ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.3(2010/05/29〜30) B

Top-page > Index > Page: 1  2  3  4  5

(Update:2010/06/03)

 

【肩の小屋】

ここからは肩の小屋周辺の様子をお伝えします。

 

昨年の肩の小屋周辺
2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) B
今回の肩の小屋周辺
昨年よりやや多い状況
昨年の肩の小屋周辺
2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) B
今回の肩の小屋周辺
昨年よりやや多い状況

肩の小屋周辺では先週はほぼ昨年並みの状況でしたが、全体的に若干のばらつきがあるものの、今週は昨年よりやや多い状況を示しています。

 

昨年の肩の小屋周辺
2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) B
今回の肩の小屋周辺
ほぼ昨年並み

この一週間は低めの気温が推移したこともあって、30センチ程度しか雪解けは進んでいません。そのため、昨年よりも多い状況を示しているのではないかと思います。

 

雷鳥の調査

肩の小屋周辺では今日も雷鳥の泣き声が響き、あちこちでその姿を確認することができます。

 

この時期は激しく飛び回る

縄張り争いからツガイを形成する時期は、激しく飛び回るオスの雷鳥を探すのは比較的容易でしょう。

 

後を追うのも大変! − 雷鳥にとっても、また、その生態を研究するエリアとしてもノリクラは貴重な存在

そして、飛び回る雷鳥の後を追う調査員。ノリクラの雷鳥は全羽の個体識別が完了しており、個体ごとの動態調査などが可能な状況は他の地域にはありません。全国的に個体数が減少傾向を示す中、ノリクラでは増加傾向を示し、雷鳥にとっても、そして、その生態を研究するエリアとしても貴重な存在です。

 

【稜線目指して】

それでは肩の小屋から稜線に向けて出発します。

 

雪解けとともに登山道の一部が見え始める

肩の小屋の南側に広がるエリアも次第に雪解けの模様が見られるようになり、稜線まで続いている登山道も少しずつ姿をあらわすようになってきました。ほぼ昨年並みの状況です。

 

昨年の肩の小屋から稜線方面
2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) B
先週の肩の小屋から稜線方面
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2010/05/22〜23) B

今週の肩の小屋から稜線方面
昨年よりやや多い

肩の小屋から望む稜線方面は、先週から比べるとハイマツ帯の面積が多くなっています。それでも、昨年のようにハイマツの高さを感じる状況ではなく、昨年よりも雪解けが遅くなっていることが分かります。

 

魔利支天岳 − 昨年並み

そして、眼下には魔利支天岳。全体的には昨年並みの積雪ですが、山麓部分は昨年よりも多い状況を見せています。

 

緩んだバーンにシールがグリップを失う

今日の稜線付近の気温は6℃と低めの状態。しかし、バーンは緩みきっていてご覧のように一列になって登ってくると、かなり滑りやすい状況です。

 

変幻自在な雲のキャンパス − 今日は終日雲に支配される

今日は終日にわたって激しく雲が絵筆をふるい、上空は完全に雲に支配された一日です。それでも変幻自在に変化を続ける様子は見ていて飽きさせないもので、単調な登行もこの風景を眺めながら進んで行けば、さほど辛い思いをせずに済みます。

 

【稜線】

こちらは蚕玉岳(こだまだけ)〜朝日岳の稜線。

 

岩の頭 − 先週から20センチ程度の雪解け

先週から岩の頭が見えるようになって来ました。ただ、その大きさはそれほど変化を見せず、この付近では20センチ程度の雪解けにとどまっているようです。

 

昨年の蚕玉岳〜朝日岳稜線
2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) B
先週の蚕玉岳〜朝日岳稜線
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2010/05/22〜23) B

今週の蚕玉岳〜朝日岳稜線
ほぼ昨年並み

 稜線付近の積雪状況は昨年と今週の画像左下に写る岩の状況からほぼ昨年並みといえます。

 

昨年の権現ヶ池
2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) B
今回の権現ヶ池
昨年並み
昨年の朝日岳
2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) B
今回の朝日岳
昨年並み

 権現ヶ池と朝日岳においてもほとんど昨年の画像と変わりない状態です。

 

山頂登山リベンジ成功! − 来年はしっかりとしたアイゼンを用意します

そして、積雪が多かったため乗鞍スカイラインオープン初日の剣ヶ峰登山を断念されたこちらの方々も無事に登頂を果たされました。「来年は軽アイゼンではなく、しっかりとしたアイゼンを用意してオープン初日の登頂もできるよう準備します。」と、おっしゃりながら下山します。

積雪の多いこの時期は、急斜面をトラバースする必要があり、つま先と踵のない軽アイゼンは有効ではありません。実質的に軽アイゼンが有効な条件のときは登山靴だけでも問題なく歩ける場合が多く、アイゼンを携行するのであれば、少なくとも10本爪以上のものを用意することが必要でしょう。

 

朝日岳山頂付近

さて、話が変わりますが、この時期、朝日岳はほぼ山頂まで積雪があり、山頂直下から滑走することが可能です。

 

今シーズン最初のノリクラ入り − これから剣ヶ峰の神社へ「初詣」!

そして、今シーズン最初のノリクラ入りとおっしゃるこちらの方、これから足しげくノリクラ通いが始まることと思います。そんなノリクラシーズンの安全な始まりを願って、剣ヶ峰にある神社へ「初詣」です。

 

朝日岳の山頂にも祠があります

剣ヶ峰の神社と背中合わせに祀られる乗鞍山頂祠の改築について、前回の ノリクラ雪渓カレンダーVol.2(2010/05/22〜23)C 【剣ヶ峰 乗鞍山頂祠の改築、山頂小屋の除雪】 でお伝えしました。

このような祠はこちらの朝日岳にも祀られております。祠や石仏などはノリクラの各所で見られます。 Next

 

Copyright (C)   乗鞍香辛料監視委員会

Top || <<Back  -  1  2  3  4  5  -  Next>>