ノリクラ 雪渓カレンダー
 
プレリリース版 Vol.4(2012/04/14) B

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(Update:2012/04/19)

 

【かもしかゲレンデ】

かもしかゲレンデ

三本滝レストハウスを後にして、再び登り始めます。

 

ブッシュなど皆無 − 登行・滑走、ともに全く問題ないゲレンデコンディション

休暇村ゲレンデと同様、こちらもブッシュなどが見えているところはなく、シールで登ることはもちろんのこと、滑走においても全く問題ありません。

 

道路除雪でゲレンデにはデブリ(雪の塊)が散乱

かもしかゲレンデを中間あたりまで登ると、デブリ(雪の塊)が散乱していて、一見すると雪崩でも起きたのかと見間違えます。三本滝ゲートからさらに上部へ除雪が進み、かもしかゲレンデを横切っています。

 

道路を歩いて上部ゲレンデへ

除雪が進むことにより、かもしかゲレンデは切り通しの雪の壁ができて分断されています。切り通しの雪の壁は高く、そのまま登って行くことはできません。そのため、ここで一旦スキー板をはずし、車道を歩いて上部ゲレンデへと向かいます。

 

昨年の切り通し箇所
2011ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版
Vol.4(2011/04/16) B
今年の切り通し箇所
高さ3.8メートル − 昨年より高い

切り通しの雪の壁は3.8メートル。昨年は2.8メートルで、今年は積雪量が多い年に分類されるでしょう。ちなみに一昨年の同時期もほぼ同じ4メートルでした。

 

ロータリー除雪車

除雪の進む路上にはロータリー除雪車が停められています。乗鞍岳は比較的なだらかな山容という認識ですが、自動車道の側面から見ると、県道乗鞍岳線はかなり急峻なところに敷設されています。そのため、雪に埋まった道路は山の斜面に沿って雪が斜めに積もってしまいます。したがってそのままでは除雪車が走行しながら除雪することはできません。

雪に強いキャタピラの雪上車でも斜面を横に走行することは不安定ですから、最初にバックホー(ショベルカー)で雪を掘り起こして、雪面がある程度水平なった後、ドーザーやロータリー車が除雪します。そのため、切り通しの雪の壁がまっすぐな垂直でなく、櫛状(くさび状)になっているのは、最初にバックホーで掘り起こしているからです。

 

昨年のヘアピンカーブ(35号カーブ)
2011ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版
Vol.4(2011/04/16) B
今年のヘアピンカーブ(35号カーブ)

このヘアピンカーブを登った先から上部ゲレンデに向かいます。昨年同時期の画像と比較すると、積雪量の違いが一目でわかります。

 

上部ゲレンデへ − 高さ2メートル、昨年並み

上部ゲレンデに向かう箇所の積雪は2メートルほど。ほぼ昨年並みです。ここからツアーコース入口を目指します。

 

【ツアーコース入口】

ツアーコース入口

それではここからはツアーコースの様子をお伝えします。

 

新雪は10センチ程度 − 雪質・積雪量ともに山麓とあまり変わらず、全域が暖かな空気に包まれる

この付近の標高は2000メートル。今朝からの積雪量は10センチ程度で、標高1600メートルの休暇村ゲレンデと比べても、それほどの降雪ではありません。また、雪質も特に軽くなってきた様子も見られません。

通常であれば、標高が400メートルも異なれば、気温や雪質に変化がみられます。今日は全山に渡って暖かな空気に包まれているようです。

 

昨年のツアーコース入口急斜面
2011ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版
Vol.4(2011/04/16) B

先週のツアーコース入口急斜面
ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
Vol.3(2012/04/07) B

今週のツアーコース入口急斜面
ブッシュの分布は先週よりもさらに少なくなる

入口急斜面では、先週のまとまった降雪で一気に積雪量が増加しました。先週と比べて今週は積雪量が若干減少している箇所があるものの、ブッシュの分布は先週よりもさらに少なくなっています。

また、昨年はすでに積雪量は減少傾向をたどっていましたので、ブッシュの分布は明らかに今年のほうが少ないことがわかります。

 

濃霧の上に出る

濃霧に包まれていた入口付近から少し登ると視界が開け始め、入口付近だけ霧が滞留していることがわかります。気温は入口付近で6℃。入口急斜面上端で4℃です。

 

入口急斜面の下山滑走は5月上〜中旬まで
雪のない入口急斜面は背丈以上のブッシュで立入不可能

今日はほぼ終日にわたってプラスの気温で、雪の降り続く状況でした。高い気温にアウターを脱ぎたいところですが、アウターをびっしょりと濡らす湿った雪が降り続く中では、そういうわけにも行きません。そうかといって、インナーを薄いものにしたり枚数を調節すると、アウターからの冷気が素肌に伝わってすぐに冷え込み、なんともやっかいな一日がまだまだ続きます。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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