ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.21(2011/09/29〜10/01) F

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(Update:2011/10/06)

 

【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近】
★見頃〜ピーク★

冷泉

標高2200m付近の冷泉付近も見頃の色合いになってきました。

 

冷泉付近 − 鮮やかなウラジロナナカマドが残る

すでに枯れてしまった部分もありますが、それを保管するかのように鮮やかなウラジロナナカマドが色合いを放ってくれています。

 

冷泉小屋周辺 − もう少し色合いがほしいところ

冷泉小屋周辺では、ダケカンバ、ウラジロナナカマド含めて、もう少し色合いがほしいところです。ダケカンバは、この先もしばらくは期待できそうですが、ウラジロナナカマドは、葉の状態が良くないものもあって、次週末まで保ってくれるか微妙です。昨年よりもやや遅い推移を見せています。

 

冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ) − 葉の状態が良くないもののピークに近い

冷泉小屋と魔利支天バス停の中間付近にあり荒田橋(あれたばし)を少し下ったあたりの28号カーブ付近。昨年同時期はピークを迎えて綺麗な彩を放ってくれました。今週はそこまでの彩りは感じられません。しかし、葉の状態からみて、これ以上の色合いは期待できそうになく、現段階がピークと言えるでしょう。

 

状態の良いものは綺麗な色彩に

それでも、葉の状態の良いものは、綺麗な色彩を放っていますので、見頃の時期はもう少し続くと考えられます。

 

ミネカエデ ウラジロナナカマド

ミネカエデは比較的良いものが多く、ウラジロナナカマドは縮れたものも散見されます。それでも、光りの当たり方によっては、良い色彩を放ってくれます。

 

摩利支天寄りのエリアはピークの状態へ

比較的、状態の良いものは、荒田沢橋寄りエリアよりも、もう少し下部の摩利支天寄りの方に多く見られます。

 

ダケカンバの中には、まだ、黄色がはっきりしていないものもあって、今後が楽しみです。

現在、この付近の紅葉は色彩・ボリューム的に考えて、もっとも良いと考えられます。

<参考 − 過去三年間の同時期の状況>
●2010年 − 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2010/10/02〜03) E【紅葉情報 − 冷泉小屋〜摩利支天付近】★見頃を迎えました(昨年より一週間遅い)★
●2009年 − 2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2009/10/03〜04) G【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近】★見頃です(昨年より1週間早い)★
●2008年 − 2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2008/10/04〜05) F【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近】★見頃です(昨年より1週間早い)★

 

【紅葉情報 − 摩利支天〜三本滝】
★見頃です★

摩利支天付近

標高約2000メートルの摩利支天付近。かなりはっきりとした色合いになってきました。

 

摩利支天付近 − 状態の良いウラジロナナカマドが見られる

他のエリアでは、状態の良いウラジロナナカマドが少ない中、この付近だけは、真紅のウラジロナナカマドも見られて、色彩豊かです。

 

三本滝ゲート上 三本滝上部

標高1900メートル前後の、かもしかゲレンデや三本滝上部でも、見頃の時期に入ってきました。

かもしかゲレンデ

カラマツも黄色く色づく様子が見られます。カラマツの紅葉のピークは10月末で、紅葉が始まるのが若干早いようにも感じますが、これで例年並です。

摩利支天付近は、全山の中でもっとも良い状態と言えます。また、かもしかレンデ付近でも、広葉樹の色づきが見られます。紅葉の進み方は、若干遅めですが、他のエリアほどの状況ではありません。

<参考 − 過去三年間の同時期の状況>
●2010年 − 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2010/10/02〜03) E【紅葉情報 − 摩利支天〜三本滝】★見頃を迎えました(昨年一週間以上遅い)★
●2009年 − 2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2009/10/03〜04) H【紅葉情報 − 魔利支天〜三本滝付近】★見頃です(昨年より1週間早い)★
●2008年 − 2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2008/10/04〜05) G【紅葉情報 − 魔利支天〜三本滝付近】★見頃です(昨年より1週間早い)★

 

【昨年の今ごろは?】

2010ノリクラ雪渓カレンダーVol.21(2010/10/02〜03)

10月2日(土)は、朝から快晴。6時の気温は8℃。一向に寒さを感じさせません。10月からシャトルバスの始発便が7時に繰り上げられたこともあって、4台も運行される賑わいでした。そして、本格的に紅葉が見頃を迎えて、位ヶ原エリアでは沿道に三脚がいくつも立ち並ぶ様子が見られ、こんなところからも本格的な紅葉シーズンに突入した雰囲気を感じさせてくれます。朝の大雪渓エリアは、紅葉の撮影に訪れたカメラマンばかりで、色づいたウラジロナナカマドに一斉にレンズを向ける様子があり、沿道を歩く姿もいつも以上に多く、いつもなら静かな大雪渓エリアも、今日ばかりは終日にぎやかな状態でした。

10月3日(日)は、晴〜曇の天候の朝を迎えます。天候が崩れる予報が出ていましたが、朝日の差し込むまずまずの天候です。しかし、訪れる方は昨日よりも少なく、沿道を歩く方々の姿も少ない状況。それでも、紅葉のほうは昨日よりも色づきが増して、大雪渓付近ではピークといっても良いほどの状況となりました。

上部エリアの大雪渓・位ヶ原から中腹の冷泉小屋・摩利支天付近まで見頃を迎えております。大雪渓エリアなどは葉の状態の良くないものもあり、2日(土)の段階では、ウラジロナナカマドのこれ以上の色づきは期待できないのではないかと思いましたが、3日(日)には綺麗な色合いとなってきました。ダケカンバも同様で、3日(日)にはピークに近い状態まで深まって着ました。ただ、今後の強風で一斉に落葉することも懸念され、今週、紅葉散策しておかないとという考えにもさせられる状況です。
また、中腹の冷泉小屋・摩利支天付近も綺麗な色合いととなり、ボリューム感的にもしばらく楽しめそうに感じます。

 

<編集後記>

9月が終わりました。この一ヶ月を振り返ると、二つの台風が訪れ、全般的に気温が高めであったように感じます。それが紅葉の進み具合が遅くなった原因かもしれません。また、畳平では9月7日に初霜が観測され、観測史上最も早い記録でした。おそらく、上部エリアのウラジロナナカマドが紅葉前に枯れてしまった原因は、台風などの風雨と、例年よりも早期に訪れた初霜が大きく影響しているのではないかと考えられます。

さて、7月から9月までの三ヶ月間は、取材日を週末(土曜日・日曜日)から平日(木曜日・金曜日)に変更しましたが、10月からは、従来どおり、週末(土曜日・日曜日)に復帰します。当初は訪れる方の少ない平日は、取材に支障を来たすことを危惧しました。しかし、平日でもお越しになる方は比較的多く、また、学校登山・サマーキャンプなど平日でないと取材できないシーンもあって、得るものも多かったように思います。また、速報発信が週末前日・前々日ということも、読者の方々には好評のようでした。

2011年のグリーンシーズンは、一ヶ月を切ってしまいました。今シーズンのノリクラ雪渓カレンダーの連載も、残りはあと四回です。今後も深まり行く秋のノリクラをお届けする予定ですので、最後までご愛読のほど、よろしくお願いいたします。

 

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