ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.21(2011/09/29〜10/01) @

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(Update:2011/10/06)

 

9月最後のノリクラ雪渓カレンダーをお届けします。今回は、快晴に恵まれた9月29日(木)の様子を中心に、9月30日(金)、10月1日(土)の様子も合わせて編集いたしました。

9月29日(木)は、朝から快晴の空に包まれます。気温は2℃と冷え込んだ朝です。しかし、力強い日差しに恵まれ、日中は寒さどころか、そよ吹く風に「涼しい」と思うほどの状況で、高い空とさわやかな風には秋らしさが感じられても、太陽の力強さだけは夏と変わらない様子に、散策には少し暑いと感じる状況でした。それでも、雲ひとつない快晴が終日続き、またとない一日であったことには間違いありません。

9月30日(金)は、夜半から降り始めた雨が、早朝からまとまった降り方となって朝を迎えます。6時の気温は12℃と昨日よりも10℃も高い状況で、上空は足早に雲が流れる不安定な天候を見せています。終日に渡って、降ったり止んだりを繰り返し、上部エリアは強風と濃霧に包まれ、大雪渓付近では視界が30メートルにも満たない状況。この天候から、乗鞍スカイラインでは自転車の通行が見合わせられ、風速も通行規制値である20メートルを一時的に超えることもありました。この天候ですから、紅葉散策に訪れる方は皆無の状態。しかし、この雨に濡れて、中腹エリアの冷泉小屋から摩利支天付近の紅葉は、昨日よりもさらに色合いが増し、そんな光景が誰の目にも触れることのないことは、いささかもったいないようにも感じたものです。

10月1日(土)は、再び青空が戻ってきました。早朝の気温は8℃で寒さはありませんでした。しかし、9時ごろから空気に冷たさを感じるようになり、ウインドブレーカーを着てヒルクライムしても、一向に汗をかかない状態。また、一晩で紅葉はさらに進み、冷泉小屋から摩利支天までの中腹エリアはピークを迎え、位ヶ原のダケカンバの黄色がはっきりとしてきました。

昨年と同様に、9月から紅葉情報を始めています。5ページ目から始まる 【紅葉情報】 をご覧ください。前述のとおり、大雪渓・位ヶ原の上部エリアのウラジロナナカマドは、ほぼ終了してしまいましたが、ダケカンバの黄色がはっきりしてきました。また、冷泉小屋から摩利支天までの中腹エリアはピークの色合いに。さらに乗鞍高原の山麓エリアも少しずつ色づき始めました。


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

◎ 今回の目次

Page-1 : 【9月29日(木)、観光センター前駐車場】       【大雪渓までの沿道の風景 T】
Page-2 : 【大雪渓までの沿道の風景 U】       【雪渓下部】
Page-3 : 【雪渓上部】
Page-4 : 【10月1日(土)、週末を迎えて】        【10月1日(土)、快晴の紅葉散策・ヒルクライム】
Page-5 : 【紅葉情報 − 大雪渓付近】       【紅葉情報 − 宝徳霊神〜位ヶ原付近 T】
Page-6 : 【紅葉情報 − 宝徳霊神〜位ヶ原付近 U】       【紅葉情報−位ヶ原山荘付近】
Page-7 : 【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近】        【紅葉情報 − 摩利支天〜三本滝】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>

 

【9月29日(木)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

こちらは早朝6時前の観光センター前駐車場。

 

快晴 − 気温2℃の冷え込んだ朝

気温は2℃。冷え込んだ朝は、雲ひとつない快晴の空に包まれます。ノリクラの峰々に、朝日が茜色になって差し込んでいます。

 

観光センター前駐車場には40台ほどと多め − 紅葉シーズンを迎えて

今日は平日ですが、観光センター前駐車場には40台ほどの車がお越しになっています。紅葉シーズンを迎えて、訪れる方々が多くなりつつあるようです。

 

シャトルバス停留所

そして、シャトルバス始発便を待つ方々も、ご覧のように列を作るようになって来ました。紅葉シーズンを迎えた週末なら、シャトルバス始発便を待つ方々が、長蛇の列を作る様子はよく見られますが、平日ではめったになく、天候に恵まれたことも大きく影響しているでしょう。

 

シャトルバス始発便の到着

そして、シャトルバス始発便が到着し、乗車券の発売と改札が行われます。

 

半袖の方は皆無 − 冬物を持参してください

気温が2℃ということもあって、半袖の方は皆無...9月後半のノリクラは暖かい日もありますが、今日のように冷え込んだ日も多くなり、例年なら、9月中旬ごろになると、ブルッと振るえる朝を迎えるようになりますので、冬だと思って着る物の準備をされたほうがよいでしょう。

 

10月から始発便は7時に変更

観光センターを6時10分に発車するこの便も、明日の9月30日で今シーズンの運行が最後です。10月からは7時便が始発になります。また、9月から4時10分に発車していたご来光バスも、9月30日までの運行です。

 

真っ青な快晴の空が広がる

しっかりとした日差しが差し込むようになると、アウターが不要になるほどの暖かさを感じるようになって来ました。今日は雲ひとつない快晴の空と、秋のさわやかな空気に包まれますが、太陽の日差しだけは夏をも思わせるような力強さで、過ごしやすい一日になりそうです。

 

【大雪渓までの沿道の風景 T】

善五郎の滝駐車場から

それではいつものように大雪渓に向かう沿道の様子をお伝えします。

 

秋が深まり、草花が少なくなりつつある

本格的な秋を迎え、楽しめる草花が少なくなって来ました。ぱっと見渡しても、咲いている様子が確認できません。

 

ナギナタゴウジュ

そんな中、まだまだ、花をつけているものもあります。こちらはナギナタゴウジュ(薙刀香薷、シソ科ナギナタコウジュ属)。一般的には9月から10月が花期とされていますが、9月下旬の乗鞍高原一帯では、花をつけているものがほとんどなくなってしまいました。

 

ノコギリソウ(咲き始め)

それでも、これから花を咲かせようとしている草花を見つけることができました。咲き始めた花の様相からはヤマハハコを想像しましたが、葉が鋸状であるところから、別の種類であることがわかります。

こちらはノコギリソウ(鋸草、キク科ノコギリソウ属)。名前の由来は、葉がノコギリの歯のような形状をしているところから命名されています。ノコギリソウは日本古来の植物ですが、園芸種として持ち込まれたセイヨウノコギリソウ(西洋鋸草、キク科ノコギリソウ属)は野生化して、道端など至るところに繁殖する帰化植物とされています。セイヨウノコギリソウの葉は、ノコギリソウよりも切れ込みが深く、ノコギリの歯という雰囲気ではありませんので、区別が付くかと思います。

 

鈴蘭橋

さらに足を進めて、乗鞍高原から最初に渡る橋が鈴蘭橋。

 

鈴蘭橋 − 紅葉のビューポイント(10月中下旬) 山頂に冠雪があれば、三段紅葉も

ご覧のように、左から高天ヶ原から剣ヶ峰、そして、摩利支天岳、富士見岳、さらには一番右には大黒岳が一望できます。このようにノリクラの峰々が一望できる箇所は乗鞍高原には隋所にありますが、鈴蘭橋からの眺めは、紅葉を迎えた時期になると一見する価値があるわけです。

紅葉がまだ始まっていないこの時期は、誰も足を止めることはありませんが、乗鞍高原の紅葉が見頃を迎える10月中旬ごろになると、欄干には三脚が絶えず並ぶ状況が続き、さらに山頂付近に冠雪でもあれば、晴れた日には三段紅葉が楽しめるスポットでもあります。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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