ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.21(2014/09/27〜28) @

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(Update:2014/10/02)

 

一喜一憂した紅葉シーズンが本格的に始まりました。台風16号から変わった温帯低気圧による大雨・強風の影響も見られず、大雪渓から三本滝ゲートまで全エリアで紅葉を迎えました。この日を待ちわびていた方もたくさんいらっしゃったことともいます。

9月27日(土)は、天気予報に反してどんよりとした曇り空の朝を迎えます。気温は11℃とこの時期としては暖かい気候。今日はご来光バスが5台も運行され、乗鞍高原には低く垂れ込める雲がかかりますが、上部エリアは雲海となって広がり、見事なご来光を望むことが出来ました。先週の予測どおり、今週は見事な紅葉となり、大雪渓から三本滝ゲートまで全エリアで見頃・ピークを迎えました。沿道にはヒルクライマーはもちろんのこと、今日はカメラマンの三脚が林立し、紅葉散策の方々の姿があちこちに見られます。上部エリアの快晴は10時30分ごろには山麓から湧き上がる雲に覆われてしまい、見事な紅葉に日差しが届かなくなり、日が差すタイミングを気長に待つカメラマンの様子が見られました。しっかりとした色合いになっても落葉は少なく、今年は紅葉の当たり年を迎えました。また、乗鞍岳から南へ約25kmに位置する御岳山で11時53分に火山爆発がありました。乗鞍岳剣ヶ峰山頂付近からは御嶽山を真正面に望む位置にありますが、午後から濃霧に覆われて、御嶽山の様子を確認することはできませんでした。また、乗鞍においては火山噴火による影響は見られませんでした。

9月28日(日)は、雲ひとつない快晴が終日続きました。ご来光バス運行が昨日よりも多い6台も運行され、今シーズン最後のご来光を楽しもうとされた方がたくさんお越しになりました。真っ青な秋空にピークの輝きを見せた紅葉がくっきりと冴え渡り、これ以上の色彩はおそらく本日以外ではもう見られないのではと思うほどの紅葉日和。また、今日は山頂登山に向かう方も多く、午後になっても剣ヶ峰山頂を目指す方がたくさんいらっしゃいました。剣ヶ峰山頂からは昨日噴火した御嶽山の噴煙がしっかりと確認でき、高く登り立つ噴煙は周期的に激しく沸き立つタイミングもあって、予知できない噴火の恐ろしさを改めて感じさせるものでした。また、畳平付近で若干の灰が見られたようですが、乗鞍一帯では御岳噴火による影響は全く見られませんでした。

紅葉の状況は、先週の21日(日)の朝、畳平鶴ヶ池で初氷が観測されて、その冷え込みから大雪渓・位ヶ原の上部エリアでは霜枯れが散見される状況でしたが、霜枯れによる影響は少なく、大雪渓から三本滝ゲート付近まで全エリアで見頃・ピークとなりました。例年ならピークの色合いとなる時期には一部で落葉も始まって、ボリューム感が乏しくなることがありますが、今年は色合いもボリュームも共にすばらしく、当たり年であることは間違いありませんが、その中でもかなりグレードの高い紅葉が展開されました。

 

◎ 今回の目次

Page-1 : 【9月27日(土)、観光センター前駐車場】       【観光センターから大雪渓へT(乗鞍高原周辺、沿道の風景)】
Page-2 : 【観光センターから大雪渓へU(三本滝ゲート〜位ヶ原、沿道の風景)】       【観光センターから大雪渓へV(位ヶ原、屋根板の絶景ポイント、沿道の風景)】
Page-3 : 【雪渓下部】       【雪渓上部 T】
Page-4 : 【雪渓上部 U、モーグルコース】
Page-5 : 【9月28日(日)は終日快晴、紅葉日和】       【9月28日(日)は終日快晴、登山日和・御岳の噴煙】
Page-6 : 【紅葉情報−大雪渓付近(標高2600〜2700m付近)】       【紅葉情報−宝徳霊神〜位ヶ原付近(標高2500m付近)】
Page-7 : 【紅葉情報−位ヶ原山荘付近(標高2350m付近)】       【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近(標高2220〜2000m付近)】       【紅葉情報−摩利支天〜三本滝(標高2000〜1800m付近)】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>

【ヒルクライマーへのアドバイス・お願い(レインウェアの持参、自転車の点検整備、熱中症と水分補給可能場所、走行上の注意点)】(Page-2)

●参考資料●
(紅葉の概要) − 乗鞍紅葉情報(紅葉の歩き方)
(紅葉ビューポイント・地図) − ノリクラガイドマップ 紅葉 上部エリア版(大雪渓〜摩利支天)   ノリクラガイドマップ 紅葉 下部エリア版(三本滝〜乗鞍高原・一の瀬エリア)
(周辺地図) −      ノリクラ ガイドマップ (県道乗鞍岳線カーブ番号版)    ノリクラ ガイドマップ (春〜夏スキー 大雪渓・山頂版) 
(シャトルバス) − 乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報

  

 

【9月27日(土)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場  − 予報に反して曇り空

こちらは6時前の観光センター前駐車場。今日の天気予報は晴。しかし、ご覧の通りの曇り空の朝です。

 

紅葉が始まり朝早くからたくさんの車が

気温は11℃、この時期の気温としては高めで寒さは全くありません。そして、6時の時点で観光センター前駐車場には155台ものマイカーがお越しになり、空きスペースは半分以下になっています。本格的な紅葉が始まり、訪れる方が増えてきました。ご覧のように、観光センター周辺の里山すらも飲み込むほどの低い雲に覆われて、どんよりとした雰囲気になっています。

 

観光センター周辺でも黄色く色付き始める

観光センター周辺でもご覧のように黄色く紅葉が始まる木々が目立つようになってきました。乗鞍高原の本格的な紅葉へ一歩ずつ近づいています。乗鞍高原の紅葉の見頃は例年10月中旬ごろです。

 

シャトルバス乗車券案内所 畳平、気温1℃
この時期としては寒くない

こちらはシャトルバス乗車券案内所。カウンターのには畳平の天候・気温が表示されています。ここ数日はマイナスの気温は記されていましたので、プラス1℃とは、畳平にとっては決して低い気温ではありません。

 

シャトルバス始発便
10月から始発便は7時に変更
三脚を携えるカメラマンが多い

こちらはシャトルバス乗り場、6時10分の始発便が到着しました。いつもなら登山もしくは観光にお越しの方が集まりますが、今日は大きな三脚を携えたカメラマンの姿が多く見られました。なお、10月からは6時10分発の便はなくなり、次便の7時便が始発となります。

 

WebSiteの紅葉情報を見て、今日に決めました。

6月の春スキー以来久しぶりのノリクラ。「月日のたつのは早いですねぇ〜。WebSiteの紅葉情報を見て、今日やってくることに決めました。」と、おっしゃってくださいました。

 

開花直後のサクラ(5月中旬、自然保護センター)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2014/05/15・17・18) B
今週に入って紅葉が始まりました

さて、春スキーの頃はどのような状況であったか見てみましょう。こちらは観光センター駐車所の隣にある自然保護センターのサクラ。左の画像は5月中旬のサクラの花が咲き始めたところです。そのサクラの今週に入って葉に赤味が見られるようになっていました。

 

綺麗な発色

まだまだ、一部ですが、綺麗な発色を見せています。

 

開花直後のスモモ(5月中旬、観光センター)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2014/05/15・17・18) B
黄色く色付き始めました

こちらも同じく春スキーの頃に咲くスモモ、右の画像のように今週当たりから黄色に輝く紅葉が見られるようになって来ました。木々たちはこのような繰り返しを黙々と毎年実行しています。

 

今日のご来光バスは5台も運行 − 「上は重厚な雲海が広がって、見事なご来光となりました」(運行は9月末まで)

さて、こちらは夜明け前に5台も運行されたご来光バスが観光センターに戻ってきたところです。「上は重厚な雲海が広がって、見事なご来光となりました」とのこと、観光センター周辺に垂れ込める雲を突き抜けると、濃霧の中から急激に視界が開けて、重厚な雲海が広がっていたようです。

なお、ご来光バスの運行は9月30日までで、今回が最後の週末となり、翌日は6台も運行されました。

 

7時過ぎには満車 これからタクシーもフル稼働へ

そして、7時過ぎにはもう満車の表示が...ご来光に向かった方がそのまま山頂登山などに向かったようで、お越しの方の滞在時間が長いため、満車が解消されません。また、紅葉シーズンは道中で撮影するカメラマンが多くなるため、タクシーもフル稼働のの一日が始まります。

 

【観光センターから大雪渓へT(乗鞍高原周辺、沿道の風景)】

先週の鈴蘭バス停のカエデ
ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.20(2014/09/20〜21) @
今週の鈴蘭バス停のカエデ
色合いが広がって深まる

それでは大雪渓に向かう沿道の様子をご覧ください。こちらは鈴蘭バス停のカエデの紅葉。乗鞍高原の中でも最も早く色付くカエデです。本当に少しずつですが、色合いが深まってゆきます。上部の大雪渓・位ヶ原のように一気に進まないため、綺麗に色付いたあとでも落葉せずに長持ちしています。

なお、乗鞍高原で一番人気となっている一の瀬の大カエデは、例年10月20日頃から見頃を迎えます。

 

先週の小道
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2014/09/20〜21) @
今週の小道

さて、こちらは先週ご紹介したすてきな小道。しかし、今週の画像をよく見ると...

 

立入禁止 − クマが頻繁に出没するため この場所に頻出するツキノワグマ(8月下旬)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2014/08/30〜31) @

立入禁止のテープが敷設されました。実はこの奥はクマが頻繁に出没しているため、安全の観点から立入禁止としたようです。これから乗鞍高原一帯ではどんぐりの実ができ始めますから、より一層注意が必要となります。

 

ノコンギクの花は淡い紫から濃い紫まで様々

さて、こちらはいつもご紹介しているノコンギク、実はほとんど色がないといっても良いものから、濃い紫のものまであって、同じノコンギクでも色々なバリエーションを楽しむことが出来ます。

 

ヤマトリカブト(花) ヤマトリカブト(実)

そして、こちらはヤマトリカブト。まだ咲いているものもありますが、右の画像のように数多くの結実が見られ、こちらもそろそろシーズンオフとなりそうです。咲き初めから数週間経過しますが、まだしっかりと花を見せてくれました。

 

先週の善五郎駐駐車場〜休暇村間
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.20(2014/09/20〜21) @
今週の善五郎駐駐車場〜休暇村間
ミズナラの色合いが深くなる

善五郎の滝駐車場から休暇村に向かう区間のミズナラ。色合いが深くなって、ミズナラらしい深い色合いの紅葉へと進んでいます。

 

今年のどんぐりは不作傾向 − クマにも人にも重大な関心事

その真下の地面にはどんぐりの殻が無数に落ちています。ただ、今年は全般的に昨年より不作の傾向が見られるとのことです。油分の多いどんぐり類はクマの冬眠には欠かせない食料ですから、どんぐりの不作はクマにとっても、また、クマの動向に注意する人間にとっても重大な関心事です。

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