ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.3(2011/04/09) B

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(Update:2011/04/14)

 

【ツアーコース  T −入口】

ツアーコース入口

それではここからはツアーコースの様子をお伝えします。

 

雪の中からブッシュが起き上がる − 雪解けが始まる

今年のツアーコース入口付近は完全にブッシュが隠れるまでの積雪には至りませんでした。雪面からブッシュが散見する画像は特別に取り上げるほどの物ではありませんが、よく見ると、雪の中に埋まっていた枝が雪解けで起き上がってきている跡が見られます。

これまでは増加の一途をたどっていた積雪量が、減少に転じていることがわかります。

 

圧雪車の跡 − 一部地肌が見え始める

こちらは先週もお伝えした入口急斜面の圧雪車の跡。圧雪作業による積雪量の減少が懸念されましたが、ご覧のように地肌が出始めてしまいました。

 

急斜面上端 − 大きく削り取られて行き来が不可能

急斜面を登り切る上端部分は、かなり削り取られていて、この部分から登ることも、また、上から滑り降りることもできません。そして、地肌がみえるほど雪面が削られています。

 

急斜面を迂回するように左側へ進んでください

したがって、入口急斜面を登り切るときは画像の左側から急斜面を迂回するようにアクセスする必要があります。また、雪面はかなりえぐられていて滑り降りることも不可能なため、登りと同様に画像左側に立つ二本の木の下に回りこむように滑走ルートを取る必要があります。

この箇所はツアーコース内でも雪解けが早く、ツアーコースの滑走可否を左右する部分の一つであり、今後の雪解け状況が懸念されます。

 

【ツアーコース U】

入口急斜面を登りきって、ツアーコースはさらに続きます。

 

1番標識付近

天候は相変わらず雨が続きます。厳冬期は頭上から降ってくるものは雪であることがほとんどで、3月に入ると雨になる確率が高くなってきます。ここ数年の傾向は、年末年始に寒波が訪れたあとで一度雨が降り、その後、厳冬期であっても数回雨が降ることがある状況が見られます。

今年は3月にはいっても降雨が少なく、取材に入る週末に限れば皆無の状況でしたので、今回は今シーズン初めての雨降りに見舞われ、つらいものがありました。

 

うっすらとウェットな新雪が降り積もる

ツアーコース1番標識を過ぎたあたりから、ウェットな新雪がうっすらと降り積もっている様子が見られます。ただ、日中の間に降っているものは終日雨でしたので、おそらく夜明け前に降ったものと考えられます。

 

昨年の3番標識
2010ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.3(2010/04/10) B

先週の3番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.2(2011/04/02) B

今週の3番標識
先週より20センチ減少、昨年より30センチ少ない

こちらはツアーコース中間付近にある3番標識。左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週よりも20センチ減少して、昨年より30センチ少ない状況です。

 

ウサギの足跡 − 両足が左右並んでいるが後足、縦に並んでいるのが前足

いつもならシールで登行した二本のレールがツアーコースに見られますが、訪れる方のいない今日は足跡一つありません。そんな中で見つけたウサギの足跡。両足が左右に並んでいるものが後足で、縦に二つ見えるのが前足です。いわゆる「うさぎ跳び」と言われる跳躍歩行の足跡ですが、後足が前足よりも前に着地するため、この画像では手前から奥のほうへ飛んでいっていることがわかります。

 

天候は悪化傾向を見せ続け、雲がさらに低く垂れ込めるようになってきます。

 

昨年の5番標識
2010ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.3(2010/04/10) B

先週の5番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.2(2011/04/02) B

今週の5番標識
先週より20センチ減少、昨年より30センチ少ない

こちらはツアーコース上部付近の5番標識。3番標識の画像と同様に、左上は昨年同時期で右上が先週のものです。先週より15センチ減少して、昨年より10センチ少ない状況です。

 

彩度の低い単調な光景

ツアーコースは針葉樹に囲まれ、今日のような天候になるとモノトーンの光景ばかりが続きます。

 

ウラジロナナカマドの実 − 赤い色合いが憂鬱な気分を解消させてくれる

常緑の針葉樹の中に見つけたウラジロナナカマド。周りの風景にかき消されそうな雰囲気ですが、そんな中でも赤い実が何気なく目に飛び込んできて、憂鬱な雨の中の登行を和ませてくれるものです。

 

6番標識手前のウェーブ

5番標識を過ぎて6番標識付近に差し掛かると、ウェーブ状になった箇所があります。ウェーブの形状は先週とほとんど変わらないため、登行でも滑走にも問題はありません。ただ、先週よりも積雪量が20〜30センチ程度減少しています。

 

そして、6番標識を過ぎれば、ツアーコース最後の位ヶ原急斜面へと向かいます。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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