ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

Vol.6(2014/04/24〜27) G

Top-page > Index > Page:   1  2  3  4  5  6  7  8

(Update:2014/05/01)

 

【4月27日(日)、上高地開山祭 乗鞍アルプホルン愛好会が演奏】

上高地 − 穂高連峰と梓川

さて、乗鞍岳春山バスの運行が4月26日(土)に無事に始まりましたが、翌日の4月27日(日)は、北アルプスの春の到来を告げる上高地開山祭が行われました。

 

河童橋 −いつも以上にたくさんの人出

開山祭が行われる今日の河童橋は、良い天候に迎えられてゴールデンウィーク前半の日曜日と重なったことからいつも以上にたくさんの方がお越しになっています。(上高地開山祭は、曜日に関係なく毎年4月27日です。)

 

開山祭会場(河童橋たもと)

こちらが河童橋のたもとに特設された会場。昨年は季節外れの大雪に見舞われ屋内での開催でしたが、今日は綺麗な青空をバックに穂高が映える絶景が広がり、河童橋付近での開催は2年ぶりのことです。

 

乗鞍アルプホルン愛好会 − 上高地開山祭で演奏

さて、当WebSite(乗鞍大雪渓WebSite)は、乗鞍に関連する旬の話題を取り上げていますが、今回はなぜ上高地なのかと申し上げると、上高地開山祭では、乗鞍高原の方々が中心に結成される「乗鞍アルプホルン愛好会」による演奏が開山祭のオープニングを飾るからです。今回はその様子をお届けしたいと思います。

乗鞍アルプホルン愛好会は、1972年に旧安曇村がスイスのグリンデルワルト村と姉妹提携を結んだ際に結成された愛好会で、アルプホルンの普及を目指し、現在8人のメンバーが活動されています。

5月中旬に開催される乗鞍高原の開山祭をはじめ、6月の乗鞍天空マラソン、7月のシャトルバス出発式など、乗鞍高原を中心に活動されています。

 

水を入れて内部を湿らせる − 柔らかい音質に

演奏前に管内に水を入れて湿らせています。内部に湿り気を与えることで、柔らかい音質になるとのこと...

 

マウスピースの発声チェック

トランペットやトロンボーンなどの管楽器では、音孔や管のスライドで音程を調整する機構がありますが、アルプホルンにはありませんので、マウスピースへの息の吹き方で音程を作っています。演奏前には何度もマウスピースを吹いて音色や音程のチェックです。

 

開山祭会場 − 1時間以上も前から大勢の観客が

開山祭が始まる1時間も前から、会場周辺はたくさんの人であふれています。河童橋のたもとはもちろんのこと、橋の上にもたくさんの人が開山祭を待ちます。

 

メンバー入場

そして、10時30分すぎ、乗鞍アルプホルン愛好会のメンバーが会場入りです。

 

開山祭が始まる

開山祭のオープニングを、アルプホルンの重厚な音色とアコーディオンの軽快な演奏が飾り、アルプスの高い空に響きます。

 

アルプホルンの音色が響く

かつては生放送の中継が行われたこともあって、演奏も放送時間内にきっちり合わせた苦労などもあったようです。やはり、アルプホルンの演奏が上高地開山祭の一番の目玉であり、報道各社の紙面を必ず飾っています。

 

アコーディオンに合わせて手拍子も

アルプホルンの演奏に続いて、アコーディオンが「アルプスの少女、ハイジ」のテーマー曲を軽快に始まると、アルプホルンのメンバーや観客から手拍子が沸きあがり、会場は一気に華やいだ雰囲気に包まれます。

 

演奏終了 −笑顔と安堵の表情が...

演奏が無事に終り、メンバーの方々にも笑顔と安堵の表情が...

 

今年の開山祭は天候に恵まれ、昨年の倍以上の人出

今年の開山祭は例年の2倍以上の3000名以上が訪れ、国内だけでなく、台湾など海外からの観光客の姿も見られ、アルプホルンの演奏につづいて、安全祈願神事や獅子舞や太鼓の演奏が披露され、北アルプスの本格的な観光シーズンが始まりました。

 

<編集後記>

「静かなノリクラ...」

1ページ目の冒頭でもお伝えしたように、今回のVol.6でプレリリース版の掲載を終了します。従来は5月中旬から10月下旬までのグリーンシーズンのみの掲載でしたが、冬〜春山のバックカントリースキーの様子をお伝えすべく、3月下旬〜4月下旬のツアーコースの状況をお伝えするためにプレリリース版の掲載を始めました。

プレリリース版を始めた当初は、ツアーコースへの入山者数も今のように多くはなく、1月・2月の厳冬期となると、全く人に会うことのない日も珍しくなかったほどです。しかし、最近はバックカントリーが少しブームになってきているため、比較的入山しやすいノリクラは、厳冬期でも初心者を連れてお越しになるグループも、普通に見られるようになって来ました。

さて、話が変わりますが、皆さんは静かなノリクラと、にぎやかなノリクラとどちらがよいのでしょうか?

ノリクラは頂上近くまで自動車道が開発されたため、3000メートル級の山とは言えども、一般観光客が入山しやすい高山です。別の言い方をすれば、3000メートル級の山なのに、かなり異色な山といっても良いかもしれません。そして、気軽に登山できることから、初心者や家族連れの登山に最適な反面、本格的な登山を楽しむ方からは敬遠されているフシも見られます。

しかし、厳冬期となると、交通機関は完全にストップするため、ノリクラはありのままの姿に戻ります。自動車のエンジン音など全く聞こえない静かなノリクラに戻ります。本来の姿を楽しむのであれば、やはり、歩いて登ることを強いられる冬場に限るかと思うのです。

日常生活で全く音のない場面に遭遇することができますか?
この現代社会の中で、目線を水平線の遥か彼方にあわせたり、耳の中に音が入ってこない世界は、お金を払っても得られないのではないかもしれませんね。

 

Copyright (C)   乗鞍大雪渓WebSite

Top ||   <<Back  1  2  3  4  5  6  7  8  -  Next-Page (Vol.1) >>