ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.15(2013/08/14〜17) @

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(Update:2013/08/22)

 

ここ数年、お盆期間中は雨に見舞われる状況が続きましたが、今年は午前中だけを見るとほぼ晴で、午後になっても雲が沸くことがあっても雨に見舞われることがなく、連日天候に恵まれた1週間となりました。

今回はお盆期間からそれに続く週末に掛けての8月14日(水)から8月17日(土)までの期間についてお伝えします。今回のお盆期間の人出は、8月11日(日)あたりから本格的に始まり、それ以降は天候に恵まれたこともあって、連日まずまずの人出が続いたため、逆に大きなピークはありませんでした。もっとも人出の多かったのは8月14日(水)でしたが、その差も目立つものではありませんでした。

4日間にも及ぶ取材のため、各コーナーにおいて時系列が前後することがありますがご了承ください。

大雪渓の積雪量は、先週と同様に昨年よりも多い状態が続いています。入口付近の雪渓下部では昨年よりも雪解けが2〜3週間ほど遅い状態、雪渓上部も全体的には昨年より2週間程度遅いものの、場所によっては昨年並みかやや少ない状況です。また、大雪渓〜肩の小屋までの登山道に残っていた積雪区間はなくなり、最終的に例年よりも2週間遅い雪解け状況でした。

 

◎ 今回の目次

Page-1 : 【観光センター前駐車場】       【観光センターから大雪渓へ、沿道の風景 T】
Page-2 : 【観光センターから大雪渓へ、沿道の風景 U】       【お盆期間中もヒルクライムで大賑わい】
Page-3 : 【雪渓下部 T】       【雪渓下部 U、モーグルコース】
Page-4 : 【雪渓下部 V、高山植物】       【雪渓中段】
Page-5 : 【雪渓上部 T】       【雪渓上部 U、スキーキャンプ・エア台・ボード 練習風景】       【雪渓上部 V、モーグルコース】
Page-6 : 【畳平、お花畑】
Page-7 : 【孵化後、ライチョウ家族一ヶ月間ゲージ保護事業】
Page-8 : 【山頂登山】       【ご来光バス】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>「ヒルクライマーのダウンヒル、ちゃんとカーブミラーを確認できるスピードで走行しましょう!」

【ヒルクライマーへのアドバイス・お願い(レインウェアの持参、熱中症と水分補給可能場所、走行上の注意点)】      (Page-2)
【肩の小屋→山頂登山道のルート地図】     (Page-8)


●参考資料●
(位ヶ原・大雪渓・山頂方面 概要) − ノリクラガイドマップ(春〜夏スキー 山頂版)
(県道乗鞍岳線 概要) − ノリクラガイドマップ(県道乗鞍岳線カーブ番号版)

  

 

【観光センター前駐車場】

8月16日(金)6時 観光センター前駐車場

こちらは8月16日(金)早朝6時の観光センター前駐車場。このときの駐車台数は113台で、まだ余裕があります。また、5時時点の気温は13℃、体感温度としてはさほど寒さを感じない状況でしたが、13日(火)と14日(水)の5時の12℃で、肌寒い朝を迎えました。

 

ようやく日の出 − これから徐々に遅くなる
(8月16日 6時前)
連日、くっきりとした青空が広がる
(8月14日(水)7時)

8月中旬になると日の出時刻(松本市)は5時台に入ってきます。朝の速報は5時台にお届けすることが多いのですが、7月はまだ十分明るかったものの、お盆の頃になるとさすがに5時だとまだ薄暗い状況です。観光センター前駐車場にしっかりとした朝日が差し込むようになるのは6時前になってからです。

そして、6時を過ぎると観光センター前駐車場も入場するマイカーも徐々に多くなり、このお盆の期間中は大体7〜8時には満車になる状態でした。

すでに速報でもお伝えしている通り、このお盆期間中は朝から快晴の日が連日続きました。どの日の画像をとってもほとんど雲のない状態です。

 

シャトルバス9時便は連日長蛇の列
(8月15日 9時前)
この日は6台運行
(8月15日 9時前)

そして、シャトルバスの混雑も連日続きました。1時間に1便が運行されるシャトルバス上り便で、もっとも混雑するのは9時便です。左の画像にはシャトルバスを待つ乗客の方々の長い列がありますが、列の先頭は3台止まってシャトルバスの先で、列の長さは50メートル以上にも及んでいます。

この日(8月15日(木))の9時便は6台が運行されました。
例年、お盆をはさんだ前後1週間のあいだには、天候の悪い日が2〜3日あることが多く、シャトルバスの混雑も天候状況に大きく左右されます。しかし、今年は、安定した天候が長期間にわたって続き、15日(木)の夜に、一時的に雷雨があったほかは、全く雨の心配のないお盆休みとなりました。

そのため、この1週間は利用者の偏りがほとんどなく、連日1300〜1400名ほどの比較的高い水準が続きました。また、特定日に集中することがなかったこともあって、シャトルバスの運行が遅延するほどの激しい混雑はありませんでした。

 

シャトルバス乗車券販売所(8月15日(木)9時前) − 発車時刻前でも満席、次便のご案内
=繁忙期は少なくとも30分前にはチケット購入を=

それでも、いつもの週末と比べると混雑は見られて、特に9時便に関しては、運行時刻前にすでに満席状態となってしまい、次便へのご案内となりました。

シャトルバスが乗り場へ入線するのは、大体定刻10〜15分前ですが、その時点ではすでに多くのお客様がお並びになっていて、バスの入線を見てからチケットを購入しようとしても、すでに満席という状況ですので、お盆やこれから迎える紅葉シーズンなどの繁忙期は、少なくとも定刻30分前にはチケットを購入されて、乗車待ちの列にお並び下さい。

 

畳平バスターミナル − 下り便も午後から混雑
(8月14日(水)15時)
下り便の混雑は13時〜15時
(8月17日(土)14時)

朝の上りのシャトルバスが混雑すれば、もちろん、午後の下りのシャトルバスも、もちろん混雑します。上りは9時便がもっとも混雑する状況が、ほぼ決まっていますが、下り便は13時便から15時まで(正確には13時05分便から15時05分便まで)混雑が続き、場合によっては16時便も混雑します。

この時期は、多くの方が乗鞍岳(剣ヶ峰)登山に向かいますので、ご来光バスや6〜9時便の朝の早い時間帯のシャトルバスを利用され、帰りは午後になってからというパターンが多く、午前中の4〜6便の利用者が午後の13〜15時台の3便に集中する形になります。そのため、朝の観光センター以上に帰りの畳平は混雑して、左の画像のように長蛇の列が続きます。

畳平の様子については、この後の 6ページ目 でお伝えします。

 

観光センター前駐車場は連日7〜8時には満車(8月13日(火)9時)

観光センター前駐車場は約200台ほどのマイカーを止めるスペースがありますが、連日、7〜8時には満車となってしまいます。

 

観光センター前が満車の場合は隣の駐車場へ

しかし、道路を挟んだ南側にも駐車場がありますので、観光センター前が満車となった場合は、こちらの駐車場を利用することになります。

 

満車時は誘導員の指示に従ってください

現地には誘導員がいますので、誘導員の指示に従ってください。また、この先約2kmほどのところに鈴蘭橋駐車場があります。そちらからもシャトルバスに乗車することが可能ですから、観光センター周辺の各駐車場が満車となった場合は、鈴蘭橋駐車場をご利用下さい。

なお、すべての駐車場が満車でどこにも駐車することができないほどの混雑はこれまでにはありません。現地誘導員の指示に従って、駐車場を探して下さい。

 

今日もテラスでのんびりと朝を過ごす

乗鞍高原の気温が20℃を超えるようになるのは、7時を過ぎてから。また、7時以降になっても日差しを避ければ、それほどの暑さはありません。今日もテラスで朝の時間をのんびりと過ごされる様子が見られます。

 

観光センター売店

こちらは観光センターの売店、時間が前後します時刻は6時30分を過ぎたところ。

 

おにぎりがようやく到着 今日は4時過ぎから作り始めました

おにぎりやお弁当を待つ方々が、すでに売店前にお越しになっています。そこにおにぎりがようやく到着。乗鞍高原の旅館・民宿の女将さんたちが、当番で作っています。

こちらの女将さんは、今日4時過ぎからおにぎりを作り始めたとのこと...おそらく、おにぎりを届け終えて宿に戻れば、宿泊のお客様への朝食準備が待っているはずです。

 

店内には地元特産品が この時期は「番所きゅうり」がオススメ「

売店内には地元の特産品が並べられていて、そろそろ、番所きゅうりの季節がやってきました。番所きゅうりは乗鞍高原限定のきゅうりで、そのみずみずしさは他の地区の瓜にはまねのできないおいしさです。

 

【観光センターから大雪渓へ、沿道の風景 T】

それでは、ここからはいつものように沿道の様子をお伝えします。

 

連日快晴続き

とにかく、お盆の期間中は連日快晴続き...天気予報なんて確認しなくてもよいほど安定しています。

 

ノリウツギがまだ咲いています

さて、こちらはノリウツギ(糊空木、ユキノシタ科アジサイ属)。7月下旬から咲き始めて、すでに3週間以上が経過していますが、まだ咲いています。

 

3週間前のノリウツギ
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2013/07/27〜28) @
今週のノリウツギ
両性花は結実し、花のように見える装飾花は萼

しかし、よく見ると中心部分の両性花はすでに実をつけていて、周辺の装飾花がまだ咲いている状態です。ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2013/07/27〜28) @ でも申し上げたように、ノリウツギの装飾花は実際の花ではなく、萼(ガク)です。この画像では少しわかりにくい状態ですが、装飾花の中心にも花(雄花)があって、こちらはすでに枯れています。つまり、実際の花はすっかり終わっていて、花のように見える萼(ガク)だけが残っていて、あたかも咲いているように見えるのです。

見落としてしまいそうなところに紫の花

光線の加減で、見落としてしまい所にご覧のような紫の花が咲いています。

 

ソバナ

こちらはソバナ(蕎麦菜、キキョウ科ツリガネニンジン属)。よく似た花にツリガネニンジンがあります。ツリガネニンジンは花(花茎)が放射状(輪生)に付きますが、ソバナは左右に交互に花(花茎)が付きます(互生)。

「蕎麦菜」というくらいですから食用可能です。
名前の由来は、ソバナをゆでたとき、ソバをゆでたときの香りとそっくりであるという説、険阻な道に自生しているから「阻菜」という説、山で働く樵(きこり)を杣人(そまびと)と言いますが、杣人が好んで食べたという「杣菜」という説などがあります。

 

三本滝ゲート − この先マイカー規制 夜明け前のパトロールでは熊にも遭遇

観光センターから7km先にある三本滝ゲート。ここからマイカー規制が始まります。ゲート開門時刻は6時からですが、夜明け前にご来光バスが運行されるため、道路パトロールはそれよりもさらに早い時間帯に実施されます。

夜明け前に道路パトロールでは、野生の動物に遭遇することあり、特に熊は何度も見かけているとのこと。実際、8月16日(木)早朝には、岐阜県側の乗鞍スカイラインでは、道路に飛び出してきた熊と大型バスが衝突する事故が発生しています。

 

かもしかゲレンデ ピンクや黄色 − 様々な花

三本滝ゲートからさらに上って、こちらはかもしかゲレンデ。ピンクや黄色の様々な花が咲き乱れています。

 

ヤナギランが見頃 アラゲハンゴンソウは
きれいでも歓迎されない

ゲレンデをピンクに染めているのはヤナギラン。ほぼ見頃の状態となってきました。そして、ゲレンデを黄色に染めているのはアラゲハンゴンソウで、この植物が繁殖することは芳しくありません。

アラゲハンゴンソウやオオハンゴンソウは、明治時代北米から観賞用に持ち込まれた外来種で、その繁殖力は在来種を駆逐してしまうほどの勢いで、セイヨウタンポポなどと同じく、各地で積極的に除去活動が行われています。

 

タクシーで − ヤナギランをバックに

タクシーから降りてきた方々が、ヤナギランがきれいに咲くゲレンデをバックに記念撮影。

 

タクシー運転手はガイド役も − 山や花など盛りだくさんの説明

ノリクラでは初めてタクシーを使用されたとのことですが、「昨日は上高地に行きましたが、山や花のことなど、たくさん説明を受けながらのタクシーは初めて...」と、少し驚いていらっしゃいました。

上高地では常時100台ほどのタクシーが運行されていますが、ノリクラではその10分の1にも満たない状況。それは来場者数の規模に応じたものといってしまえばそれまでですが、「この花は?あの山は?」と、お客様に尋ねられた時に即座に答えられるだけの知識・経験がないと、ノリクラではタクシー運転手が勤まらないという事情もあるようですよ... Next

 

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