘という避難場所があるから安心してやってこられる

吹雪で視界は100メートルを切る状況が続きます。吹雪は一向に収まりを見せず、昨日とはまた異なった春の嵐の恐ろしさを実感したように思います。こんな中でも山荘という避難場所があるから安心してやってくることができるのだと思います。

 

今シーズン最後のパウダー

3月以降、「今シーズン最後のパウダー」という言葉を何回も申し上げました。この時期は確かに天候の荒れることがありますが、これほどの新雪が降り積もることは稀ではないかと思います。

 

【雪渓下部】

ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2008ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版Vol.6
(2008/04/26〜27) E

先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版Vol.4
(2009/04/18〜19) C

今週の大雪渓入口
先週とほぼ変わらず。昨年並み

こちらは大雪渓入口付近。左上が昨年同時期、右上が先週、そして、下中央が今回の画像です。先週とほぼ同じ状態です。また、昨年との比較でも、先週と同様、昨年並みの積雪量です。

 

トイレ付近

大雪渓入口からトイレ周辺に関しても先週とほとんど変わりありません。場所によっては若干増えているところもあります。

 

トイレ(手前)と避難小屋(奥)

避難小屋 − 大雪渓エリアで唯一通年に渡って地面が見られる 

ご覧のようにトイレや避難小屋付近はひどい吹雪に覆われています。それでも避難小屋周辺は少し凍てついていますが地面が見られます。今日のような悪条件でも雪が積もりませんので、厳冬期でも地面が露出しています。

 

ようやく青空が。小波のような風紋

長く続いた悪天候も次第に青空が広がり、取材最後になってようやく青空が広がり始めました。新雪が降り積もった大雪渓から位ヶ原は強風で小波のような風紋が広がっています。

 

ようやく現れ始めた滲んだ太陽に見届けながら、今回の取材は終了となりました。

 

<編集後記>

これまで穏やかな天候が続いたこともあって、真冬に逆戻りの週末は本当に辛い思いをしました。ただ、ゴールデンウィーク付近で天候が荒れることはしばしばあることで、春とはいっても冬の装備や感覚で行動しなければならないと改めて感じさせられました。今回のように荒れた天候でも25日(土)は冬と比べて気温が高く水分の多い雪となり、ベタベタの雪がウェアなどに貼りつく状態で、厳冬期の荒天の状況よりも辛いもので、春の嵐は一年の中でもっとも注意しなければならないと考えられます。

次の週末からゴールデンウィーク本番を迎え、2日(土)より位ヶ原山荘行きの春スキーバスも運行が予定されます。たくさんの方とお会いできることを楽しみにしております。

 

Copyright (C)   乗鞍香辛料監視委員会

Top IndexTop-page || <<Back | >>Next-Page (Vol.6)