ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.17(2011/09/01〜02) D

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(Update:2011/09/08)

 

【紅葉情報 − 大雪渓付近】
★まだ始まっていません★

大雪渓付近

ノリクラの紅葉は9月中下旬から始まりますが、それに先立ち、9月よりノリクラ雪渓カレンダーにて紅葉情報を始めます。なお、ノリクラの紅葉の概要については、 乗鞍紅葉情報(紅葉の歩き方) をご覧ください。

 

トイレ付近

大雪渓エリアの紅葉のメインはウラジロナナカマド。昨年は9月20日ごろから始まりだして、9月25日ごろには見頃を迎えました。ただ、そのシーズンの天候・気候によって一週間程度ずれ込むことはよくあります。

 

ウラジロナナカマド − 少しずつ葉の色合いに変化、昨年並みの推移

そのウラジロナナカマドは、少しずつ葉の色合いに変化が見られるようになって来ました。ほぼ、昨年並みの推移です。

 

ベニバナイチゴ − 冬眠に向けてツキノワグマが捕食

こちらはベニバナイチゴ。錦の風景を彩るような紅葉は見せませんが、ご覧のように真っ赤な実ができています。この時期は、クロマメノキやクロウスゴなどのほか、ご覧のようなベニバナイチゴの実が大雪渓・位ヶ原一帯で見られ、これらの実を捜し求めるツキノワグマを発見するケースがあります。もう少し時期が過ぎて、山麓にどんぐりなどの木の実ができるようになれば、ツキノワグマを見るケースは減少することとなるはずです。

畳平周辺などで、ツキノワグマの出没が問題視されこともありますが、元々、乗鞍岳一帯はツキノワグマの生息地で、観光開発などのために、人間が侵入してきたと考えたほうがよいでしょう。畳平周辺では熊の出没時には、観光客などの入山規制が実施されていますが、捕獲駆除すれば、このような規制は必要なくなるかもしれません。しかし、捕獲駆除し続ければ、これまでの生態系に変化を与えしまうこととなります。

沖縄では、本来生息していないマングースが、古来種のヤンバルクイナに影響を与えて、生態系を壊していることが大きな問題となっています。これを見方を変ええれば、外来種である人間が乗鞍一帯に侵入し、本来生息している動植物を駆逐することと同じことになってしまいます。

 

【紅葉情報 − 宝徳霊神〜位ヶ原付近】
★まだ始まっていません★

位ヶ原の車道沿いの様子を少し詳しく見てみます。

 

ダケカンバ − 色合いに変化はありません

沿道のダケカンバはまだ色合いに変化は見られません。

 

ウラジロナナカマドも変化はありません

ウラジロナナカマドも同様で、現段階では変化は見られません。

 

ツアーコース入口 − 11号カーブ

こちらはツアーコース入口付近の11号カーブ。

 

ツアーコース入口付近
色合いに変化がみられる − 昨年並みの推移

例年、この箇所のウラジロナナカマドは、変化が早い様子が見られますが、今年も同様な傾向が見られ始めました。現段階では、昨年並みの推移が見られます。ただ、1ページ目でお伝えしたように、冷泉小屋から摩利支天にかけてのエリアは、すでに色づき始めたものもあって、そちらのエリアの推移も注視する必要があります。

 

【昨年の今ごろは?】

2010ノリクラ雪渓カレンダーVol.17(2010/09/04〜05)

9月4日(土)は、朝から快晴。早朝は涼しさを伴った空気に包まれますが、大雪渓エリアでは8時を過ぎる頃になると強い日差しに灼熱感を覚えるようになります。しかし、いつもなら強い日差しとともに山麓からモクモクと雲が湧きあがる夏山の天候が始まるものの、今日は終日安定した快晴が続き、そんな状態を見ると、やはり秋に近づいて来ているのかとも思うものです。力強い太陽の暑さはこれまで以上ですが、正午を回る頃になってようやく雲が流れ込んで日差しがさえぎられると、いつもの涼しい大雪渓が戻ってきます。日差しがなくなると涼しさがも戻ってくる所は、やはり都会の灼熱の気候とは明らかに異なる所でしょう。

9月5日(日)も、快晴の朝を迎えます。そして日の出から一時間もすれば観光センター付近はかなりの暑さとなり、自然と日陰に人が寄ってくるようになります。しかし、昨日とは異なり、雲の広がり始めが早く、お昼前には日が翳ってクールダウンさせてくれます。

 

<編集後記>

先日、「クマの出没による入山規制が畳平で実施されているようだが、どのエリアが規制されているのか不明で、現在も規制が続いているのか?」という問い合わせがありました。この件は、お盆の時期に実施された情報のことのようで、クマが発見された8月12日より、畳平お花畑の入山規制が実施され、立ち去った8月14日に規制が解除されました(参考 : 2011年8月14日速報 )。
さらに色々お聞きするうちに、情報が断片的にしか伝達できていないことが問題点のひとつであるように感じられた案件でした。

インターネットからの情報収集が大きな役割を担う中、発信する側の情報量や発信頻度にも左右されますが、それに加えて、ユーザーの検索の仕方によっても、得られる情報に差が生じてしまうところに問題があります。

関係者の考える「乗鞍」というキーワードと、一般の観光者の考える「乗鞍」というキーワードに大きな差があると、発信する側の情報とそれを得ようとする観光者にギャップが生じて、的確に伝わらないわけです。

「乗鞍岳」という山頂(ピーク)を一生懸命探す方や、何の予備知識なくシャトルバス最終便に乗車して、「山頂まで登りたいんですが...」と、おっしゃる方まで、関係者が想像する以上に、色々な方がノリクラにはお越しになります。

そのため、乗鞍一帯を区別することなく情報提供することが発信者側には求められ、また、「十人十色」という言葉のとおり、乗鞍は多様な見方をされているという感覚を、持ち続ける必要があるのだと、実感した次第です。

 

Copyright (C)   乗鞍香辛料監視委員会

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