ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.13(2014/08/02〜03) B

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(Update:2014/08/07)

 

【雪渓下部 T】

ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2013/08/03〜04) C
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2014/07/26〜27) B
今週の大雪渓入口
昨年より2週間早い雪解け

ちょうど、上に2枚が同じような雪解け状況です。つまり、先週の段階では、昨年より1週間早い雪解けだったということがわかります。しかし、今週は2週間早い雪解け状況となっています。これについてはこの後の雪渓下端から車道方面を撮影した画像で解説します。

 

一昨年の大雪渓入口
2012ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2012/08/04〜05) B
例年と比べると今年は雪解けが遅い

こちらは一昨年の画像。今週よりも雪解けが進んでいます。今年は昨年よりも雪解けが早いものの、例年と比べると雪解けが遅いことがわかります。

 

昨年の大雪渓入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2013/08/03〜04) C
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2014/07/26〜27) B
今週の大雪渓入口
車道からの距離は58メートル−昨年より2週間早い雪解け

雪渓下端から車道までの距離は58メートルです。昨年同時期は43メートルでその2週間後は59メートルでした。前述で昨年より2週間早い雪解けと申し上げましたが、この状況からそれがわかります。また、例年と比べた場合は、1週間程度遅い雪解けです。

 

スキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマド − ようやく開花
昨年と同じで、例年より1〜2週間遅い

大雪渓入口から雪渓上部に向かうスキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマド。今週に入ってようやく開花を見せてくれました。昨年と同じ時期の開花で、例年より1〜2週間遅い状況です。

 

登山道入口(大雪渓〜肩の小屋 登山道)

大雪渓入口から北へ50メートルほどの所に肩の小屋への登山道入口があります。

昨年の登山道入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2013/08/03〜04) C
今週の登山道入口−隙間は9メートル
昨年より1週間遅い

車道との間の隙間は9ートルほど、昨年は12メートルほどあり、その1週間前ではちょうど9メートルでしたので、昨年より1週間遅い雪解けです。

 

昨年の登山道入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2013/08/03〜04) C
先週の登山道入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2014/07/26〜27) B
今週の登山道入口
設計下部で昨年より雪解けが遅いのはこの付近だけ

先週と比べて1メートルほどの雪解けで、昨年より1週間近く遅い雪解け。雪渓下部で昨年より雪解けが遅いのは登山道入口部分のみです。

 

登山道沿いは高山植物が間近に観測できる

大雪渓から肩の小屋への登山道は高山植物が間近に観察できます。畳平のお花畑よりも接近して観測でき、肩の小屋までの道中を飽きさせません。

 

シナノキンバイ コバイケイソウは花がない
今年は「はずれ年」の様相

先週開花したシナノキンバイが今週も綺麗に花を見せてくれます。大抵の花が1週間程度で終わってしまいますが、シナノキンバイは比較的長く花を楽しめます。1ページ目でヤマボウシの総苞片やツルアジサイやノリウツギの装飾花について、長く楽しめることを申し上げましたが、こちらのシナノキンバイも花ではなくガクで、中心に見られる本物の花よりも長く楽しませてくれます。

また、右のコバイケイソウは先週も申し上げたように花の姿は一切確認できません。数年おきに当たり年とはずれ年がありますが、今年はどうやらはずれ年です。

 

登山道上の積雪区間は20メートルまで縮小
昨年より1週間早く、例年より1週間以上遅い雪解け

大雪渓から肩の小屋への登山道には、先週までは40メートル以上の積雪区間がありました。今週はかなり雪解けが進んで、20メートルほどまで縮小しています。昨年より1週間以上早い雪解けですが、例年より1週間以上遅い雪解けです。それでも、おそらく次週末にはほとんど雪解けが終わっていることと考えられます。

 

【乗鞍岳登山道、大雪渓から肩の小屋への
登山道の積雪状況(8月2日現在)】

D 2014/08/02 10:10
大雪渓・山頂方面全景(青線:無雪箇所、赤線:積雪箇所)

E 2014/08/02 13:15
九十九折れ箇所
積雪はありません
F 2014/08/02 09:35
大雪渓〜肩の小屋の積雪区間(積雪区間、20m)
かなり少なくなりました。スリップに注意!

<登山者向け情報>
剣ヶ峰山頂までのルートで積雪が残っているのは、右下画像の大雪渓〜肩の小屋の区間(積雪区間 約20m)のみで、左下画像の朝日岳直下の九十九折れ箇所は、3週間前に積雪はなくなりました。

【大雪渓〜肩の小屋(積雪、約20m)】大雪渓登山口から肩の小屋までは約700メートルありますが、雪解けが進んでその大半で登山道を現れています。しかし、大雪渓登山口から数十メートル登るとすぐ始まる積雪区間(右下画像)は、20メートルほど積雪が残っています。先週までは最も斜度のある部分にも積雪がありましたが、今週は雪解けが進み、斜度のある箇所の積雪はなくなり、問題がかなり少なくなっていますが、スリップには十分注意してください。この箇所は、例年、7月下旬〜8月上旬まで積雪が残り、おそらく、次週末には完全に積雪はなくなるものと考えられます。

 

昨年のモーグルコースの岩
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2013/08/03〜04) D
先週のモーグルコースの岩
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2014/07/26〜27) B
今週のモーグルコースの岩
先週より70センチ減少、昨年よりやや早い雪解け 

さて、大雪渓は厳冬期になると完全に雪に埋まってしまいますが、その中で最も早く頭を出すのがこちらのモーグルコースの岩。
モーグルコースの岩は、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。モーグルコースの岩は、例年3月ぐらいまではまだ姿が見られ、その後の降雪で完全に埋まります。そして、、再び姿が見られるのは5月中旬ごろです。しかし、今年は一度も埋まることがありませんでした。積雪量は先週と比べると70センチ程度減少し、昨年よりやや早い状況が見られます。

おそらく、次週末には周辺の積雪がほぼ完全になくなるはずです。

 

昨年の石碑の岩
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2013/08/03〜04) D
先週の石碑の岩
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2014/07/26〜27) B
今週の石碑の岩
昨年よりやや早く、例年より遅い雪解け 

そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります。先週の段階で周辺の積雪がかなり少なくなっていましたので、今週は周辺の積雪が完全になくなりました。この付近の雪解けは先週あたりからスピードが早くなり、昨年と比べてやや早いペースを見せています。それでも、例年と比べると遅い状況でした。

 

石碑の岩のチングルマ −すべて開花、一部で花が終わる、昨年より早く、例年より1〜2週間遅い

こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。すべてのつぼみが開花しました。昨年より早い推移ですが、例年より1〜2週間遅い状況。そして、一部では花が終わって綿毛のこよりができています。今後、こよりが丸く膨らんで、この形が子供(稚児)の風車に似ていることから「稚児車」が転じて「チングルマ」と呼ばれています。

 

昨年の石碑の岩の下部のバーン
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2013/08/03〜04) D
先週の石碑の岩の下部のバーン
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2014/07/26〜27) B
今週の石碑の岩の下部のバーン
昨年とほぼ同じ雪解け状況

石碑の岩の下部のバーンでは、先週と同様に、ほぼ昨年並みかやや遅い雪解け状況です。

 

昨年の石碑の岩南側(雪渓上部→下部下山滑走箇所)
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2013/08/03〜04) D
先週の石碑の岩南側(雪渓上部→下部下山滑走箇所)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.12(2014/07/26〜27) B
今週の石碑の岩 南側(雪渓上部→下部下山滑走箇所)
昨年よりやや早い雪解け、例年より1〜2週間遅い 

石碑の岩の南側には雪渓上部から雪渓下部へ滑り降りるエリアがあります。エリアの雪解けも進んで滑走できなくなりました。昨年よりもやや早い雪解けですが、例年より1〜2週間遅い状態です。

今後は、雪渓中段方面から回り込んで雪渓下部へと滑り降りることになります。

 

【雪渓下部 U、モーグルコース@】

モーグルコース − 18コブ×70メートル

雪渓下部のモーグルコースは距離がやや短くなってきたものの、まだ滑走可能な状態です。長さは18コブ×70メートルです。

 

昨年のモーグルコーススタート付近
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2013/08/03〜04) D
今週のモーグルコーススタート付近
昨年より1週間早く、例年より1〜2週間遅い雪解け

 こちらはスタート付近の岩場の様子。昨年より1週間ほど早い雪解けですが、例年よりも1〜2週間遅い雪解け。

 

本日の最年少モーグラー

さて、モーグルコースにも子供さんが滑走するケースが見られますが、おそらく最年少ではないでしょうか?

 

今年は自分で登ることができるようになりました

昨年は自分で登ることができず、お父さんは2往復してスキー板と子供さんを担ぎ上げましたが、今年は自分で登ることができるようになりました。

 

コブが深くてもひっくり返ってもへっちゃら!

コブがどんなに深くても、ひっくり返ってもへっちゃら!さて、来年はさらに力強くなっているか楽しみです!

 

【雪渓下部 V、モーグルコースA、超ロングコースに必死に挑む】

南側に新たなラインが作成(雪渓中段から雪渓下部へ)

さて、先ほどの既存のモーグルコースは滑走距離が短くなってきたため、先週から南側(左側)に新たなラインが雪渓中段から雪渓下部にかけて作成されました。

 

ゴール地点からスタートエリアが見えないほどロングコース

スタート位置はこれまでよりはるかに上部に設けられ、雪渓中段の中央付近からのコースが始まります。そのため、ゴール地点からはスタートエリアが確認できない状況で、完走するのも一苦労なラインです。

 

41コブ×132メートル(ピッチ:3.2メートル)

コースの長さは41コブ×132メートル(ピッチ:3.2メートル)

 

登るのも一苦労...

滑るのも困難な状況ですが、登るのも大変...中には登り終えて倒れこむモーグラーも...(笑)

 

水を得た魚 − 生き生きと果敢に攻める

これまでのモーグルコースよりもピッチが短めということもあって、「水を得た魚」のごとく、生き生きと果敢に攻める様子が印象的でした。

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