ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.20(2014/09/20〜21) G

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(Update:2014/09/25)

 

【紅葉情報−位ヶ原山荘付近(標高2350m付近)】
★色付き始めました(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★

昨年の屋根板・富士見沢
2013ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.20(2013/09/21〜22) F
今週の屋根板・富士見沢
昨年よりもやや遅い状況

標高2350メートルの位ヶ原山荘付近は、ダケカンバとウラジロナナカマドの二種類の構成となりますが、ダケカンバの比率の方が多くなり、黄色から褐色の屏風にウラジロナナカマドの赤が点在する構成となります。

ダケカンバの黄色の部分が先週よりも多くなってきましたが、昨年よりもやや遅い状況です。なお、位ヶ原山荘支配人の話では、23日(火)にはこの付近の紅葉も進んできているとのことでした。

 

位ヶ原山荘周辺 − 昨年とほぼ同じ

位ヶ原山荘周辺の様子では、昨年とほぼ同じ状況です。

 

ダケカンバが部分的に黄色くなる

昨年と同じペースで進めば、次週末あたりには見頃を迎え、2週間後にはピークに達することと思います。

 

【紅葉情報−冷泉小屋〜摩利支天付近(標高2220〜2000m付近)】

★見頃〜ピークです(例年の見頃:9月下旬〜10月上旬)★

冷泉 − 昨年より早い状況

標高2230メートルの冷泉小屋から標高2000メートルの摩利支天付近にかけては、ダケカンバやウラジロナナカマド以外の広葉樹が増えてきて、彩りにバリエーションが見られるようになってきます。

上部の大雪渓から中腹の摩利支天までの全エリアの中で、冷泉小屋から摩利支天までのエリアが紅葉が最も進んでいて、ほぼピークに近い状態となっています。例年、このエリアの進捗が早い傾向が見られますが、上部エリアよりも明らかに進捗が早いシーズンはこれまでありませんでした。

 

冷泉小屋周辺

木々によって進捗状況は異なり、ウラジロナナカマドやミネカエデは比較的早く進み、ダケカンバはまだ緑のままです。この状況は毎年見られる現象です。

 

冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ)

冷泉小屋と魔利支天バス停の中間付近にあり荒田橋(あれたばし)を少し下ったあたりの28号カーブ付近。ここは完全にピークを迎えたといってよいでしょう。

 

昨年の冷泉小屋〜魔利支天中間地点(28号カーブ)
=今年のほうが発色がよい=

こちらは昨年の状況、上段の今週の画像ともう一度見比べてみると、今週のウラジロナナカマドの発色が特出している様子がうかがえます。

 

先週よりもさらにあざやかに

先週と比べると明らかに発色がよくなっています。

冷泉から摩利支天エリアがもっとも発色がよい

発色のよいものは曇っていても輝きがあって、28号カーブは例年以上に良い状態です。ただ、すべてが良いわけではなく、中にはやはり枯れてしまったものも散見されます。

 

紅葉の下限は「通称:直線」まで

現時点の紅葉の下限は、「通称:直線」と呼ばれる29号カーブ上の直線道路の先のカーブまでで、それより下部はまだこれからとなります。次週末にはダケカンバの紅葉も始まり、さらにボリュームがアップすることと考えられます。ただ、昨年より早いペースで紅葉が進んでいますので、早期に赤くなったものは枯れてしまう可能性も考えられます。

 

【昨年の今ごろは?】

2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2013/09/21〜22)

先週末に上陸した台風18号が過ぎ去った後は、気温が一気に低下して、これまで周期的にぐずついていた天候も安定してきました。ようやく、秋本番を迎えたといってよいでしょう。

取材一日目の9月21日(土)は、久しぶりの秋の青空に恵まれた一日となりました。今年の中秋の名月は19日(木)でしたが、十六夜の月がノリクラの稜線に沈もうとする様子から今日一日が始まりました。気温は6℃でようやく一桁まで低下し、この時期らしい状況の朝です。しかし、日差しのほうは肌をも焦がす勢いの強いもので、そよ吹く風に冷たさと日差しの強さの両者がせめぎあっているかの状況で、風がなくなるとかなり暑い状況でした。久しぶりの晴天が夕方まで続き、大雪渓ではノリクラシーズンも残りわずかとなってきた「秋モーグル」ができるの時期も少なくなり、モーグラーの方々にとっても、今日の晴天はまたとないチャンスで、夕日が沈む直前まで滑り続ける様子が残っていました。

取材二日目の9月22日(日)は、午前中は綺麗な秋空となりました。上層には筋状の雲が青空にたなびく様子は秋本番を迎えたことを実感させるもの。今日もヒルクライマーの姿が多く見られましたが、大会前のようにトレーニングモードで必死の登る方の姿は皆無で、景色の良いところで足を止めてカメラを取り出す方が大半で、のんびりとこの時期らしいヒルクライムの楽しみ方をされている方々ばかりでした。徐々に雲が多くなり、日差しが遮られるようになると、少しずつ進み始めた紅葉もはっきりしない状態となります。しかし、再び日差しが戻ってくると綺麗に輝き始め、そんな様子が繰り返えされます。午後からはほぼ曇り空ですが、遠景の山並みは水墨画のように織り成す様子は終日続き、まずまずの一日を送ることができました。

 

<編集後記>

「23日(火)現在の紅葉状況。」

21日(日)に畳平鶴ヶ池で初氷を観測して、この一日で上部エリアの大雪渓・位ヶ原のウラジロナナカマドは霜枯れの影響を受けてしまったものが散見してしまいました。また、23日(火)の畳平最低気温はマイナス4℃まで冷え込みましたので、大雪渓・位ヶ原のウラジロナナカマドにとっては、追い討ちを掛ける状況になっていないか気がかりなところです。

9月23日(火)の紅葉状況
@ 2014/09/23 16:15
紅葉 − 中腹エリアは21日(日)と変わりなくピークの色彩
(冷泉 − 三本滝ゲート係員提供)
A 2014/09/23 16:25
紅葉 − 上部エリアは21日(日)より綺麗に発色
(位ヶ原11号カーブ − 三本滝ゲート係員提供)

本日9月23日(火)は取材日ではありませんので、三本滝ゲートの方にお願いして撮影していただきました。ゲートの方や位ヶ原山荘支配人のお話では、昨日22日(月)はそれほどでもなかったものの、本日23日(火)は21日(日)の段階よりもさらに色合いが良くなっているとのこと。おそらく、霜枯れを免れたものが、きれいに発色したものと考えられます。

台風16号から変わった温帯低気圧が明日以降本州にやってきて、24日(水)から25日(木)にかけて大雨・強風となる予報が出ていますので落葉の心配はありますが、これ以上の霜枯れは次週末までないと思います。また、次週末の27日(土)には再び天候が回復して絶好の紅葉日和になるはずです。

この時期は気象状況に一喜一憂しながら過ごす日々の連続です。

 

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