ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.22(2011/10/08〜09) B

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(Update:2011/10/13)

 

【雪渓下部】

ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。

 

日陰の部分には昨日の降雪が残る

雪渓上部に向かうスキーヤー専用道脇には、昨日の降雪が残っていますが、それ以外の場所には積雪はもう見られません。

 

ウラジロナナカマド − 完全に枯れる

スキーヤー専用道のウラジロナナカマドもご覧のとおり、完全に枯れてしまいました。

 

石碑の岩

こちらは雪渓下部の南端に当たる石碑の岩。

 

北側だけ残雪 ミヤマクロスゲの草紅葉 − 輝きに陰りが

日陰の部分を中心に積雪が見られるほかは、変化の乏しい状況。日差しを受けると黄金色に輝くミヤマクロスゲも、そろそろ色合いに陰りが見られます。

 

チングルマ − 紅葉が枯れ始める

こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。先週はきれいな真紅の紅葉を見せてくれました。今週はやはり降雪の影響から、枯れ始めています。

 

雪渓下部周辺のウラジロナナカマド − 完全に落葉

石碑の岩周辺から見るウラジロナナカマドは、先週の段階でほぼ落葉して、葉を残している箇所が幾分あったものの、今週は完全に落葉です。

 

【雪渓上部 T】

雪渓上部全景

それでは、雪渓上部の様子をお伝えします。雪渓上部は右側と左側に分かれています。右側の雪渓の雪解けが終了し、左側の状況のみお伝えします。

 

雪渓上部左側

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。

大雪渓エリアの中でも最も遠方に位置することから、他のエリアが滑走可能なこの時期は訪れる方は少ない状況です。しかし、今後、他のエリアが滑走できなくなって、雪渓上部左側しか滑走できなくなる8月下旬頃になると、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットのほか、大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況になって行きます。さらに、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、バーン下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。

すでにお伝えしているとおり、雪渓上部右側の滑走が困難になり、滑走できるエリアは雪渓上部左側しかありません。したがって、今シーズンのノリクラデビューはもう出来ませんので、初めての方の滑走はご遠慮くださいますようお願いいたします。

 

先週の雪渓上部左側 下端部分
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2011/09/29〜10/01) B
今週の雪渓上部左側 下端部分
 

こちらは雪渓上部左側の下端部分。まだまだ雪解けは進み、先週と比べて、下部の部分が完全になくなっています。

 

先週の雪渓上部左側 下端部分(落書きの岩)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2011/09/29〜10/01) B
今週の雪渓上部左側 下端部分(落書きの岩)

雪渓上部左側の下端部分には、落書きの岩があります。落書きの岩から雪渓下端までの距離は、先週の61メートルから72メートルと伸びています。先週は昨年より一週間早い雪解けを示しましたが、昨年同時期の一週間後の距離が68メートルでしたから、今週は少し雪解けが進んで、昨年よりも一週間以上早い雪解けを示しています。

 

右寄りのモーグルコース(滑走不能) −冷え込みに雪解けが見られない

こちらは三週間前まで滑走していた右寄り(北寄り)にあるモーグルコース。先週はコブの溝に雪解け水が流れていました。今日は冷え込んでいることもあって、雪解け水が流れている様子は見られません。

 

昨日の新雪も凍りつく

昨日(10月7日)の降雪がご覧のように凍り付いています。降ったばかりの新雪は柔らかいため、日差しを受けるとすぐに雪解けが始まるはずですが、それが凍り付いているほどですから、この数日の冷え込みはかなり強いものであることがわかります。

 

昨年同時期より二週間遅い雪渓上端
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2010/10/23〜24) B
先週の雪渓上端
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2011/09/29〜10/01) B

今週の雪渓上端 − 20〜30センチの雪解け

こちらは雪渓上端。左上の画像は昨年同時期の二週間後の状況ですが、すでに10月末となっているため、これ以上遅い時期の画像はありません。雪解けが進んでいないといっても、右上の先週の画像と比べると、20〜30センチ程度の雪解けが続いていることがわかります。

 

上端から − 下端部分まで32メートル

雪渓上部左側下端までの距離は、先週の35メートルから32メートルです。昨年の最短距離が49メートルでしたので、昨年との比較ができないほど雪解けが進んでしまいました。

 

【雪渓上部 U − モーグルコース】

中央付近のモーグルライン

雪渓上部左側にはラインが二つ作られています。こちらは中央付近に作成されたピッチの広めのライン。整備するにしても、スコップでは歯が立たない状態で、滑走を繰り返して調整するしかありません。

 

硬いアイスバーン − ブーツのつま先が何とかグリップ

スキーブーツのつま先が何とか引っかかる程度の硬いアイスバーンです。登る箇所を決めて、階段状にステップを切っているため、登ることができますが、何もひっかかりのないところは、慣れていても登ることができません。そのため、板をはずす箇所を間違えると、引っかかりがないため、登ることができないどころか、そのまま、滑り落ちてしまうほどです。

 

左寄りのモーグルライン − ラインの溝は完全に氷

こちらは左寄り(南寄り)のライン。ラインの底部は完全に氷です。

 

階段状のステップがないと登れません

こちらも階段状のステップがあるから登ることができ、皆さんが同じ箇所を登ることで、そのステップが大きくなっています。このコンディションに慣れているから登って行くことが可能ですが、一般的にはアイゼンがないととても登って行ける状態ではありません。

 

ラインの長さは40メートル×16コブ − 先週と変わらず

ラインの長さは40メートル×16コブで、先週と変わりありません。

 

フラットバーンでも初心者は滑走不能

中央付近にはフラットな箇所もあります。
「あります...」と、申し上げていますが、実際には雨水の流れた縦溝が広がるバーンを何本も滑走し続けて整備した状態です。

フラットといってもかなり硬いコンディションであることは間違いなく、雪渓での滑走になれていない方、または、初めての方が滑走できる状態でないことを、申し上げさせていただきます。

 

本日も滑走日数更新です!

新雪が降り積もった昨日お越しになりましたが、新雪での滑走という感覚までの積雪量はなかったとのこと。ただ、一面はうっすらと雪に覆われた様子が観測できたようです。そして、今シーズンの滑走日数をさらに更新し続けるため、まだまだ、ノリクラ通いを続けます。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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