ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版Vol.2(2010/04/03) C

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(Update:2010/04/08)

 

【ツアーコースV − 位ヶ原急斜面】

気温が下がり濃霧へ

E番標識を過ぎて位ヶ原急斜面目前に差し掛かると天候はさらに悪化し、冷たい風が絶えず吹きぬけて濃霧が立ち込めるようになってきます。

 

この先はオープンバーン − 休憩を取るなら木陰のあるツアーコース内で

この先はオープンバーンとなることから、この状況の中で休憩や昼食をとる事はなかなか辛いもの...木陰でお湯を沸かすこちらの方々、この天候ですので、今日はここで引き返すこととし、木陰をかわして吹き抜ける強風を避けながら、ゆっくりとお昼を楽しんでいます。

そして、こちらはツアーコース最後の位ヶ原急斜面。

 

昨年の位ヶ原急斜面
2009ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.2(2009/04/04〜05) B

先週の位ヶ原急斜面
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.1(2010/03/27) C

今週の位ヶ原急斜面
先週より30センチ増加し、昨年より50センチ多い

ツアーコースD番標識より下部では、先週よりも減少傾向が見られる状況でしたが、位ヶ原急斜面では、先週よりも30センチ程度積雪が増えて、昨年よりも50センチ程度多い状況です。

 

テカテカのバーンコンディションは変わらず...

これまでにもお伝えしておりますが、ツアーコースは昨日の雨と昨晩の冷え込みで、テカテカのバーンコンディションとなっていて、その状況は位ヶ原急斜面でも変わりありません。

 

急斜面をシールで登ることは困難 − 斜度のきつくないうちにアイゼンに履き替えて

このバーンコンディションで位ヶ原急斜面をシールで登ることは困難な状況。スキー板をザックにくくりつけ、アイゼンに履き替えて再出発です。位ヶ原急斜面で、これほどまでにシールが効かないバーンコンディションはあまり見られませんが、富士見沢など上部エリアでは、吹きさらしで表面が完全にアイスバーンとなり、ほんの10メートルほどの箇所がシールで登ることができず、アイゼンに履き替えるというシーンは良くあることで、そんな箇所を無理に登ると、転倒・滑落という結果になりかねません。

シールからアイゼンに履き替える場合でも、シールが滑って完全に身動きできない状況になると、立っていることすらままならず、ブーツをビンディングからリリースすることができませんので、そんな状況に陥る前に安全な箇所でアイゼンに履き替える心がけも必要でしょう。

お昼頃から吹雪 − 新雪が降り積もります

それまで小雪が舞う程度の降り方から、お昼頃になると完全な吹雪となり、位ヶ原急斜面はあっという間に新雪が降り積もる状況となってきました。

 

降り積もる雪にバーンコンディションの回復を期待して待機

バーンコンディションもそれまでのアイスバーンの上に若干の柔らかさを感じるようになってきて、もう少し待てば、多少のパウダー感を味わうことができるのではないかと期待しながら、林の中で待機します。

 

今シーズンのノリクラ入りは今日が初めて − これからが春山スキーの季節...

今シーズンのノリクラ入りは今日が初めて...これからは高い山の春スキーの季節と考えてやってこられました。でも、来週からはリフトがないため、次回お越しになるのは、春山バスが運行してからとのこと。

今後、しばらくの間は、乗鞍高原(休暇村ゲレンデ)から全山登ってくる必要がありますが、それは逆に静かなノリクラを楽しむことができるチャンスでもあります。

休暇村以降は冬季閉鎖となっていた県道乗鞍岳線は、ゴールデンウィークごろから運行が開始される春山バスの運行に向けて除雪作業が開始されます。4月3日(土)の速報でもお伝えしたように、県道乗鞍岳線の休暇村〜三本滝ゲート間の開通は、4月21日(水)が予定されています。
また、今シーズンの位ヶ原山荘行きの春山バスの運行は5月1日(土)が予定されています。春山バスの詳細については、お知らせ − 2010シーズン 乗鞍高原〜位ヶ原山荘行きの春山バス運行について(2010/04/05)  をご覧ください。

 

【位ヶ原】

位ヶ原 − 悪天候時は完全に方角を見失う

ツアーコースの位ヶ原急斜面を登りきった先の位ヶ原は、さらに厳しい状況です。位ヶ原急斜面の天候では、確かに視界は良くないものの、方角などを見失うようなほどの濃霧でもなく、風や雪の降り方も身動きが取れないといったほどではありませんでした。

しかし、位ヶ原に到達した途端。完全に方向を見失う状況となります。実際に上記の画像が位ヶ原のどの位置に該当するのかすら分からないほどです。

 

唯一方角を示すのは幹に張り付く雪の位置

唯一、方角を示してくれているのは、それぞれの幹に一様に張り付く雪。すべて北向きを示しています。ただ、これが進むべき方向を容易に判別するだけの材料にはなりません。

晴れて視界がしっかりと確保されている中では、目に見えている目標物を目指して歩いているため、多少の地形のゆがみがあっても、平坦な中を歩いているように感じてしまいます。そのため、今日のような状況の中で歩くと、地形に沿ったルートを自然と進んでしまい、思いもよらない方角へ進んでしまいます。

位ヶ原急斜面を出て大雪渓を目指しているつもりが、高天ヶ原方面に進んだり、また、逆に大雪渓方面からツアーコースへ戻ろうとして、前川本谷や伊奈川方面に進むことが十分考えられるのです。

位ヶ原周辺の状況を熟知していても、やはりこの環境で戻ってくることは困難であることを認識しなければなりません。 Next

 

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