ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.1(2011/05/14〜15) H

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(Update:2011/05/19)

 

【剣ヶ峰〜蚕玉岳】

こちらは剣ヶ峰〜蚕玉岳(こだまだけ)稜線。

 

昨年同期より一週間遅い蚕玉岳山頂
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2010/05/22〜23) C
今週の蚕玉岳山頂
昨年より一週間早い雪解け

蚕玉岳山頂は昨年よりも一週間早い雪解けを見せています。

 

横幅100メートル以上 −大きなスケール感

剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線からの滑走は横幅100メートル以上あり、他の稜線と比べてスケール感が大きいところが特徴です。

 

柔らかな春スキーの雪質

午後になって少しフィルムパックが始まっていますが、春スキーならではのやわらかい雪質です。

 

昨年の位ヶ原
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2010/05/14〜15) F
今週の位ヶ原
昨年の剣ヶ峰直下の岩
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2010/05/14〜15) F
今週の剣ヶ峰直下の岩

稜線から滑り降りたところから見る位ヶ原は、昨年と比べてかなり雪解けが進んでいることがわかります。また、昨年は宝徳霊神バス停(5号カーブ)からさらに4号カーブ方面まで除雪が進んでいる様子がわかりますが、今年はこの画像では除雪のラインが確認できません。(取材当日は7号カーブまで進んでいました。)

また、剣ヶ峰から続く稜線直下も昨年よりもかなり雪解けが進んでいます。

 

今週と同程度の雪解けの位ヶ原(昨年)
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2010/05/29〜30) C
→ 昨年より二週間早い雪解け
今週と同程度の雪解けの剣ヶ峰直下の岩(昨年)
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2010/06/18〜19) C
→ 昨年より五週間早い雪解け

 こちらの二枚は今年とほぼ同じ雪解け状況の時の昨年の画像。位ヶ原は昨年よりも二週間、そして、剣ヶ峰から続く稜線直下に至っては、昨年よりも五週間も早い雪解け状況です。

 

3分の1地点 分断箇所(斜面から緩斜面へ) − 雪解けが進み、滑走エリア分断時期が早まる可能性

この付近は稜線から県道乗鞍岳線との合流地点までの区間を3分の1程度滑走したところ。急斜面から緩斜面に変化する部分です。雪解けが進むと、この付近を境に滑走エリアが上部と下部に分断されて滑走できなくなります。例年なら滑走エリアの横幅が狭くなる様子すらありませんが、今年はご覧のように左右に岩の頭やハイマツが出現し始めています。

左右のハイマツ帯と岩がつながって、滑走エリアが分断されるのは例年6月中〜下旬ですが、今年の分断時期はもう少し早めになる可能性があります。

 

分断箇所の横幅は50メートルほど

こちらは分断部分をしたから見たところ。幅は50メートルほどしかなく、この時期としてはかなり雪解けが進んでいることがわかります。

 

全景 − 昨年より三週間早い雪解け

全体的に見て、昨年より三週間程度早い雪解けです。

 

ガードレールが見え始める

稜線から約1kmほど滑り降りると県道乗鞍岳線と合流します。道路の除雪が行われていませんので、積雪量の把握ができませんが、ご覧のようにガードレールが出現し始めている様子から、例年よりもかなり積雪量が少ないことが推測されます。

 

【昨年の今ごろは?】

2010ノリクラ雪渓カレンダーVol.1(2010/05/14〜15)

5月14日(金)は、ひんやりとした空気に包まれ、ツアーコースを経由してたどり着いた位ヶ原には綺麗な青空とダケカンバの枝先に光る霧氷がこの世界が広がり、午後になって風も収まって終日にわたって安定した天候を過ごすことができました。

そして、5月15日(土)は岐阜県側の乗鞍スカイライン開通日。朝から雲ひとつない快晴に恵まれ、シャトルバス乗り換え駐車場のほおのき平駐車場では、乗鞍シャトルバス出発式が行われ、テープカットが行われた後、畳平にて安全祈願神事、そして、乗鞍岳山開き祭が行われ、今シーズンの開幕を迎えました。午後になっても透明感溢れる天候が続き、晴天の下での安全祈願神事ができたことは10年ぶりというほどの好天でした。

 

<編集後記>

2011シーズン ノリクラ雪渓カレンダーの連載が始まりました。例年通り、10月末まで続けて行く予定ですので、しばらくお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

今年は上部エリアの積雪が3月以降も思ったように増加せず、大雪渓エリアでは元々積雪量が少ない推移を示していました。それでも、先週あたりまでは昨年と比べて大きな差異はなかった状況が、連休明けに降り続いた雨で劇的に減少してしまいました。そのため、今夏の大雪渓は滑走できる期間が若干短くなることが懸念されます。

6月までは降雪に見舞われる大雪渓も、さすがに積雪量を増加させるほどのものではなく、仮に冷夏を迎えて積雪量がある程度温存されるとしても、今回の降雨による積雪量の減少を補うほどではないと考えられます。

シーズン幕開けに出鼻をくじかれた感じもあります。しかし、ノリクラの楽しみ方は春スキー・夏スキーばかりではありません。これからも新たなノリクラを一つでも多く発見できればよいと思っております。

 

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