ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.7(2010/06/25〜26) @

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(Update:2010/07/01)

 

【大雪渓】

6月最後のノリクラ雪渓カレンダーをお伝えします。今回は27日(日)に開催される第7回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムの関係から、一日前倒しして25日(金)・26日(土)の二日間の様子をお伝えします。

25日(金)は、昨日から続いている梅雨の中休みの天候に恵まれ、朝から綺麗な青空が広がります。風もなく、本当に梅雨の真っ只中なのかという感覚にさせられるようなさわやかな空気に包まれました。朝は気温は10℃前後と少しばかりひんやりとした状態ですが、春山バス始発便が到着した大雪渓付近は14℃、さほど強い日差しは感じられず、上空もうっすらと雲がかかるようになって空がスポイルされる状態でも、登り始めるとかなり汗ばんでくる感覚を覚えます。やはり、梅雨の湿った空気に包まれているような感覚です。
午後になると、曇り空となるものの、ほとんど無風に近い安定した一日が終わって行きます。

前回のノリクラ雪渓カレンダーでもお伝えしましたが、雪解けとともに落石の頻度が高く、岐阜県側の乗鞍スカイラインは11kmポストの四ッ岳カーブで四ッ岳斜面で落石の危険性があるため、23日(水)から通行止めが続いており、25日(金)は終日に渡って岩石の撤去作業が実施されました。また、長野県側の県道乗鞍岳線でも大雪渓入口付近で落石があり、こちらでも撤去作業が行われました。

そして、26日(土)は明け方から降り始めた雨が、ほぼ一日続きます。いつもなら西または北寄りの風が吹きぬける大雪渓エリアも今日は南寄りのじめっとした空気に包まれ、お昼近くになると、それまで山頂付近にかかっていた霧が低くなってきて、今シーズンの営業を今日から開始した肩の小屋付近は濃霧に包まれ、ずぶ濡れになった登山客の方々が小屋に立ち寄って一休みする様子が見られました。また、明日開催される第7回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムの大会会場の殿下平総合交流ターミナルは、午後には雨がほぼ止んできたものの、時折まとまった降り方を見せる状況が続き、車検を受ける自転車を片手に、さらにもう片手には傘をさしながら受付を行う選手の姿もありました。

しかし、大会当日の27日(日)は、夜半から激しい雨の降り方を見せ、夜明けごろには小降りとなりましたが、乗鞍スカイラインは連続雨量規制のため通行止めとなり、大会は急遽中止となってしまいました。お昼ごろには雨は止んだものの、乗鞍スカイラインは、ほぼ終日にわたって通行できない状態が続きました。

それでは、25日(金)の大雪渓・稜線方面の様子をメインにお届けいたします。なお、6月27日(日)に開催された第7回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムの様子を別途お届けする予定でしたが、大会中止につき掲載できません。ご了承ください。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【6月25日(金)、観光センター前駐車場】       【車窓から】
Page-2 : 【大雪渓に到着】       【雪渓下部】
Page-3 : 【畳平周辺】       【肩の小屋へ】       【肩の小屋】
Page-4 : 【肩の小屋は営業開始に向けて】       【稜線目指して】
Page-5 : 【稜線】       【剣ヶ峰〜蚕玉岳】
Page-6 : 【6月19日、大雪渓は濃霧】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>
 

  

 

【6月25日(金)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

こちらは早朝6時30分の観光センター前駐車場。

 

梅雨の中休みの朝

気温は10℃と少しひんやりとした空気に包まれた中をしっかりとした朝日が昇ります。今日は梅雨の中休みの天候が広がり、西の空には残雪の雪型とハイマツの織り成す造形が見事なノリクラの峰々がくっきりと浮かび上がっています。

 

秋のような澄んだ青空

本当に梅雨とは思えないバッチリの青空が広がっています。

 

観光センターの各売店は8時の開店時間が近づき...

 

開店の準備

準備が始まっています。お土産のほか、乗鞍高原の地元で作られる特産品などもあって、見ているだけで思わず手が出てしまうものばかりです。

 

今年も夏スキー、頑張りますよ〜

通常、取材は週末に行いますが、今日は平日とあっていつもはお会いする機会が少ない常連の方と再会です。いつもは基礎スキーをメインに練習され、今シーズンからはさらにバリエーションを広げたいとのことで、ポールでの練習も予定されて居るとのこと。今年の夏スキーもやる気満々といった雰囲気です。

この時期にお越しになるのはあまりなかったようですが、春山バスが1日3便あって6月からは大雪渓まで運行されるため、7月のシャトルバスと遜色ないことから、「もう少し早い時期から夏スキーを始めてもいいなぁ〜」と、おっしゃっています。

確かにシャトルバスよりも春山バスは便数が少ないものの、大雪渓には避難小屋があり、天候の急変時にも対応が困難でないことから、7月を待たずとも、夏スキーの頃と同等の利便性があるとも考えられます。

 

春山バスは路線バスの停留所で乗降します

シャトルバスは観光センター前駐車場内に専用の停留所が設けられますが、春山バスは路線バスと同じ停留所。道路を挟んだ反対側の停留所へと向います。

 

路線バス停留所には春山バスダイヤも表示

ご覧のようにバス停には春山バスの表示もされていますので、すぐに見つけられるはずです。また、位ヶ原山荘からの帰り便の時刻が表示されていますが、大雪渓(肩の小屋口バス停)は、表示の時刻の約6分前に発車となります。

 

春山バス アンケート用紙の配布

そして、地元の婦人部の方々による春山バスのアンケートの用紙が配布されます。アンケートの回収は観光センターに設置の専用ボックスへ投函してください。

 

そして、春山バス始発便が到着し、いつものようにトランクへスキー板を搬入して...

 

大雪渓に向けて出発です。

 

【車窓から】

緑の回廊の中を進む

春山バスは出発してまもなくから、緑に囲まれながら進んで行きます。右の画像はカラマツの新緑。今年の春山バスは5月1日(土)から運行が開始されましたが、まだ、その頃のカラマツは、マッチの頭のようなコロコロとした新芽がやっと出てきたところ。2ヶ月も経過すると様相は完全に変わりますが、1週間単位でもその変化の大きさに驚くものです。

 

三本滝ゲート前

春山バスは三本滝ゲートに到着します。

 

この先冬季閉鎖中 − 春山バスはゲートを開けて通行

この先は6月30日まで冬季閉鎖中。春山バスは特別な許可のもとで運行され、バスの通過するときだけゲートを開けます。そのため、この先は、マイカー規制でも運行が認められている観光バスやタクシー、そして、自転車の通行もできません。

 

ダケカンバの回廊 新緑の中に綺麗な花たちを見つける

県道乗鞍岳線は緑が接近してくるように車窓を移り行くところがビューポイントの一つ。新緑一色の中にも、オオカメノキ(ムシカリ)の白い花やムラサキヤシオツツジのピンクを見つけるのも楽しいものです。

 

位ヶ原山荘

そんな新緑の回廊も森林限界の位ヶ原山荘付近を境に一変します。

 

新緑から一変して雪原の回廊へ 端正なノリクラの稜線が広がる

位ヶ原山荘付近から積雪量が一気に増えて、沿道にはご覧のような雪の壁も見られるようなります。そして、位ヶ原周辺では周囲に高い木々がなくなり、背丈の高いバスの車窓の見晴らしのよさが相まって、まるで絵画を見ているかのようなノリクラの峰々が車窓を流れて行きます。

右の画像はちょうど左にノリクラの主峰である剣ヶ峰から蚕玉岳(こだまだけ)・朝日岳と続き、一番低い鞍部に肩の小屋が見られ、さらに右にコロナ観測所のある摩利支天岳と富士見岳につながります。そして、画像中央が大雪渓エリアが広がっています。
ここからの眺めは、バスの車窓の中でもノリクラが端整に映し出されているロケーションの一つともいえます。

 

4号カーブ − 最も高い雪の壁

そして、県道乗鞍岳線の中でももっとも高い雪の壁がある4号カーブを過ぎると...

 

大雪渓(肩の小屋口バス停)に到着です。 Next

 

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