第6回 乗鞍天空マラソン
(2011/06/18〜19) D
【風景を楽しみながら三本滝ゴールへ】
大雪渓駐車場のエイドステーションで十分な休憩を取ったら、後はゴールの三本滝を目指して下るのみです。
宙に浮いたように軽い足取り...膝への負担などを考慮しなければなりません。
景色と一体になり、ひんやりとした空気が体の中を通り抜けて行くような感覚は最高でしょう。
そして、大会も終盤に差し掛かったころ、ようやく青空が広がり始め、まさに天空の中を走り抜ける情景となってきました。
大雪渓の折返し地点までの登りでは、風景を楽しむ余裕などなかったかと思います。しかし、下りはゆっくりとこの雪景色を十二分に楽しんでほしいものです。
そして、ぜひとも感じてほしいのは、この新緑の美しさ...
新緑の萌黄色(もえぎいろ)と残雪の残る唐草模様まで楽しむことができるノリクラは、3000m級の高山でありながら、山頂から山麓の乗鞍高原までがなだらかに連続しているから、このような移ろいを楽しむことができるのです。
そして、30kmを走りぬいた先には三本滝のゴールが待っています。
完走できただけでも達成感は十分あるといえる大会ですが、こんな風に選手の到着を待ち構えるハイタッチのゲートを通り抜ければ、感動もひとしおでしょう。
手と手を合わせた瞬間に、楽しい思い出だけが残って、辛さとか苦痛とはは吹き飛んでしまいます。だから、どんなに辛くても、人は走り抜けて行くのでしょうか?
苦痛を口にせずに日々を走りぬけること。そして、笑顔を作り続けること...それぞれの選手が胸に付けた「がんばろう日本!」に、つながって行くのです。
<取材後記>
今年の乗鞍天空マラソンが終わりました。すでに6回も行われ、多くのランナーに定着しつつあるように感じられました。
5月末に大雪渓で開催されていたフィーゲルスキー大会が2005年まで開催されていましたが、翌年の2006年からはフィーゲルスキー大会中止とともに、乗鞍天空マラソンが開催されました。
この時期に乗鞍天空マラソンが開催されるのは、閑散期のイベントという意味合いもあり、前述のフィーゲルスキー大会や、毎年、3000名を越えるノリクラ最大のビックイベントである全日本マウンテンサイクリングin乗鞍は、地元の旅館・民宿の方々の手で成り立っています。
今後、地元基盤が脆弱化してくると、このような大きなイベントが開催できない可能性も考えられます。「かんばろう日本!」という合言葉は、本当は「かんばろう乗鞍!」に置き換えてもいいのではないかと思うものです。
【参考】
○ 最後のフィーゲルスキー大会(第30回 宮様杯
乗鞍フィーゲルスキー大会)の模様
(出場者数は約60名)
→ 2005ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.3(2005/05/28) E 【宮様杯 乗鞍フィーゲルスキー大会】
○
最初の乗鞍天空マラソン(第1回信州乗鞍天空マラソン)の模様
(初回大会の出場者は330名)
→ 2006年6月25日(日)速報より
【速報バックナンバー 2006年6月分】
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