ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.20(2014/09/20〜21) C

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(Update:2014/09/25)

 

【雪渓上部 U、モーグルコース】

雪渓上部左側 − 上級者限定

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。

大雪渓エリアの中でも最も遠方に位置することから、他のエリアが滑走可能なこの時期は訪れる方は少ない状況です。しかし、他のエリアが滑走できなくなって、雪渓上部左側しか滑走できなくなる8月下旬頃になると、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットのほか、大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況になって行きます。さらに、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、バーン下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。

したがって、8月下旬以降になって雪渓上部左側しか滑走エリアがなくなるとノリクラデビューは出来ませんので、初めての方は雪渓下部や雪渓上部右側が滑走できる8月中旬までにお越しになったほうが良いでしょう。

 

昨年の下端部分
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2013/09/21〜22) C
先週の下端部分
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.19(2014/09/13〜14) C
今週の下端部分

下端部分は落書きの岩から15メートルほどのところに位置し、先週とほとんど変わらないため、先週は昨年より2週間早い雪解けでしたが、今週は昨年より1週間早い雪解けです。

ちなみに、画像右寄りのおにぎりのような三角形の大きな岩が「落書きの岩」です。

 

まだ落書きが残っていた当時の下端部分(2003年10月)
2003ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2003/10/04) B

なぜ、「落書きの岩」なのかと申し上げると、その名のとおり、落書きが大きく記されていたからです。落書きされたのはおそらく20年近く前のことだと思います。ある日突然、鮮明な赤いペンキで書かれていたことを記憶しています。落書きそのものは不謹慎な行為ですが、大雪渓は岩ばかりですので、計測上の目印として活用させてもらっています。

こちらは11年前の2003年の画像。ご覧のとおり、落書きがはっきりと残されています。この時点ですでに10年近くが経過していて、落書きされた当時はもっと鮮明でした。当時の画像に今週の画像を照らし合わせてみると、微妙に文字がのこっていることがわかるはずです。ちなみに2003年はマイカー規制が始まった年です。

 

いつもの面々が揃う モーグルコースは2本

雪渓上部左側の右寄りエリアでは、いつもの面々が揃っています。そして、モーグルコースは2本。

 

右側のライン − 17コブ×64メートル(ピッチ:3.8メートル)

「いつも見てます。先週のノリクラ雪渓カレンダーで、モーグルラインが残っていることを確認して来ました。」作成する側としては、このようにおっしゃって下さることが一番ありがたいこと...今後ともご愛読のほどよろしくお願い致します。

さて、こちらは2本あるモーグルコースのうち、下から見て右側(北寄り)のライン。スタート地点は先週と変わっていませんが、ゴール付近に岩が出てきて、2コブ分短くなり、長さは17コブ×64メートル(ピッチ:3.8メートル)。調子に乗ってきたところで減速に入らなければならないので、ちょっと短さを感じるようになってきました。

 

無理やり上端から滑る

そして、こちらは下から見て左側(南寄り)のライン。雪渓の上端から滑り始めていますが、実際には数ターン下からしかスタートできません。

 

左側のライン − 15コブ×60メートル(ピッチ:4メートル)

長さは15コブ×60メートル(ピッチ:4メートル) 大雪渓エリアの紅葉が始まると、ハイマツ帯の沢筋をウラジロナナカマドが赤く縁取る様子が見られ、紅葉を楽しみながらの秋スキーは毎年恒例の行事です。おそらく、次週には大雪渓エリアの紅葉が見頃を迎えるはずです。

 

綺麗な青空に恵まれて、やって来るだけで満足

8月は悪天候ばかりで、特にお盆の週は連日雨という生憎の状況でした。9月に入ってきれいな青空が広がるようになり、「この天気なら、来るだけで満足ですよ!」と、おっしゃる常連モーグラーもいらっしゃるほどです。

 

整備されたコース内よりも、コース外のほうが大きなコブ...

アルペンボードでコブを滑ること自体がかなり難易度が高いものですが、整備されたモーグルライン以外のエリアはもっとひどい状況。ひどいうねりが広がっていて、モーグルコースのほうが平坦なほど。

 

「かなわんわぁ〜、このバーン。」 必死に滑りぬく

滑り出す直前に「かなわんわぁ〜、このバーン。」と、なかなかスタートが切れません。フリーズ状態のアルペンボーダーを見たスキーヤーの常連の中からは、「背中押してやろうか!」と、冗談交じりの会話も...

ただし、この記事をご覧になり、この時期の大雪渓に滑走しようと安易にお越しならないようお願いいたします。かなり危険な状態です。

 

上端部分

上端部分の積雪状況を確認します。

 

昨年の雪渓上端
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2013/09/21〜22) C
先週の雪渓上端
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.19(2014/09/13〜14) C
今週の雪渓上端 − 昨年より1週間遅い雪解け

先週からの雪解けは20〜30センチ程度で、この1週間はかなり雪解けが遅くなっています。昨年と比べて1週間遅い雪解けです。

 

上端から−下端部分まで96メートル、例年並み

雪渓上部左側の上端から下端までの距離は96メートル。2013年は119メートル、2012年は70メートル、2011年は57メートル、2010年も61メートル、2009年は85メートル、2008年は108メートル、2007年は85メートルでした。昨年より短いものの、例年並みの状況です。

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