ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.25(2012/10/27〜28) B

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(Update:2012/11/01)

 

【歩いて登る − 大雪渓までの沿道の風景 U】

気温4℃ − 日陰には積雪が残る

正午の位ヶ原山荘の気温は4℃。こちらでも日の当たらない箇所では、23日(火)に降った積雪が残っています。

 

ウインドブレーカーを − 流れる空気はこの季節のものですね 穏やかな天候が続く

「やはり、流れる空気はこの季節のものですね...」と、ウインドブレーカーを着込みます。動き続ければ薄着でも問題ありませんが、一旦休憩すると冷え込んでくるもの。

それでも青空が広がり、10月下旬としてはすごしやすく、穏やかな天候が続いています。

 

登山道 − 大雪渓へ

位ヶ原山荘で小休憩を取った後、大雪渓を目指します。

 

登山道脇の古い石垣 − 旧位ヶ原山荘跡地 40年でダケカンバもこんなに大きくなる

登山道に入ってすぐのところに古い石垣を見つけます。ここは位ヶ原山荘の跡地。昭和15年に建てられた位ヶ原山荘は、昭和38年から建設が始まった県道乗鞍岳線が完成した後に、現在の位置に移動されました。

現在の位ヶ原山荘は、食堂がある新館部分と宿泊部屋のある旧館部分で構成されています。この跡地にあった旧館部分が今の場所に移築されました。

今回のお二人も「なんでこんな場所に位ヶ原山荘があったんだろう...」と、疑問を抱いたようですが、車道がなかった当時は、この登山道がメインストリートで、登山道に面して山小屋が建設されたのはごく自然な流れと言えます。そして、車道が完成して、人の流れが車道がメインとなり、現在の位置に移築されたのも、また、自然な流れといえるわけです。

移築されてから40年もの歳月が流れるうちに、ダケカンバはこれほど多くなり、自然に帰って行きます。

 

さらに登ると、岩場の疎林

登山道をさらに登ると、ごつごつと岩場の広がる疎林の場所に到達します。

 

厳冬期の同じ場所(2011年元旦 屋根板)
新春初すべり − 速報(2011/01/01)

屋根板といわれるこの箇所は、厳冬期ともなれば、パウダーを楽しむことできます。こちらの画像は2011年の元旦初すべりの様子。

 

今年元旦の同じ場所(2012年元旦 屋根板)
新春初すべり − 速報(2012/01/01)
来年の初すべりも計画中ですよ!

そして、左の画像は今年(2012年)の元旦初すべりの様子。もちろん、毎年実行しているこちらの常連の方は、来年の初すべりも実行計画中で、意気込み十分といった様子を見せてくださいました。

 

登山道 − 枝先の赤布を目印に でも積雪期の赤布は完全に雪の下

比較的わかりやすい登山道ですが、所々に赤い布が枝先に巻きつけてありますので、チェックしながら登って行きます。ただ、それも夏と秋だけに限定されるもので、冬〜春の積雪期は大半の木々が雪の下に埋まってしまいます。

 

人目をひくダケカンバの大木 ちょっと一休み...

屋根板下部からの崖を一段登ると、ごらんのようなダケカンバの大木が人目を引きます。そんな大木の下で一休み...

 

厳冬期はこの先の急斜面に向かって滑り降りる 「いつもこのダケカンバの大木を目印に滑り降ります」

厳冬期の屋根板の滑走は、左の画像のように平坦な屋根板上部を滑って、屋根板下部につづく急斜面入口へとアプローチします。この急斜面は疎林になっていますので、滑走には慎重に対応する必要があります。

「私はいつもこのダケカンバの大木を目印に屋根板上部から滑り降りてきますよ。ちょうど、この大木の真下の急斜面が雪崩の発生しやすい場所ですから、そこを迂回して滑るようにしています。」

このように冬の常連の方はどこが雪崩の発生しやすい場所なのかを良く把握してます。事故が発生すると「自己責任」という言葉が良く使われますが、自己責任とは状況を常に把握して、安全なルートを熟知していること前提に行動することであり、事故が発生したら自力で対応するというを指す言葉ではないと思うのです。

 

今年の屋根板の雪崩(ダケカンバ大木の下)
速報(2012/02/25)

こちらが今年の冬に発生した実際の雪崩現場。先ほどの大木の真下を起点に雪崩が発生し、屋根板下部全域に渡って雪崩が拡大しました。

 

足元を注意してさらに登ると...

屋根板・富士見沢が一望できる紅葉の絶景ポイント
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2012/10/06〜07) B
屋根板・富士見沢が一望できる紅葉の絶景ポイント
三週間前とは様変わり

 三週間前には見事な錦絵を見せてくれた絶景も、今はご覧の状況...

 

気になるのは富士見岳からの滑走ルート...

しかし、冬の常連は見るべきポイントが違います。画像の左上に映るの富士見岳山頂。山頂付近のコルから滑るのかピークから滑るのか...すべての話題がバックカントリースキーにリンクしています。

 

宝徳霊神バス停、5号カーブ付近 山頂方面が間近に迫る

さらに登って宝徳霊神バス停付近に到達すると、ほぼ完全に雪に閉ざされた世界。山頂方面も間近に迫ってきます。

 

大雪渓入口に到着

大雪渓入口に到達し、そろそろ脚が言うことを聞かなくなってきました...でも、もう少しです。大雪渓までがんばりましょう... Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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