ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.25(2013/10/26〜27) F

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(Update:2013/10/31)

 

【あとがき】

【ダケカンバの霧氷 − 光と影の美しさ(屋根板上部)】
速報 2012/12/23

2013シーズンもようやく終わりました。今年も色々な方々にお会いでき、また、色々なシーンがありました。四季折々のこの一年の様子を振り返ってみたいと思います。

 

■ 冬−厳冬期だからこそ美しさがあり厳しさがある

 

【メチャ楽しい〜! 何度も滑ってパウダーを食べ尽くす】
速報 2012/12/29
【気温マイナス10℃ − 地吹雪・アイスバーンの世界】
速報 2012/12/23
【濃霧からいきなり快晴に!】
速報 2012/12/29
【終日快晴無風】
速報 2012/12/29

冬の美しさは、一度触れてしまえば壊れてしまう脆さがあるように見えてしまいます。確かに、青い空は他の四季にはない透明感があり、純白な新雪に空の青さが映り込む様子に遭遇できると、冬以外の季節がこれからやってくることを、心の中で拒む自分に気付かないほど...

 

【悪戦苦闘! − シールでも膝まで踏み抜くラッセル】
速報 2013/01/26
【新春初滑り! − 極上のパウダーを味わう】
速報 2013/01/01
【これ以上先は無理! − 真冬並みの吹雪が襲う】
速報 2013/03/02
【周囲の木々には激しく着雪】
速報 2012/12/31

でも、そんな美しい冬の光景は、本当に限られた日数しかありません。厳冬期のノリクラは鉛色の空を真横に激しく雪が流れ、マイナス10℃を下回る状況が一日中続きます。極寒に耐えること以外に何もできず、一歩足を踏み出すことすら重労働なほど、活動が制限されるものです。

人を寄せ付けない過酷な環境があり、状況によっては雪崩の危険もあるような時期ですから、一般の人々にとってはオフシーズンに当たります。それでも、スキーヤー・ボーダーを中心に、この時期だけを狙ってやってくる人も多いのも事実です。ゲレンデスキーだけに飽き足らず、バックカントリースキーというジャンルに足を踏み入れる人々が近年多く見受けられるようになって来ました。

厳冬期にやってくるスキーヤー・ボーダーの方々は、春の気配が少しでも感じられるようになると、一気にトーンダウンしてしまうもの...厳しい冬に張り詰めた緊張の糸は、強く張った分だけ、春の訪れと共に一気に緩んでしまうものです。

 

 ■ 春 − 雪山のスケールを味わう

 

【県道乗鞍岳線除雪作業】
ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版
Vol.6(2013/04/25〜29) B
【乗鞍スカイラインシャトルバス運行開始】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2013/05/15・18・19) A
【乗鞍岳春山バス】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2013/05/15・18・19) E
【乗鞍岳山開き祭】
速報 2013/05/15

ノリクラで春の息吹を感じさせるのは、県道乗鞍岳線や乗鞍スカイラインの除雪作業。4月上旬から始まります。県道乗鞍岳線ではゴールデンウィーク前に位ヶ原山荘まで除雪が完了し、乗鞍スカイラインでは4月下旬には畳平まで除雪が完了します。そして、それぞれの道路で乗鞍岳春山バスやシャトルバスの運行が始まります。

バスの運行が始まると、多くの春スキーヤー・ボーダーが訪れるようになり、それまでの静かなノリクラとは一変して、にぎやかな雰囲気に包まれ、名実共にグリーンシーズンの到来となります。

一進一退を繰り返していた季節も、5月以降になると急速にに天候・気候も安定し、梅雨に入るまでは本当に過ごしやすい時期が続くときでもあります。

 

【稜線からの大滑降 − 超爽快!】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2013/05/24〜26) E
【超快晴の空が広がる】
速報 2013/05/25
【たくさんの方が稜線目指して】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2013/05/24〜26) D
【稜線に向けて一斉に登行開始!】
速報 2013/05/26

この時期はなんと言っても、稜線からの大滑降を楽しむ春スキーがメインイベント。稜線からの滑降は例年6月中下旬頃まで可能で、ノリクラにやってくるスキーヤーの中には、大雪渓・位ヶ原で新雪スキーが楽しめるようになる11月末頃から、春スキーシーズンが終了する6月末まで、半年以上も通い続けるバックカントリースキーヤーも存在するほど...

ノリクラのシーズンを二つに分けるとすれば、厳冬期から6月末までバックカントリーの時期と、7月以降の夏山シーズンになりますが、前半のバックカントリーの時期のほうが圧倒的に長いのです。

 

■ 夏−ノリクラの多様性を感じて

 

【シャトルバスが大雪渓に到着 − 夏スキー到来】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2013/07/27〜28) B
【果敢に攻めるモーグラー】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2013/07/20〜21) C
【あくせく滑らず、ロケーションを楽しむ】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2013/07/20〜21) D
【夏休みは雪渓トレーニング】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2013/08/03〜04) D

そして、7月になるとノリクラは長野県側のシャトルバスも運行が始まり、一般観光客の方々もたくさんお越しになります。そして、何よりも本格的な夏スキーが大雪渓で始まり、ゲレンデスキーのシーズンだけでは物足らないモーグラーやレーシングチームがトレーニングに訪れる姿が大雪渓のあちこちで見られるようになります。

夏とは言っても、大雪渓では最高気温が20℃を上回ることがほとんどなく、梅雨明け後から猛暑が各地で続く中、滑走よりも涼しい空気に包まれて広大なロケーションをのんびり楽しむスキーヤーもいらっしゃり、多様な楽しみ方ができる時期とも言えます。

 

【文句なしの御来光!】
速報 2013/09/29
【山頂登山ににぎわう】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2013/08/14〜17) G
【お花畑は花盛り】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2013/07/20〜21) E
【夏はやっぱりヒルクライム】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2013/08/10〜11) F

多様な楽しみ方といえば、夏スキー以外のバリエーションも広く、7月から9月まで運行されるご来光バスを利用してのご来光は、何度体験しても新鮮に感じるもの...そして、短い夏を先を争うように咲き乱れる高山植物のお花畑は、植物に興味のない人でも感動するものです。ノリクラの環境の厳しさの裏返しともいえる高山植物の群落を見ると、半年以上も雪の中で眠っていたとは思えないほどの勢いを感じるものです。

そして、3000メートル級の高山にもかかわらず、山頂近くまで自動車道が整備されているノリクラだからこそ、人気が白熱しているのはヒルクライム。県境付近の標高2720メートルは、国内自動車道最高標高地点で、平地の3分の2程度の気圧しかありませんので、ここを登りきるヒルクライマーは本当に自分の体力との戦いが強いられます。でも、それだからこそ、多くのヒルクライマーの挑戦が続くわけです。

 

【天候悪化で位ヶ原山荘ゴールに変更実施】
第28回全日本マウンテンサイクリングin乗鞍
(2013/08/31〜09/01) D
【雪渓とハイマツの唐草模様】
第8回乗鞍天空マラソン
(2013/06/22〜23) C
【スタートエリアの準備】
第10回乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム
(2013/07/06〜07) A
【ゴール直前のラストスパート】
第28回全日本マウンテンサイクリングin乗鞍
(2013/08/31〜09/01) C

そんな過酷な条件の中で、繰り広げられるレースがノリクラでは3回あります。一つは国内ヒルクライムレースを代表する全日本マウンテンサイクリングin乗鞍(9月第一日曜日開催)。そして、もう一つは乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム(7月第一日曜日)。どちらの自転車レースも今年は悪天候のため、全日本マウンテンサイクリングはゴール地点を位ヶ原山荘に下げての短縮開催。そして、乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムは、中止を余儀なくされました。

そして、3つめの大会は乗鞍天空マラソン(例年 6月第三日曜日)。冬季閉鎖中の県道乗鞍岳線を舞台に開催されるマラソンです。道路周辺には高い雪の壁が聳え立つ場所もあるほどで、雪の壁を見たいために参加するランナーも多い大会です。

7月から8月ともなれば、週末が訪れるたびに、まるで大会さながらにヒルクライマーで道路が埋め尽くされるほどの状態が見られ、ヒルクライム人気は衰えるどころか、年々熱を帯びて行くように感じされます。

 

■ 秋 − シーズン終盤、最後のノリクラを飾る

 

【真紅のスポットにカメラマンが集まる】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2013/10/05〜06) F
【紅葉がピークを迎えて】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2013/10/05〜06) F
【絶景の中のヒルクライム】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2013/10/05〜06) G
【紅葉シーズン − 史上最多の乗客数を記録】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.23(2013/10/12〜13) D

秋はなんと言っても紅葉です。しかし、色付き具合と天候状況がマッチしなければ、目が覚めるような光景にめぐり合うことができず、本当のピークの状態は数日程度しかありません。訪れるカメラマンも早すぎたとか遅すぎたなどと一喜一憂しながらシャッターを切る様子があちこちで見られ、シャトルバスがもっとも混雑するのもこの時期になります。それだけ、ノリクラの錦絵は多くの方を魅了するものであるといえるでしょう。

 

ノリクラに携わる人たち

 

【悪天候でレース開催の協議が】
第28回全日本マウンテンサイクリングin乗鞍
(2013/08/31〜09/01) B
【孵化後、ライチョウ家族一ヶ月間ゲージ保護事業】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15
(2013/08/14〜17) F
【タクシー運転手は名ガイド役】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2013/10/05〜06) A
【頂上小屋、冬支度】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.24(2013/10/19〜20) C

ノリクラでは色々な方が訪れる人々をサポートしています。また、訪れる人々はノリクラの自然環境が如何に大切なものであるかを十二分に知った上で、ノリクラを楽しんでもらいたいとも思います。単に景色がよい、アクセスがよいなどといっただけでなく、すぐ足元には貴重な自然があって、その環境に入らせてもらっているという意識が必要です。

 

■ 笑顔 − ノリクラの風景になる

 

【肩の小屋にて】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.11(2013/07/20〜21) D
【楽しく走る】
第8回乗鞍天空マラソン(2013/06/22〜23) E
【ヒルクライムのシルエットはノリクラの風物詩に】
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2013/06/15〜16) C
【大雪渓でくつろぐ】
速報 2013/03/30

そして、ノリクラの風景を作っているのは、貴重な自然環境だけではなく、訪れた人々の笑顔です。これは人間しか作ることができません。そして、唯一、訪れた人々がノリクラに貢献できる手段です。

 

ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2013/08/10〜11) F
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2013/05/15・18・19) B ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2013/08/03〜04) C

来年も皆さんの笑顔にお会いできることを楽しみにしております。

 

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