ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.13(2010/08/07〜08) C

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(Update:2010/08/12)

 

【雪渓中段】

雪渓中段

雪渓下部の北端のモーグルコースの岩と南端の石碑の岩の間を上がったエリアで、雪渓上部の雪渓下部を結ぶ緩斜面です。

 

中央の大岩

中央の岩の状況から、昨年より二週間遅い雪解けで2007年とほぼ同じ推移です。また、2006年よりも一週間早い雪解けを示しています。

 

雪渓中段北側 − 登山道付近

こちらは雪渓中段北側にある肩の小屋への登山道付近。

 

先週の雪渓中段北側の登山道
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2010/07/31〜08/01) C
今週の雪渓中段北側の登山道
積雪箇所がなくなりました

先週よりから高さ1.5メートルほどの雪解けを見せ、ご覧の通り、ごく一部残っていた積雪箇所もなくなりました。

 

雪渓中段の上半分は雪解けが終了

そして、こちらは雪渓上部とつながる連絡箇所。先週まであった積雪がほぼ完全になくなって雪渓上部と分断しました。昨年よりも一週間遅い雪解けです。

 

雪渓中段全景 − 上半分は昨年より二週間遅く、上半分は一週間遅い雪解け

雪渓中段は下半分は昨年より二週間遅く、上半分は昨年より一週間遅い推移を見せています。。

 

【高山植物】

チングルマ − 今がピーク 中心の花柱は雌しべの束

ここからは大雪渓エリアの高山植物の様子をお伝えします。大雪渓エリアはどこをとってもチングルマが見頃のピークを迎え、いたるところで咲き誇っています。そして、花が終わったあとに見られる風車上の実は、中心にある花柱のよじれがほどけかけた状態。右の画像のように花期はしっかりと一つの束になっている様子がわかります。

 

ミヤマキンバイ 花弁の先がへこむのが特徴

そして、ミヤマキンバイも見頃のピークです。チングルマよりも一足早く花期を迎えていますが、まだ、しばらく楽しめそうです。大雪渓エリアでも黄色の高山植物は数多く見られ、その区別がなかなか難しいもの...しかし、花弁の先がハートマークの上部のようにへこんでいる所が特徴です。

 

ミヤマダイコンソウ 雄しべも雌しべも多数

そして、ミヤマキンバイに遅れて花期を迎えるミヤマダイコンソウ。見慣れればミヤマキンバイなど他の高山植物とすぐに区別がつきます。分布している箇所も岩場が多く、大雪渓エリアではミヤマキンバイよりも花を楽しむ時期がやや短いようです。

ミヤマキンバイの雄しべは20本と決まっていますが、ミヤマダイコンソウは雄しべも雌しべも多数です。

 

ベニバナイチゴ − これから花期を迎えるものもあります

こちらはベニバナイチゴ、大雪渓・位ヶ原エリアではもう実がなり始めているものも多数ありますが、雪解けの遅い箇所ではご覧のようにこれからが花期です。

大雪渓エリアは雪解けとともに芽吹きが始まるため、一般的な花期よりもかなり遅れて咲くものも多数あり、6月下旬から7月に花期を迎えるとされるキバナシャクナゲもこれから花を咲かせるエリアがいくつか見られるほどです。

 

ハナアブ − 虫の訪問で受粉が助けられる 後ろ足には花粉団子

そんなベニバナイチゴの花に頭を突っ込むのはハナアブ。後ろ足には花粉団子を蓄えて、決して俊敏とはいえない動きですが、花期の短い高山植物を片っ端から巡回する様子が一日中続きます。

 

コバイケイソウ

そして、この時期気になるのがコバイケイソウ...

 

今年は花をつけるものが少ない

全く咲いていないことはないのですが、やはり、今年は花をつけているコバイケイソウは圧倒的に少ない状況で、どうやら今年は花をつけない年となるようです。 Next

 

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