ノリクラ 雪渓カレンダー
 
プレリリース版 Vol.4(2013/04/13) A

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(Update:2013/04/18)

 

【休暇村ゲレンデを出発】

ツアーコース入口まで直線距離2km

それでは休暇村ゲレンデを登って三本滝レストハウスに向かいます。休暇村から三本滝レストハウスまでは直線距離で約1.3km、標高差200mで、さらにその先のツアーコース入口までは、休暇村から直線距離2km、標高差400mです。

 

ブッシュや岩の露出はない 今日はテント持参 − 夜はツアーコースで天体観測

休暇村ゲレンデは3月31日(日)で営業が終了され、すでに2週間が経過しています。しかし、昨日の降雪もあって、ブッシュや岩が露出している箇所はまったくありません。まだ早朝ということもあって比較的締まった雪質のため、ツボ足でも雪を踏み抜くことなく歩けます。

大きなザックを背負ったこちらの方、「今日はツアーコース付近でテント泊の予定です。安定した天候が夜も続くとのことですから、位ヶ原方面で星の撮影をするんですよ。」
乗鞍高原の夜は、晴れていれば満天の星空が広がります。夜空が明るい都会とは比べ物にならないほどたくさんの星を肉眼で見ることができます。ですから、さらに上部の位ヶ原方面ではよりたくさんの星が瞬いていることと思います。さらに今日は新月直後で月明かりが少ないため、天体観測には天候的にも日程的にも好条件といえるでしょう。(注:今月の新月は4月10日でした。)

 

休暇村ゲレンデを歩く − 真正面に高天ヶ原と剣ヶ峰

休暇村ゲレンデを少し登ると、ご覧のように高天ヶ原(たかまがはら、標高2829メートル)と、乗鞍岳主峰の剣ヶ峰(けんがみね、標高3026メートル)が真正面に聳え立つようになってきます。滑走時はこの絶景を背中にしながら滑るわけでちょっともったいないところ。ぜひとも振り返りながらスキーやボードを楽しんでもらいたいですね。

 

日差しが強くとにかく暑い!

空気は若干冷え込んでいるものの、日差しはかなり強くとにかく暑い!

 

ここで休暇村ゲレンデは終了 道路を渡ってかもしかゲレンデへ

休暇村ゲレンデを登りきって、かもしかゲレンデへ向かいます。途中で道路(県道乗鞍岳線)の除雪が進んでいるため、一旦、スキー板をはずす必要があります。道路除雪については、次のコーナーにてお伝えします。

 

【三本滝レストハウス】

三本滝レストハウス

休暇村ゲレンデを登り切ったところにある三本滝レストハウス。スキーシーズンの営業がメインですが、今後、目の前の県道乗鞍岳線が開通すれば、グリーンシーズンの営業も実施されています。

 

県道乗鞍岳線

こちらが三本滝レストハウス前の県道乗鞍岳線(エコーライン)。

 

昨年の三本滝レストハウス付近
2012ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2012/04/14) A
今週の三本滝レストハウス付近
積雪は1.2メートル − 昨年とほぼ同じ

三本滝レストハウス付近の積雪は1.2メートルほど。ほぼ昨年と同じ積雪状況です。

 

三本滝ゲート 4月18日(木)以降は三本滝ゲートまで乗り入れ可能

こちらは三本滝レストハウス前の三本滝ゲート。4月18日(木)になると冬季閉鎖が部分解除され、こちらの三本滝ゲートまではマイカーで訪れることが可能になります。なお、この先の県境(畳平)までの区間は7月1日に冬季閉鎖解除されますが、マイカー規制区間のため、自家用車での通行は7月1日以降も三本滝ゲートまでとなっています。

 

4月18日(木)以降の三本滝ゲート周辺の駐車スペース

休暇村ゲートから三本滝ゲート区間の道路は部分的に積雪が残っているものの、ほぼ除雪が完了しています。しかし、三本滝ゲートにやってきたマイカーが駐車するスペース(三本滝レストハウス前駐車場)は、ご覧のようにまだ除雪が実施されていません。4月18日(木)の開通に間に合うように除雪は実施されると思いますが、開通直後の駐車スペースが限定される可能性もありますのでご注意ください。

 

【かもしかゲレンデ】

かもしかゲレンデ

三本滝レストハウスを後にして、再び登り始めます。

 

リフト営業は終了しています ゲレンデ内の車道は除雪が進んでいます。

リフト乗り場には取り外されたリフト搬器が見られます。そして、スキー場営業終了と同時に、かもしかゲレンデを横切る県道乗鞍岳線の除雪が始まりました。この先、摩利支天方面まで除雪は進み、取材当日には荒田沢橋まで除雪が進んだとのことでした。

 

新雪10センチ 全面真っ白 − 真冬のような光景

昨日の降雪は10センチ程度。全面真っ白の真冬のようなきれいなコンディションです。

 

除雪箇所

こちらがかもしかゲレンデを横切る県道乗鞍岳線の除雪部分。

 

昨年の切り通し箇所
2012ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2012/04/14) B
今週の切り通し箇所
高さ3メートル − 昨年より低い

除雪部分は切り通しの雪の壁となっていて、高さは3メートル。昨年は3.8メートルで例年4メートルほどありますので、積雪量は若干少ないようです。

 

「休暇村からだとプラス1時間必要ですね〜」 切り通し部分を降りる

それでも、切り通しの部分を車道に下りるのは若干苦労があります。「やっぱり、休暇村からだと1時間ほどは余計に時間がかかりますね〜」と、汗を滲ませながらさらに進みます。

 

道路を歩いて上部ゲレンデへ

この先、車道を登って行き、ヘアピンカーブを回った先にある上部ゲレンデと向かいます。もう少し雪解けが進んで、切り遠しの壁が低くなれば、山側の壁を登って上部のゲレンデを直登することが可能ですが、現段階の積雪量では切り通しの壁を乗り越えることは無理でしょう。また、下山滑走するときも切り通し部分に誤って転落しないように注意も必要でしょう。

 

昨年のヘアピンカーブ(35号カーブ)
2012ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2012/04/14) B
今週のヘアピンカーブ(35号カーブ)

このヘアピンカーブを登った先から上部ゲレンデに向かいます。昨年は道路部分に積雪があって、積雪量を比較することができませんが、今年のほうが若干多いように見受けられます。

なお、県道乗鞍岳線(エコーライン)は、上から下に向けてカーブ箇所に通し番号が付与されています。WebSite内でもこのカーブ番号を用いて現地状況を説明する場面が多数あります。県道乗鞍岳線のカーブ番号については、ノリクラガイドマップ 県道乗鞍岳線カーブ番号をご参照下さい。

 

上部ゲレンデへ −高さ2メートル、昨年並みか若干多い

上部ゲレンデに向かう箇所の積雪は2メートルほど。ほぼ昨年並みです。しかし、周辺の木々の高さなどを比較すると、今年の方が若干多い状況です。

 

かもしかゲレンデ上部 今朝は6時30分に出発しました

ここからさらにかもしかゲレンデを登ると、ツアーコース入口に到達します。時刻はお昼近くになっていて、そろそろ下山滑走されるスキーヤーが多くなってくる時間帯です

「今日は6時30分に休暇村ゲレンデを出発して摩利支天岳(※解説参照)方面に向かいました。上部は雪質は良いものの、若干ストップスノーになっています。この付近はぽかぽか陽気ですが、位ヶ原より先はかなり風が吹いていますよ。」

日差しが強くなるこれからの時期は、できるだけ早い時間帯に行動を開始し、雪質が日差しで変化する前に滑走を楽しんだほうが良いでしょう。

【解説 − 摩利支天岳(まりしてん−だけ)と摩利支天(まりしてん)】

ノリクラには摩利支天岳(まりしてん−だけ)と摩利支天(まりしてん)があります。

摩利支天岳 − 山頂にコロナ観測所
2012ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.1(2012/05/12〜15) D
厳冬期の摩利支天岳(右側)
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 番外編(2012/12/22〜23) D

摩利支天岳(標高2872メートル)は乗鞍23峰の一つで、コロナ観測所が頂上に建設されている山です。前述の方々が目指したのもこの山で、ほかにも多くのスキーヤーが幾つものシュプールを描く様子が見られます。

 

摩利支天 − 石像・石碑が安置
2012ノリクラ 雪渓カレンダーVol.25(2012/10/27〜28) A
摩利支天 − 同名のバス停が隣接
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.25(2012/10/27〜28) A

そして、摩利支天は鳥居尾根登山道と県道乗鞍岳線が交差する標高2000メートル地点で、近くには同名のシャトルバスの停留所があります。各地にある霊山と同様に乗鞍も昔から信仰の山で、摩利支天岳の頂上から不動明王を勧請して参拝やすくしたものとされ、不動明王のほか蚕玉さまなど数基の石像・石碑が安置されています。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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