ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.18(2009/09/12〜13) C

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(Update:2008/09/17)

 

【雪渓上部 T】

雪渓上部全景

それでは、雪渓上部の様子をお伝えします。今週は雪解けスピードが、やや遅く、雪渓上部右側では、先週の状況から考えて、完全に雪解けが終わっているかと思われたものの、かなり残っています。ただ、昨年よりも早めに推移している雪解け状況を挽回するほどのものではありません。

 

今週の雪渓上部右側
昨年よりやや早い雪解け

先週の雪渓上部右側
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2009/09/05〜06) B

昨年の雪渓上部右側
2008 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2008/09/13〜14) C

こちらは雪渓上部右側の様子。先週の画像と昨年の画像と比較してお伝えします。前述の通り、先週の状況から考えると、今週は完全に積雪がなくなると予測されました。しかし、この一週間は、比較的、気温の低い日が続いたため、ご覧の通り、積雪がまだ残っている様子が見られます。

また、昨年と比較すると、同時期の一週間後は、完全に積雪がありませんでしたので、先週と同様、昨年より、やや早い雪解けの推移です。

 

さらに下方にごく一部残る

先週の段階で、下方に一部雪渓が残っていました。左の画像の左下部分付近ですが、この画像からは確認できないものの、右の画像の通り、何とか残っています。

 

長さ25メートル×幅35メートル

雪渓上部右側の大きさは、長さ25メートル×幅35メートル。この一週間のように冷え込んだ日が続けば、残っているかもしれませんが、おそらく、もうなくなることと考えられます。

 

【雪渓上部 U − モーグルコース】

雪渓上部左側 − 上は昨年並み、下は四〜五週間早い雪解け

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。雪渓上部右側は、この一週間の雪解けペースが遅くなりましたが、雪渓上部左側に関しては、上端は昨年並みの状況で、下部は先週とほぼ同様の、四〜五週間早い状況で、特に下部の雪解けが顕著です。

このエリアは30度近い斜度があり、雪渓の下端部分は岩場で構成されています。初めてノリクラにお越しになる方は、危険を伴うことが予測されますので、雪渓上部右側など比較的緩やかなバーンでの滑走をお願いします。

 

昨年同時期より五週間遅い雪渓上部左側下端
2008 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.23(2008/10/18〜19) D

今週の雪渓上部左側下端
昨年より五週間以上早い雪解け

こちらは雪渓上部左側下端部分。昨年同時期より五週間遅い時期の画像と比較してみると、それよりもさらに雪解けが進んでいて、このことから、昨年よりも五週間以上早い雪解けで、先週よりも雪解けペースが速くなってます。

大雪渓エリアの中で、昨年との差異がこれほどあるエリアは、他にはありません。しかし、昨年のこの時期は、前年より六週間も雪解けが遅かったことを考えると、今年の雪解けが極端に早いわけではないことが分かります。

モーグルコース

それではモーグルコースの様子をお伝えします。

 

雪解けが少なく、先週末のコブの形がそのまま残っている

この一週間の雪渓上部右側の雪解けがあまり進んでいない状況の通り、このモーグルコースでも、コブの形状が、ほとんど先週と変わらない状態でした。

 

昨年の上端付近(モーグルコーススタート地点)
2008 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2008/09/13〜14) C

昨年の上端付近(モーグルコーススタート地点)
ほぼ昨年並み

 こちらは雪渓上端付近のモーグルコーススタート地点。昨年の画像と比較して、ほぼ、昨年並みの雪解け推移であることが分かります。

昨年の上端付近(モーグルコーススタート地点)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2009/09/05〜06) D
昨年の上端付近(モーグルコーススタート地点)
先週から70センチ〜1メートルの雪解け

雪解けが進んでいないように見えても、先週の画像と比較すると、70センチ〜1メートルほどの雪解けがあります。秋になっても、雪解けのペースは、極端に減少することはあまりなく、例年、10月中旬ごろまでは、雪解けが進んでいることがはっきりわかる状態が続きます。

 

13日(日)は、5℃以下の気温を推移しますが、モーグルバーンは、それほど硬くはありません。

 

長さは14コブ×68メートル

コブラインの長さは、14コブ×68メートルです。

 

アイゼンで登る

バーンが硬くないとは言っても、ボードのソフトブーツでは、とても登って行ける状況ではありません。

仮に登って行けたとしても、途中でスリップすると、斜度が30℃近くある状況下では、一旦、滑落を始めた状態から復帰することは、絶対に不可能で、そのまま、岩場にダイビングすることになります。

 

ザックに入れるときは何重ものエアクッションで − 転倒時を考慮して

ボードを装着する場所も、アイゼンでフラットして下準備を整えます。そして、ザックに入れるアイゼンも、転倒した際にアイゼンの歯で、負傷しないように、何重にもエアクッションで包んでから収納します。

 

アイゼンなど装備だけでなく
諸々の状況判断能力がさらに必要

先週から、各ページの末尾に注意書きを掲載しておりますが、装備はもちろんのこと、この状況下に慣れていて、もろもろの判断ができないと、かなり危険な状況であることは間違いありません。

これからノリクラデビューを検討されている方の中で、アイゼンさえあればOKと、判断されないようご承知頂き、ノリクラデビューは、来年の夏まで、辛抱していただきますようお願いいたします。

 

濃霧が続く中、残り僅かとなってきたモーグルコースを夕方まで楽しみます。

昨年の上端部分
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2009/09/05〜06) D

上端部分 − ほぼ昨年並み

モーグルコースのスタート地点から、さらに10メートルほど上にある上端部分。ほぼ昨年並みの推移です。

 

昨年の上端部分
ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.17(2009/09/05〜06) D

上端部分
積雪は1.5メートルほぼ昨年並み

上端部分の積雪は1.5メートルほど。上端の位置・積雪量ともに昨年並みです。

 

上端から − 下端部分まで96メートル
昨年より三週間早い状況

この上端から雪渓上部左側の下端までの距離は、先週の105メートルから96メートルで、昨年よりも三週間早い雪解け状況です。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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