ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.11(2009/07/25〜26) C

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(Update:2008/07/30)

  

【雪渓中段】

雪渓中段

雪渓下部の北端のモーグルコースの岩と南端の石碑の岩の間を上がったエリアで、雪渓上部の雪渓下部を結ぶ緩斜面です。

 

昨年同時期より一週間遅い雪渓中段
今週の状況とほぼ同じ − 昨年より一週間早い雪解け

こちらは、昨年同期より一週間遅い雪渓中段の様子。今週の画像とほぼ同じ雪解けの状態です。したがって、今週は昨年よりも一週間早い雪解けであることが分かります。

 

肩の小屋への登山道(中間付近)
昨年より一週間早い雪解け
モーグルコースの岩付近を除けば
積雪はここだけ

こちらは雪渓中段の北端に位置する肩の小屋への登山道。先週から高さ1メートル以上の雪解けが見られ、昨年より一週間早い状況です。また、肩の小屋への登山道は、雪渓下部のモーグルコースの岩付近で積雪がありますが、それを除けば、右の画像の箇所以外の積雪はもうありません。

 

雪渓中段全景

雪渓下部は、全体的に昨年より一週間早い雪解けですが、右の画像の上半分のエリアはやや早目の雪解けを推移しています。

 

上半分は岩の頭が多くなって来ました − 雪渓上部と下部が分離

こちらが、上半分のエリア。岩の頭が多くなり、雪渓上部からの滑り込みができない状況になって来ました。前のページで、雪渓上部から石碑の岩の南側の部分を滑り込む箇所の、雪解け状況をお伝えしたように、これで、雪渓上部から滑り込む箇所は完全になくなり、今後は、雪渓上部と雪渓下部が分離して行きます。

 

【高山植物】

シナノキンバイ(花)

大雪渓付近の高山植物も、開花を始める種類が多くなってきました。こちらは先週もお伝えしたシナノキンバイ。ご覧のように一番の見頃を迎えています。

 

萼がない 花弁に見えるのが萼、中央のヘラ状が花弁

植物の中には、花弁(はなびら)に見えるものが花弁でないという種類のものをよく見かけます。シナノキンバイもその一つです。、一般的な花の構造は、花弁が花茎につく部分には、萼(ガク)が下からサポートする形状を取っていますが、左の画像のように、本来あるはずの緑色の萼がなく、黄色の花弁が花茎に直接ついています。

実は、この黄色の大きな花弁に見えるものが萼で、右の画像の中央にいくつもある小さなヘラ状のものが花弁なのです。

街中で見かけるアジサイ(セイヨウアジサイ)も、われわれが目で楽しんでいる部分は、実は萼(装飾花)なのです。よく見ると萼の中心に小さな花が咲いていますので、観察してみてください。

 

コバイケイソウ(つぼみ)

そして、コバイケイソウもご覧のように咲き始めました。コバイケイソウは、咲く年と咲かない年がありますが、こちらの個体は今年は開花を見せるようです。大雪渓付近のコバイケイソウはこれからが開花の時期ですので、昨年咲いたコバイケイソウが、今後、どのように推移して行くか、観察したいものです。

 

コイワカガミ(花)

こちらはコイワカガミ。小さなピンクの可憐な花をつけています。雪解け直後のコイワカガミの葉は、暗紫色を見せていましたが、ごらんのように、大部分の葉が緑色に変化しています。

花の開花も楽しいものですが、落葉しないコイワカガミの葉の変化も、見逃してはいけません。

 

大きな葉がかなり目立つ存在になってきたミヤマダイコンソウ。

 

ミヤマダイコンソウ(つぼみ)

こちらでも、小さなつぼみができ始め、少しずつ開花の準備が進んでいることがわかります。 Next

 

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