ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.4(2013/06/01〜02) D

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(Update:2013/06/06)

 

【稜線へ】

それでは肩の小屋から稜線に向けて出発します。

 

ノリクラガイドマップ 春〜夏スキー 山頂版(別ウインドウ)

肩の小屋より稜線方面の概要・滑走箇所は、ノリクラガイドマップ 春〜夏スキー 山頂版 をご覧ください。

 

【剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳方面の稜線積雪状況−大雪渓方面から稜線への登行ルートについて】

6月2日(日)の稜線付近の様子

@ 2013/06/03 13:55
青線か黄線(登山道)しか登るルートがありません、
ハイマツ岩場への進入はご遠慮ください
(高山植物保護と雷鳥保護のため)

▼ @ 剣ヶ峰直下からの滑走ラインはかなり狭くなり、岩の頭が多くなってきましたので、滑走は困難です。
A 剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線からの滑走は、そのまま県道乗鞍岳線へストレートに滑り降りる分には問題ありませんが、途中で左の大雪渓方面へ滑り込むときは、赤枠部分の積雪がかなり少なくなり、あと数日で大雪渓方面への滑り込みは困難な状態となります。
また、AとBの間は雪がありませんので、Bの稜線からやって来た場合は、一旦、シール・スノーシュー・アイゼンをはずす必要があります。
B 蚕玉岳〜朝日岳稜線からの滑走は、ご覧の通り、一部で岩がかなり出てきました。岩の左側の雪解けが特に激しく、この部分はあと数日で積雪がなくなる恐れがあります。緑枠部分の大雪渓上端部分はクラックが大きくなってきましたので注意してください。

▼ 大雪渓からのルートは青線になります。それ以外はありません。ハイマツや岩場への侵入はご遠慮ください。また、肩の小屋方面からの場合は、黄線の登山道となります。登山道は画像に映っていない右側部分の肩の小屋方面はほとんど積雪はありません。
一人でも取り付きやすいルートを登ると、それに続くほかの方も同じルートを登ることになり、積雪のない地面を硬いブーツ底で何度も踏みつけられると、高山植物の植生に影響を与え、また、繁殖期を迎えた雷鳥への影響も懸念されます。
一人一人の行動が大きく影響を与えますので、ぜひとも、ご協力ください。

 

肩の小屋〜山頂の登山道入口
昨年より3週間早い雪解け

こちらが肩の小屋から山頂方面に向かう登山道の入口部分。先週の段階で完全に雪解けが終わっています。この先、稜線が見えるあたりまでは雪の上を歩くことはほとんどありません。昨年よりも3週間ほど早い雪解けです。

 

先週の肩の小屋〜山頂の登山道
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2013/05/24〜26) D
今週の肩の小屋〜山頂の登山道
もう積雪がありません − 昨年より3週間早い

肩の小屋から稜線までのちょうど中間付近。先週まで残っていた積雪はもうありません。先週の積雪はこの付近から始まりましたが、今週はこれよりさら130メートルほど進んだところから始まります。昨年より3週間早い雪解けです。

 

2011年の肩の小屋〜山頂の登山道(稜線まで中間地点)
2011ノリクラ 雪渓カレンダーVol.6(2011/06/17〜18) B
2010年の肩の小屋〜山頂の登山道(稜線まで中間地点)
2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.7(2010/06/25〜26) C
2009年の肩の小屋〜山頂の登山道(稜線まで中間地点)
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.7(2009/06/27〜28) D
2008年の肩の小屋〜山頂の登山道(稜線まで中間地点)
2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2008/06/21〜22) C
=過去4年間と比べて、2〜3週間早い雪解け=

2011年〜2008年の過去4年間のちょうど雪解けが終わったタイミングの画像を取り揃えました。どの年をとっても、今年よりも2〜3週間遅い時期のもので、今年の雪解けの早さを物語っています。

 

雪解けはほぼ完了

うっすらと雪が残っているのがこれから進む登山道部分で、本格的な積雪はさらに先の稜線が確認できる位置まで進まなければなりません。

 

稜線直下は積雪がありますのでアイゼン携行は必要です

積雪箇所が少なくなり、アイゼンの出番がなくなってきますが、すべての積雪がなくなるまでは必ず携行することをオススメします。それは、雪解けが完全になくなる最後の積雪が氷状態になって、場合によってはアイゼンが必要となるからです。

 

摩利支天岳 −昨年と2週間早い雪解け

稜線に向けてしばらく登ると眼下には摩利支天岳を望むことができます。昨年より2週間早い雪解けで、例年と比べても2週間早い状態です。

 

【稜線】

こちらは蚕玉岳(こだまだけ)〜朝日岳の稜線。画像の左側が蚕玉岳山頂(標高2979メートル)に続き、画像右側が朝日岳山頂(標高2975メートル)に続いています。

ご覧のように岩の頭がかなり広範囲に見られるようになってきて、昨年より2〜3週間早い雪解けで、例年と比べても2週間早い状態です。

 

大雪渓方面への滑走エリア−例年6月中下旬まで滑走可能 蚕玉岳方面の尾根−昨年より3週間早い雪解け

左の画像は大雪渓方面へ滑り込む箇所。今後、雪解けが進み、大雪渓上端に接続する部分に岩場が出てバーンが途切れてくると、滑走できなくなります(途切れる箇所は画像の左下付近です)。例年、6月中旬〜下旬まで滑走可能です。

右の画像の蚕玉岳方面の尾根、地面の露出部分は先週よりもさらに拡大しています。昨年より3週間早い雪解けです。

 

岩の左側は十分な積雪 岩の右側は積雪がかなり少ない

岩が帯状に広がる左側には十分な積雪スペースがありますが、岩の右側はおそらく次週末にはほとんど滑走できない状況となる可能性があります。

 

本日2本目のハイクアップ

ハイクアップの脚が重そう...本日2本目の担ぎ上げはやはり辛いものがありますね。

 

稜線に到着するとすぐに滑り降りる準備です。

 

春山バス最終便まで滑り続けます!

「春山バスが4便になって、最終便が30分ほど遅くなって時間的な余裕ができました。そのため、稜線からの滑走を2本で止めておこうか、3本目もトライしてみようか、ちょっと贅沢な悩み...」と、おっしゃりながら、大雪渓目指して滑り降りて行きました。

 

昨年の蚕玉岳〜朝日岳稜線
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2012/06/02〜03) C
先週の蚕玉岳〜朝日岳稜線
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2013/05/24〜26) D
今週の蚕玉岳〜朝日岳稜線
昨年より3週間早い雪解け

こちらが稜線部分。手前が朝日岳方面で、画像に写るなだらかなピークが蚕玉岳、それに続く奥のピークが主峰の剣ヶ峰です。昨年より3週間早い雪解けで、例年より2週間前後早い状態です。

 

昨年の権現ヶ池
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2012/06/02〜03) C
今週の権現ヶ池
昨年より3週間早い雪解け
昨年の朝日岳
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.4(2012/06/02〜03) C
今週の朝日岳
昨年より1週間早い雪解け

御岳の二ノ池に次いで国内二番目の標高に位置する権現ヶ池(ごんげんがいけ、標高2845m)は、昨年より3週間早い雪解けで、例年より2週間早い状態です。朝日岳は昨年・例年ともに1週間早い状態です。

先週から今週にかけて急速に雪解けが進んでいて、先週よりも1週間以上早い雪解け状況を見せています。

 

初めてのノリクラ、初めてのスノーシュー

ノリクラにお越しになるのも初めて、そして、スノーシューを使うのも初めてというこちらのお二人...

 

斜めに進めず、急斜面を直登する

稜線近くになるとかなりの急斜面となり、さらに表面の雪が柔らかくてグリップが効きにくい状態。緩斜面では問題とならなかったものの、スノーシューでの慣れない登行では、急斜面に対して斜めに進むことができないため、何とか直登を試みます。

 

何度もズリ落ちながらもがんばります

何度もズリ落ちながら何とか最上部まで到達しました。特に急斜面をトラバースすることは、スノーシューが不得意とするところで、これから色々な斜面を登ったり下ったりして習得されることともいますが、ちょっとしたコツさえ掴んでしまえば、きっと「山ボードの相棒」になってくれるはずです。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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