ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.22(2011/10/08〜09) @

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(Update:2011/10/13)

 

体育の日を迎える10月第二週の三連休は、ノリクラにとって最後の賑わいを見せる週末です。それに呼応するように綺麗な青空が続き、気持ちの良い秋を楽しむことができました。

三連休初日の10月8日(土)は、マイナス4℃の冷え込んだ朝を迎えます。天候は雲ひとつない快晴。昨日、観測された初雪のため、乗鞍スカイラインは通行止めが続き、シャトルバスは大雪渓駐車場(肩の小屋口バス停)での折り返し運行という条件付で、7時の始発便から運行が始まります。
例年なら、シャトルバスを降り立つと、そのまま、紅葉散策のために位ヶ原方面へ歩きながら下山される様子が多い状態ですが、今日はどちらかというと、肩の小屋口バス停で下車した後、剣ヶ峰登山に向かう方が多く、乗鞍スカイラインが10時50分に開通して、畳平までシャトルバスの運行ができるようになった後も、肩の小屋口バス停へ戻ってこられる方がたくさんいらっしゃいました。

三連休中日の10月9日(日)も、昨日同様、雲ひとつない快晴の朝を迎えます。6時の気温は0℃で、昨日ほどの冷え込みはありません。また、三連休中日ということもあって、人出は昨日以上の状況で、観光センター前駐車場は6時の時点で110台の車がお越しになり、8時前には満車になりました。シャトルバスは通常通り、終点の畳平までの運行が始まり、始発の7時便が6台も運行されたほど。やや、冷え込んだ空気につつまれましたが、秋空の下、今日もたくさんのヒルクライマーが、秋の空気感を全身で味わいながら登ってゆく様子が見られました。

昨年と同様に、9月から紅葉情報を始めています。4ページ目から始まる 【紅葉情報】 をご覧ください。大雪渓・位ヶ原の上部エリアは、ほぼ終了し、メインは摩利支天から三本滝ゲートまでで、乗鞍高原や一の瀬など山麓エリアも見頃を迎え始めました。


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

◎ 今回の目次

Page-1 : 【10月8日(土)、観光センター前駐車場】       【大雪渓までの沿道の風景 T】
Page-2 : 【大雪渓までの沿道の風景 U】       【大雪渓に到着】
Page-3 : 【雪渓下部】       【雪渓上部 T】       【雪渓上部 U − モーグルコース】
Page-4 : 【紅葉情報 − 大雪渓付近】       【紅葉情報 − 宝徳霊神〜位ヶ原付近 T】
Page-5 : 【紅葉情報 − 宝徳霊神〜位ヶ原付近 U】       【紅葉情報−位ヶ原山荘付近】       【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近】
Page-6 : 【紅葉情報 − 摩利支天〜三本滝】       【紅葉情報−乗鞍高原、一の瀬園地】       【昨年の今ごろは?】        <編集後記>

 

【10月8日(土)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

こちらは早朝6時過ぎの観光センター前駐車場。

 

快晴  気温マイナス4℃ − 強い冷え込みで霜が降りる

気温マイナス4℃。雲ひとつない快晴の朝です。10月7日(金)には初雪が観測され、山頂付近はうっすらと白く雪化粧が見られましたが、一日経過して、山肌にははっきりとした雪化粧は見られなくなっています。しかし、今朝の冷え込みで、乗鞍高原ではご覧のような霜が降りている様子があちこちで見られます。

また、昨日はこの降雪のため、岐阜県側の乗鞍スカイラインでは、標高約2100mの5kmポスト付近から積雪となり、終日通行止めでした。また、長野県側の県道乗鞍岳線では、標高2350mの位ヶ原山荘の先から凍結・積雪があり、10月7日(金)の午前中は通行止めでしたが、10月7日(金)11時には大雪渓駐車場まで通行可能となり、シャトルバスは大雪渓駐車場(肩の小屋口バス停)での折り返し運行が13時便より開始されました。

 

三連休初日 − 早朝からほぼ満車

 三連休を迎えたこともあって、今朝の観光センター前駐車場は、すでに100台ほどの車がお越しになり、ほとんど空きスペースのない状況。

 

シャトルバス − 始発便から長い列

そして、シャトルバスの乗車券発売所や乗り場には、7時の始発便が到着する30分以上も前から、ご覧のような長い列ができています。

 

乗鞍スカイライン通行止め − 肩の小屋口折り返し運行

前述のとおり、昨日は乗鞍スカイラインは終日通行止めで、県道乗鞍岳線も大雪渓駐車場までの通行でしたが、その規制状況は今朝も変わらず継続されています。そのため、シャトルバスは、昨日と同様、大雪渓駐車場(肩の小屋口バス停)での折り返し運行となり、乗車券を買い求める方々に対して、係の方が終点の畳平まで運行しない旨の案内をされています。

 

シャトルバス始発便到着

シャトルバス始発便が到着するころには、列はさらに長くなり、シャトルバス乗り場から50メートルも離れた観光センター建物前まで達するほど。

 

肩の小屋口バス停
トイレ・避難小屋以外の設備はありません

シャトルバスの案内表示も、通常ならば「乗鞍山頂 畳平」ですが、今日は「肩の小屋口」に変更されています。終点の畳平には、休憩所やレストランなどの設備が整っていていますが、本日、折り返し地点となっている肩の小屋口バス停は、トイレと避難小屋がある以外は何もありません。

そのため、今回のように途中のバス停での折り返し運行となれば、登山者でなく観光を目的とされた方でも、山岳地帯に対応した服装・装備を備えることが、乗鞍岳シャトルバスに乗車される場合は必要となります。

 

乗鞍岳シャトルバスは一時間に一便

シャトル(shuttle)とは、布を織る織機の緯糸(よこいと)を通すための杼(ひ)のこと。経糸(たていと)の間を左右に行ったり来たりする様子から、ある目的地(イベント会場など)までの区間を、頻繁に往復する運行バスのことをシャトルバスと呼称されます。

そのイメージから、ほとんど待ち時間なく頻繁に発車していると想像する方も多く、「次発便は一時間後です...」と、係の方が説明すると、かなり驚く方もいらっしゃいます。

 

肩の小屋口バス停に向けて出発

2003年から実施されたマイカー規制に伴う代替輸送手段という概念から、シャトルバスと呼ばれていると考えられますが、大型車両の対向が困難な箇所が多数ある急峻な山岳路線で、急坂もない平坦な地域で、道幅も十分ある道路を行く都会のシャトルバスと同じような運行は、かなり難しいものがあるでしょう。

 

観光センター − 人出が多くなってくる 二週間も順延して、ようやくこれから紅葉撮影に...

時間の経過とともに、観光センター付近は多くの人で賑わいを見せるようになってきます。そんな中に出合ったこちらの方、9月下旬になれば、必ず、県境付近で真紅の紅葉にカメラを構えているところにお会い致します。今年は紅葉の推移が例年通りでなかったこともあって、二週間も見合わせて、ようやくお越しになりました。

ただ、上部エリアの状態がよくないこともあって、どこを撮影しようか思案中...それでも、この先、よい色合いの場所を見つけるために撮影に出発です。

 

乗鞍高原にも紅葉前線が...

その紅葉前線も、山麓の乗鞍高原まで差し掛かってきた様子が見られ始めています。いつまでも続く青空に、その色合いがしっかりと映し出されてきました。

 

【大雪渓までの沿道の風景 T】

善五郎の滝駐車場から

それではいつものように大雪渓に向かう沿道の様子をお伝えします。

 

草花が少なくなってきた ノコンギクは息が長い

周辺の草花も、かなり限定されるようになってきました。そんな中、ノコンギクは本当に息の長い山野草です。

 

ナギナタコウジュ

先週まで何とか花をつけていたナギナタコウジュ。ご覧のように花は完全になくなりました。これから結実の時期へと進みますが、ナギナタコウジュは一年草。つまり、ここからできた種子が次の世代に受け継ぐための唯一の手段です。

園芸種であれば一年草は珍しいものではありません。しかし、標高が高く冷涼な場所では、その種子が発芽する確立は平地よりも低く、特に高山植物ともなれば種子はできるものの、実際には地下茎が伸びて個体数を増やしていることのほうが多く、一年草の高山植物はごく少数しか存在しません。

 

ミズナラ林の木漏れ日 − 善五郎の滝への遊歩道 真紅に染まるヤマウルシ − かぶれに注意

乗鞍高原一帯も紅葉の時期を迎え始めています。善五郎の滝への遊歩道一帯はミズナラが多く分布しています。ご覧のように、大半のものは紅葉が始まりだしたところです。

そんな中、真紅に染まるヤマウルシがあります。他の紅葉に先駆けて目立つ存在ですが、決して手に取ることのないようご注意ください。右の画像のように、遊歩道入口付近にもあって、容易に触れることが可能ですが、ヤマウルシという名のとおり、かぶれます...

 

紅葉、徐々に変化

真夏の深い緑色が徐々に浅い色合いになり、さらには黄色へと変化を続けます。

 

鈴蘭橋 紅葉のビューポイント

休暇村手前にある鈴蘭橋。ここからの眺めが紅葉のビューポイントであることは先週もお伝えしたとおりです。まだ見頃とはいえませが、これからのシーズンが楽しみです。

 

かもしかゲレンデ − カラマツ林とダケカンバが同居 三本滝ゲート

こちらは、観光センターから7km先にある三本滝ゲート。この先からマイカー規制が始まり、バス・タクシー、自転車のみ通行できます。三本滝ゲートには、警備員の方が常駐しており、開門前の道路パトロールや許可車両の誘導を行っています。

三本滝ゲートのすぐ隣には、かもしかゲレンデがあり、カラマツ林とダケカンバなどの広葉樹の領域が同居していて、両者の紅葉を眺めることができます。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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