ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.6(2013/06/15〜16) A

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(Update:2013/06/20)

  

【乗鞍岳春山バス、大雪渓へ】

三本滝レストハウス 人影はまばら...

こちらは観光センターから7km先にある三本滝レストハウス前駐車場。今日はどういうわけか、ほとんど訪れる方がいません...来週の6月23日(日)は、乗鞍天空マラソンが開催されます。こちらの三本滝レストハウス前駐車場は、大会のゴールエリアとなっています。そのため、大会前日(6月22日(土))の夕方から当日までは、利用することができなくなりますのでご注意下さい。

 

三本滝停留所 − 乗鞍天空マラソンに伴う運休の案内(6月23日(日))
=当日は乗鞍岳春山バスは終日運休です=

乗鞍天空マラソンに関連して、当日は路線バスの部分運休があります。バス運行区間である観光センターから三本滝ゲートが大会コースとなるためで、7:30〜9:30の通行止めの時間帯は、各路線(新島々〜休暇村便、上高地〜白骨温泉〜乗鞍高原便)で、すべて観光センター前発着となります。

また、すでにご案内しておりますが、大会当日(6月23日(日))の乗鞍岳春山バスは、始発便を含めた全4便が終日運休となりますので、山頂・大雪渓方面に向かう方は、岐阜県側の乗鞍スカイラインシャトルバスをご利用ください。

 

三本滝ゲート − この先冬季閉鎖中

今日の春山バス始発便は2台が運行され、冬季閉鎖区間の三本滝ゲートから先の大雪渓へと向かいます。

 

オオカメノキの花

春山バスのウリである雪の壁は、6月中旬ともなれば、終点の大雪渓・肩の小屋口の手前にある位ヶ原周辺まで行かないと見られない状況となってきます(位ヶ原周辺の雪壁はこのあとお伝えします)。

それに変わって、沿道は草木が色々な花を咲かせる時期を迎えます。こちらはオオカメノキの花。「別名:ムシカリ」とも呼ばれるこの木は、秋になると深い赤色の紅葉を楽しませてくれます。また、「ムシカリ」という別名は、葉は虫たちに好まれることから由来されているようです。

 

先週のダケカンバ(29号カーブ上)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2013/06/08〜09) @
今週のダケカンバ(29号カーブ上)
一段と新緑の勢いが

刻一刻と変化する木々の芽吹き(ダケカンバ)。こちらは標高2000メートルの摩利支天上の29号カーブ付近。左の画像は先週の様子ですが、1週間違うだけで、新緑の勢いに大きな違いを感じることができるます。

 

緑が一番美しい季節

グリーンというと、自然保護とかエコといった代名詞になっていますが、季節や木々の種類などで緑の色合いは千差万別。でも、一年の中で緑が一番美しい季節といったら、絶対にこの時期だと思います。

 

冷泉小屋

そして、標高2230メートルの冷泉小屋付近に達すると、風景がさらに変化します。

 

残雪と新緑のコンビネーション たくましいダケカンバの幹

残雪と新緑のコンビネーション...さらによく見ると、ダケカンバの幹は雪の重みで大きく歪められていることに気付きます。如何にこの付近の積雪量が多く、また、それに耐えながらも力強く生き続けている生命力を、この新緑の芽吹きに感じさせてくれるものです。

 

美しいのは新緑ばかりではありません...

 

ヤマザクラ 新緑との対比が美しい

こちらはヤマザクラ。花だけでなく、葉も桜色がかっていて、全体が燃えるように赤く染まっています。新緑との対比がなんとも美しいこと...

 

ムラサキヤシオツツジ

さらに鮮やかな色合いを求めるのなら、これしかありません...ムラサキヤシオツツジ(紫八染躑躅)。8回も(何度も)繰り返して染め上げたような鮮やかな花弁が特徴のツツジ。春山バスの車窓からでも十分楽しめる花です。

 

位ヶ原山荘 −春山バスは6月から大雪渓まで延長運行

そして、春山バスは標高2350メートルの位ヶ原山荘からさらに先へと進みます。春山バスは6月1日より、位ヶ原山荘より3km先の大雪渓・肩の小屋口(大雪渓駐車場)まで延長運行されています。

 

屋根板−位ヶ原山荘までの下山滑走は6月中下旬まで 上部には銀世界が残っている

位ヶ原山荘から先は、完全に雪景色となります。
なお、大雪渓方面から位ヶ原山荘までは屋根板を経由して滑り降りることができます。スキーヤー・ボーダーの中には、行きは大雪渓・肩の小屋口バス停(大雪渓駐車場)まで春山バスに乗り、帰りは大雪渓では乗車せず、屋根板を滑り降りて位ヶ原山荘で休憩後、位ヶ原山荘のバス停から春山バスに乗車して下山する様子もあります。

位ヶ原山荘に滑り降りる屋根板は、例年6月中旬〜下旬まで滑走可能です。ただし、バーン表面は荒れていますので、足をとられないようにご注意下さい。

 

位ヶ原 − 青空が広がり始める

冷泉小屋付近まで雲に包まれていましたが、位ヶ原まで登るとご覧のように青空が広がってきました。

 

雪の壁(大雪渓手前の4号カーブ)

乗鞍岳春山バスのウリの一つは雪の壁。春山バスが運行を始めたゴールデンウィーク頃は、三本滝ゲートを通過した直後から雪の壁ばかりでしたが、6月中旬のこの時期は、位ヶ原の7号カーブあたりから始まって、最も雪の壁が高いのは、大雪渓手前の4号カーブ。

 

雪壁の高さは現在6.5メートル

4号カーブの現在の雪壁の高さは6.5メートル。先週よりも1メートル低くなっていますが、まだまだ圧巻の高さです。

 

来週は乗鞍天空マラソン − 雪の壁を回る
(画像は昨年大会 − 第7回乗鞍天空マラソン

来週は第8回乗鞍天空マラソンが開催されます。こちらは昨年の第7回大会の模様で、4号カーブを選手が通過して行きます。出場される多くの選手は、この雪壁の中を走ることを一つの目的にされています。

昨年の大会時の4号カーブは7.5メートルありました。前述のとおり現時点で6.5メートルですから、今年は一週間前の段階ですでに1メートル少ない状況です。それでも、選手の皆さんを期待させるだけの規模は十分あります。

 

そんな雪壁を縫うように走り抜けると、終点の大雪渓に到着です。

 

ノリクラガイドマップ 県道乗鞍岳線カーブ番号版(別ウインドウ)

なお、11号カーブや、先ほどの4号カーブ・大雪渓駐車場の位置など、県道乗鞍岳線カーブ番号は、ノリクラガイドマップ 県道乗鞍岳線カーブ番号版 をご覧ください。なお、肩の小屋より稜線方面の状況については、ノリクラガイドマップ 春〜夏スキー 大雪渓・山頂版 をご覧下さい。

 

【大雪渓に到着】

大雪渓・肩の小屋口バス停

春山バス始発便が到着した、8時過ぎの大雪渓・肩の小屋口バス停付近の気温は12℃。

 

到着したら小休憩

いつもなら、到着同時に出発の準備をするスキーヤー・ボーダーの方々ばかりですが、今日は皆さんのんびりモード...

 

蒸し暑い空気に包まれる 「何でこんなに暑いの!」

気温は12℃ですが、空気感がムシムシとした状況で、そこに日差しが加わって暑さ倍増です。準備を進めるジュニアレーサーも「何でこんなに暑いの!」と、口々につぶやきます。

 

唯一、山頂方面に出かける準備を始める 「今日は誰も稜線に行かないんですねぇ〜。」

準備を進める光景に、今日はシールとかスノーシューといった登行するための道具を見かけることができません。

唯一、ザックにボードを縛りつけて、稜線方面を目指すボーダーの方を見つけます。「今日は誰も稜線に行かないんですねぇ〜。」と、やはりこちらの方も同じように感じていらっしゃるようです。

例年、6月中は、稜線を目指す山スキー・ボードの方が大半を占めますが、今日はどういうわけか、本当にいらっしゃいません。(翌日の6月16日(日)は、いつものようにたくさんの山スキーヤー・ボーダーの方々の様子がありました。)

 

雪渓に一歩足を踏み出す... 冷たい空気の流れに「うぉ〜...」と心地よさそうな声

「暑い!暑い!」と、叫んでいたジュニアたちも、雪渓に一歩足を踏み出すと、雪で冷やされた空気が流れていて、「うぉ〜...」と、心地よさそうな声を上げます。

さて、今日はどんな練習が繰り広げられるのでしょうか? Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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