ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.4(2013/06/01〜02) A

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(Update:2013/06/06)

 

【大雪渓に到着】

大雪渓・肩の小屋口バス停に到着

春山バスが大雪渓・肩の小屋口バス停に到着した8時過ぎの気温は12℃。

 

駐車場路面はまだ凍結

画像で路面が濡れているように見えますが、実は凍った路面が溶け始めているところで、気温がもう少し低くて路面が溶けなければ、大雪渓への延長運行が見合わせになっていた可能性がかなり高い状態でした。

運行前に路面点検を行ったバス会社の方も、早朝は車にしがみつきながらでないと立てないほどひどい凍結だったことのこと。しかし、延長運行初日は、何とか大雪渓まで春山バスを走らせたいとのことで、凍結箇所を何度も踏み割って、何とか運行できる状態にされたようです。

 

春山バス始発便は3台運行 本日よりトイレ・避難小屋は利用可能に

そして、大雪渓駐車場のトイレも今日から利用可能となりました。先週は肩の小屋と宇宙線観測所の間にあるトイレも利用できる状態となり、これで周辺にあるトイレはすべて利用できる状態となりました。また、このトイレの奥にある避難小屋も利用可能になりました。

 

出発準備 春山入山計画書の地図を確認

そして、雪山を登るための準備に取り掛かります。乗鞍岳春山バスに乗車された際、車内で配布された春山入山計画書には、大雪渓・山頂付近の滑走可能エリアが記載された地図と、春山バスの運行ダイヤが載っています。必ず、ご確認下さるようお願いいたします。

 

大雪渓から畳平方面 − 一般観光客は立入禁止
(除雪作業中、落石の危険)

大雪渓駐車場から先の畳平方面は、一般観光客などの春山バス利用者の進入が禁止されています。この先はまだ除雪作業が継続されていて、一般観光客が立ち入りできる状況ではなく、落石などの危険性があるためです。

 

春山バス始発便は昨年より到着時刻が早くなりました

準備が整えば出発するのみ...昨年よりも始発便の到着が35分早くなりました(大雪渓・肩の小屋口到着 8時16分)。そのため、岐阜県側の乗鞍スカイラインシャトルバス始発便(畳平到着7時40分)を利用した場合と比べて、山頂に到達できる時間的な違いはほとんどなくなりました。

 

目指すはもちろん山頂!

 

続々と稜線目指して出発です。

わき目も振らずに急いで登って行く人もいれば、一緒のメンバーとおしゃべりを繰り返しながらゆっくり登って行く方々もいらっしゃり、大雪渓から稜線まで長い列が今日も見られました。

 

【大雪渓下部、モーグルコース】

ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2012/06/02〜03) B
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2013/05/24〜26) E
今週の大雪渓入口
先週より1メートル以上減少、昨年よりやや多い
=今週は雪解けスピードが早くなってきた=

こちらは大雪渓入口付近。積雪量は先週よりも1メートル以上減少し、昨年とほぼ同じ積雪量です。これまで、昨年より多い状態を示していましたが、この1週間で激しい雪解けを見せて昨年並みに近づいてきました。この看板の箇所では昨年と同じ積雪量を見せていますが、周辺の状況もあわせて見ると、昨年よりも積雪量の多い状態が続いていることがわかります。しかし、この1週間は雪解けスピードが早くなって来ました。

 

昨年の大雪渓入口
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2012/06/02〜03) B
今週の大雪渓入口
昨年より50センチ多い積雪量

スキーヤー専用道と登山道を示す標識は根元付近まで雪解けが進んでいます。ただ、この箇所の雪解け状況は道路の除雪作業によって大きく異なりますので、一概に比較はできません。また、この画像の右側には「高山植物等の採取は禁止されています」などのお願いの記載された看板があります。昨年はこの看板が50センチほど姿をあらわす状態でしたが、今年は雪の中に埋まっていて、まだ確認できません。そのため、この周辺では昨年より50センチ程度積雪量が多い状態が続いているといえます。

 

昨年のトイレ周辺
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2012/06/02〜03) B
今週のトイレ周辺
昨年より積雪量が少ない

トイレ周辺の積雪量はご覧のように昨年よりもかなり少ない状況です。画像には2つの建物が写ってます。手前がトイレで奥に見えるのが避難小屋です。

 

トイレ− 6月より利用可能 避難小屋 − 6月より利用可能

乗鞍岳春山バスが大雪渓まで延長運行開始されたことにあわせて、トイレも避難小屋もどちらも利用可能になりました。

 

大雪渓下部全景 モーグルコースの岩が現れる(青丸部分)

まだまだ白一色の大雪渓下部のエリアですが、よく見ると、岩の頭が出ている箇所があります。(青丸部分)

 

昨年のモーグルコースの岩
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2012/06/02〜03) B
今週のモーグルコースの岩
昨年より1週間遅い雪解け
=全エリアの中で昨年より大幅に多いのはここだけ=

7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。昨年よりも1週間ほど雪解けが遅く、例年よりも2週間遅い状況です。大半の場所が例年よりも2週間前後や早い雪解け状況を見せる中、おそらく、昨年・例年よりも雪解けが遅いのは、モーグルコースの岩の箇所だけだと考えられます。

 

雪渓下端まで166メートル

ちょうどモーグルコースの岩から真下に向けたラインがフォールラインになっていて、コブを作成してモーグルラインを作るには適したエリアと言えます。モーグルコースの岩から雪渓下端までは166メートルもあり、岩の頭から最後までラインを通すことはコブ作成することも、また、コブを滑りきることも現実的には不可能でしょう...

早くもコブ作りが始まる

さて、そのモーグルコースですが、6月2日(日)にはご覧のように早くも作成されたようです。

 

ハイクアップを繰り返す

滑っている方々の多くはテレマーカー。

 

コブの中でもテレマーク姿勢

もちろんコブの中でも、脚の前後差を作ってテレマーク姿勢で滑ります。スピードや滑走ラインなどは通常のアルペンスキーでのモーグルとなんら変わりありません。

 

柔らかい雪は滑るたびに整備が必要

冬から春になって間もないこの時期は、まだ、降雨にさらされている時間も少なく、夏場のような凍った部分もほとんどありません。そのため、このような日差しのないときでもバーンは柔らかめで、何人も滑り込むとコブがすぐに成長してしまい、何度も手直ししながらコブの形状を維持する必要があります。

 

早くも「夏コブ」の季節がやってきた

稜線からの大滑降が楽しめる春スキーが最盛期ですが、そろそろ、サマースキーヤーの姿も見られるようになり、今シーズンも早々に「夏コブ」の季節が訪れ始めました。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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