ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.14(2014/08/09〜11) B

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(Update:2014/08/14)

 

【雪渓下部】

ここからは雪渓下部の様子をお伝えします。ただ、濃霧のため撮影出来なかった場所や画像が不鮮明であることをご了承ください。

 

昨年の大雪渓入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2013/08/10〜11) B
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2014/08/02〜03) B
今週の大雪渓入口
昨年より1週間早い雪解け

今週の画像は視界が30メートル程度しかないため、雪渓の下端部分しか確認出来ませんが、昨年より1週間程度早い雪解け状況です。

 

昨年の大雪渓入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2013/08/10〜11) B
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2014/08/02〜03) B
今週の大雪渓入口
車道からの距離は61メートル−昨年より1週間早い雪解け 

こちらは下端部分から車道方面を撮影したもの。車道までの距離は61メートルです。昨年同時期は50メートルで、その1週間後は58メートル、さらに1週間後は75メートルでしたので、昨年と比べると1週間程度早い雪解け状況で、先週よりも雪解けが少し遅い状況が見られます。

 

スキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマド− 花が散り始める、昨年より早く、例年より遅い

大雪渓入口のスキーヤー専用道沿いのウラジロナナカマド。先週、ようやく開花して今週は花が落ち始めています。昨年より遅い進捗状況が続いていました。昨年同時期はまだ花が咲いていましたので、今週は進捗状況が逆転して早くなりました。しかし、実ができても良い時期ですから、例年よりも遅い状況には変わりありません。

 

登山道入口(大雪渓〜肩の小屋登山道)

大雪渓入口から北へ50メートルほどのところにある登山道入口。ここから700メートルほど登ると肩の小屋に到着し、その先、剣ヶ峰山頂(乗鞍岳山頂)へと登山道が伸びています。

 

昨年の登山道入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2013/08/10〜11) B
先週の登山道入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2014/08/02〜03) B
今週の登山道入口
雪渓が登山道からかなり後退している

先週からの雪解けは高さ50センチ程度ですが、雪渓がかなり登山道から後退している様子がわかります。そのため、先週まで登山道上に積雪が一部残っていましたが、今週は完全に雪解けが終わりました。こちらについては少し後の画像でお伝えします。

 

昨年の登山道入口
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2013/08/10〜11) B
今週の登山道入口−隙間は16メートル
昨年よりやや遅い

車道と雪渓下端との距離は14メートル。昨年同時期は16メートルで、その一週間前は12メートル。先週までは昨年より1週間ほど遅い雪解けでしたが、今週はやや遅い程度にとどまっています。

 

大雪渓から肩の小屋への登山道は高山植物が数多く見られます。

 

シナノキンバイ − 実が出来始める、昨年とほぼ同じで例年より遅い

こちらは2週間前に開花したシナノキンバイ。一部では花が完全に終わって実が出来始めています。昨年とほぼ同じかやや遅く、例年よりも遅い状況です。

 

登山道上の積雪はなくなりました

さて、登山道入口で申し上げたように、雪解けにより、雪渓が登山道より後退し、登山道上に残っていた積雪が完全になくなりました。

 

先週の登山道(積雪区間:20メートル)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2014/08/02〜03) B
今週の登山道

先週は20メートル程度積雪がのこっていました。今週の状況と比べると、50センチ程度の積雪だったことがわかります。昨年より1週間早い雪解けですが、例年より1週間遅い雪解け状況でした。

 

昨年のモーグルコースの岩
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2013/08/10〜11) B
先週のモーグルコースの岩
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2014/08/02〜03) B
今週のモーグルコースの岩
周囲の積雪がなくなる

先ほどの登山道の雪解けが終わった箇所の上部にあたりますが、例年この付近からモーグルコースが作成されることから、「モーグルコースの岩」と呼称させていただいております。この岩は大雪渓の中で最も早く出現しますが、今年は春先の降雪が少なく、一度も隠れることがありませんでした。

そして、先週は周辺に積雪が残っていましたが、今週は完全に雪解けが完了しました。これまでは昨年よりやや早い状況でした。今週は完全に雪解けが終わりましたので、比較できませんが、おそらく最終的にも昨年よりやや早い状況で終わったものと考えられます。

 

石碑の岩 − 優位の積雪が完全になくなる

モーグルコースの岩から100メートルほど先にある石碑の岩。大雪渓の中で2番目に頭を出す岩です。周辺の積雪は完全になくなり、昨年よりやや早く、例年より1週間以上早い雪解けで終了しました。

 

チングルマ これがまさに「稚児車」 − チングルマの由来 

さて、石碑の岩のチングルマですが、先週はすべてのつぼみが花を咲かせ、今週はすべての花が終わって、綿毛状態となっています。ちょうど膨らんだ綿毛の先端が閉じていて、子供が遊ぶ風車の形になっています。この形状から「稚児車」が転じて「チングルマ」と呼ばれます。

ただ、この「稚児車」の状態ですが、全体の中では極短い時間しか観測できず、この後は綿毛が開いて、風に乗って飛散します。花の時期やふわっと開いた綿毛状態のほうが圧倒的に目にする期間が長いのに、どうして、このわずかな期間しか見られない状態から名前がつけられたのか不思議ですね。

 

先週の石碑の岩南側(雪渓上端の下端箇所)

さて、石碑の岩の南側には大雪渓入口から伸びるスキーヤー専用道がありますが、この付近でも雪解けが進んでいます。右の画像は雪渓上端の下端部分で、左の「キャンプ火気使用キンシ」の岩より20メートルほど上部にあります。

 

昨年同時期の1週間後の様子 − 今週とほぼ同じ状況
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2013/08/14〜17) C

こちらは昨年同時期の1週間後の様子。ちょうど、今週と同じ位置に雪渓下端部分があります。このことから、昨年より1週間早い雪解けが見られます。雪解けが早く進捗しているのは雪渓下部から雪渓上部の下半分ほどまでで、それより上部は昨年よりも多い様子が見られます。

 

【雪渓中段】

雪渓中段全景

雪渓下部の北端のモーグルコースの岩と南端の石碑の岩の間を上がったエリアで、雪渓上部の雪渓下部を結ぶ緩斜面です。画像が不鮮明ですが、中央の大岩の手前部分の雪解けがほとんど終わっています。

 

昨年の雪渓中段全景
先週の雪渓中段全景
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2014/08/02〜03) C

先週までは昨年よりも早い雪解けが見られましたが、中央の大岩の手前の雪解け状況を見ると、今週は昨年とほぼ同じ状況となったことがわかります。また、例年と比べると遅い状況であることは変わりません。

 

昨年の雪渓中段北端部分(登山道付近)
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2013/08/10〜11) C
先週の雪渓中段北端部分(登山道付近)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.13(2014/08/02〜03) C
今週の雪渓中段北端部分(登山道付近)

こちらは雪渓中段の北端。肩の小屋への登山道がこの付近を通過しています。

 

昨年同時期の1週間後の雪渓中段北端部分(登山道付近)
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2013/08/14〜17) C

こちらは昨年同時期の1週間後の画像で、今週とほぼ同じ雪解け状況が見られます。この付近に関しては、昨年より1週間早い様子が見られます。

 

上半分がなくなり下半分だけとなった

濃霧で撮影できませんでしたが、雪渓中段は上半分の雪解けが完了し、下半分もかなり狭くなり、雪渓下部と分断しつつあります。そのため、先週作成された超ロングなモーグルコースもすでに滑走できない状況となっています。上半分の積雪がなくなる状況は、昨年より早く、例年並みかやや遅い雪解けでした。

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