ノリクラ 雪渓カレンダー
 
プレリリース版 Vol.5(2013/04/20〜21) D

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(Update:2013/04/25)

 

【位ヶ原】

位ヶ原

ツアーコースを登りきった先の位ヶ原。標高約2500メートルの台地は、森林限界を超えるため、ツアーコースとは異なり、目印となる木々が極端に乏しくなってきます。

 

ノリクラガイドマップ 春〜夏スキー 山頂版(別ウインドウ)

ツアーコースの状況については、ノリクラガイドマップ 冬〜春スキー版 でお伝えしておりますが、それよりも上部については、ノリクラガイドマップ 春〜夏スキー 山頂版 をご覧ください。

 

昨年の位ヶ原
2012ノリクラ 雪渓カレンダー 
プレリリース版 Vol.5(2012/04/21) D
先週の位ヶ原
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2013/04/13) D

今週の位ヶ原
先週より10センチ減少
昨年より40センチ少ない

位ヶ原の積雪量は先週と比べて10センチほど減少して、昨年より40センチ少ない状況です。

 

位ヶ原全体的には変化はありません − しかし一部ではハイマツ帯が

位ヶ原全体を見回しても、ほとんど変化がありませんが、ハイマツ帯の面積が増えてきていて、雪解けが始まっていることがこんなところからも良くわかります。厳冬期のハイマツは、ほとんど雪に埋もれています。また、雪に埋もれることで、冬の厳しさに耐えることができ、生理活動が極端に低くなるため、不要な(有害な)光エネルギーから身を守ることができます。

 

【大雪渓下部】

ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2012ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.5(2012/04/21) D


先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.4(2013/04/13) D

今週の大雪渓入口
先週より20センチ減少
昨年より30センチ多い

こちらは大雪渓入口付近。積雪量は先週よりも20センチ減少し、昨年よりも30センチ多い状態で、先週と同様に過去5年間で最も積雪量の多い状態が継続しています。

 

トイレ小屋(冬季閉鎖中) − 利用可能は5月下旬以降

大雪渓入口から北側へ50メートルのところにトイレ小屋と避難小屋があります。この時期はどちらの小屋も閉鎖されていて使用できません。利用できるようになるのは、乗鞍岳春山バスが大雪渓まで延長運行される5月下旬〜6月上旬以降です。

 

トイレ小屋 避難小屋

乗鞍岳春山バスは、例年、ゴールデンウィーク初日に運行が開始されますが、大雪渓まで延長運行される5月下旬〜6月上旬までは、途中の位ヶ原山荘(標高2350メートル)までの運行です。そのため、位ヶ原山荘で下車したスキーヤー・ボーダーの方々は一斉に山頂方面を目指し、途中でこの付近を通過して行きます。しかし、こちらのトイレはまだ使用できませんので、下車した位ヶ原山荘のトイレを利用するようにしてください。

 

雪の降り方が強くなる − 急いで下山準備を!

時刻は13時を回ったあたりです。「初めてノリクラに来ましたが、天候が心配ですから、このあたりで下山します。」ちょうど、この時間帯から雪の降り方がひどくなってきて、足元のトレースも少しずつかき消されるようになって来ました。

 

降雪で登ってきたトレースもなくなり始める − 次第にホワイトアウトの世界へ

視界が徐々に奪われるようになって、さらに、登ってきたトレースも降雪で消滅するような状況になると、早急に下山しなければなりません。単に登ってきたところをそのまま降りればよいんですが、そんな簡単なことすら困難になってしまうからです。

その後も雪は降り続き、夕方には乗鞍高原でも降り方が激しくなってきました。そして、夜になると完全に冬景色へと変化して行きました。

 

【4月21日(日)、季節外れの大雪】

観光センター前駐車場

翌日の4月21日(日)の朝を迎えます。観光センター前駐車場は昨日の状況とは一変します。

 

積雪10〜15センチ − 一晩で銀世界へ

6時の気温は0℃。寒さはまったくありません。昨日の夕方から降り始めた雪は、朝になってもまだ降り続いています。一晩の積雪は10〜15センチほどです。

今日は各地で降雪に見舞われ、軽井沢町13センチ、信濃町6センチ、長野市4センチ、松本市4センチの積雪が観測されました。また、長野市では観測史上、最も遅い積雪となりました。

 

除雪された道路が再び白くなるほどの降雪がつづく

県道乗鞍岳線は、早朝に一旦除雪されましたが、ご覧のように再び白くなってしまうほどの降り方です。

 

休暇村 休暇村ゲレンデ

観光センターから約2kmほど進んだ休暇村。宿泊されている方々の車の中には夏タイヤを装着されているケースもありました。3日前の18日(木)には松本市でも27.5℃の最高気温を観測し、夏日となりましたから、多くの方が夏タイヤに履き替えられたようです。

 

休暇村ゲート 湿雪と深い轍 −冬タイヤ+四駆でもスリップする
(休暇村〜三本滝間)

こちらは4月18日に冬季閉鎖が解除された休暇村〜三本滝間。積雪は20センチほどにもなり、深い轍と湿雪のため、スタッドレスタイヤ+四輪駆動車でもスリップして、ハンドルを取られるほどの状況です。30km/h以上のスピードを出すことは、とてもできませんでした。

 

三本滝レストハウス前駐車場

そして、三本滝レストハウス前駐車場に到着します。8時の気温は2℃。少しばかり雪の降り方は弱くなりましたが、午前中は断続的に降り続きました。天候が芳しくないため、ツアーコースに向かう方は少なめです。

 

かもしかゲレンデ − 積雪20〜25センチ

かもしかゲレンデや三本滝レストハウス付近の積雪は20〜25センチの湿雪です。

ご覧のように、季節外れの大雪に見舞われましたが、ノリクラでは4月中は降雪・積雪があっても決して珍しくないことです。まだまだ冬装備は手放せません。

 

<編集後記>

「情報発信ではなく感性発信...」

インターネットが普及して、普段の生活には欠かせない存在となっています。携帯電話が普及した頃と比べ、スマートホンの浸透速度は爆発的と考えられます。このWebSiteもPCではなくスマホでご覧になっている方も多いのではないでしょうか?

色々なものをインターネットの世界から入手する時代になり、PCの画面から得られる情報のみに傾倒しがちになります。インターネット以前の時代に、観光地の情報を得るには、旅行雑誌だったり、現地のパンフレット、観光地図といったものが主体でした。現在は観光協会などのサイトをはじめ、各個人のブログなどが情報源の主流になってきています。

また、インターネット以前の時代と比べて、流通する情報量が圧倒的に多くなっています。多くの情報が得られるのと同時に、膨大な情報の中に貴重なものが埋もれてしまう状況も発生します。さらには、近隣周辺の動向のみに注意を払っていればよかった状況から、地理的・時間的な枠がないインターネットの社会では、色々な物事に注視しなければならなくなったことは、インターネットの特徴と言えます。

しかし、どんなにインターネットの技術が発展して、衛星写真で全世界の画像がいつでもみられるようになっても、また、メガネにつけたライブカメラでリアルタイムで現地動画をインターネットに流したとしても、自分の足で訪れて現地のナマの状況を見たときの感じ方は、五感をもった人間であれば、絶対に違うはずです。

当WebSiteでも、ネットの世界で情報発信しています。でもそこでお伝えしたいことは「情報」ではなく、「感性」であったり「感じられる心」であると思っています。これからもそのような「感性発信」に努めて行きたいと考えています。

 

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