ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.22(2014/10/04〜05) C

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(Update:2014/10/09)

 

【雪渓上部 U、モーグルコース】

雪渓上部左側 − 上級者限定

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。

大雪渓エリアの中でも最も遠方に位置することから、他のエリアが滑走可能なこの時期は訪れる方は少ない状況です。しかし、他のエリアが滑走できなくなって、雪渓上部左側しか滑走できなくなる8月下旬頃になると、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットのほか、大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況になって行きます。さらに、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、バーン下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。

したがって、8月下旬以降になって雪渓上部左側しか滑走エリアがなくなるとノリクラデビューは出来ませんので、初めての方は雪渓下部や雪渓上部右側が滑走できる8月中旬までにお越しになったほうが良いでしょう。

 

昨年の下端部分
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2013/10/05〜06) C
先週の下端部分
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2014/09/27〜28) C
今週の下端部分
昨年より2週間早い雪解け

下端部分は落書きの岩から35メートルほどのところに位置しています。先週の段階では、昨年より2週間早い雪解けでした。しかし、今週より2週間後の昨年は降雪があって、積雪量が増えてしまったため、昨年との比較ができない状況ですが、雪解け状況という点だけで考えれば、昨年より2週間早い状態です。

 

今日のモーグルコースは2本

今日もいつものように常連のモーグラーがお越しになっています。先週は南寄りのライン1本のみでしたが、今週はもう1本も復活して、2本が滑走可能状態になっています。

 

「今年の紅葉はあっという間でしたね〜」

「今年の紅葉はあっという間でしたね〜」と、おっしゃる常連の方。今日はバーンが硬く、整備するのに1時間30分もかかってしまったとのこと。

 

先週のハイマツ帯を縁取るウラジロナナカマドの紅葉
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2014/09/27〜28) C
今週のハイマツ帯を縁取るウラジロナナカマドの紅葉
完全に落葉 − 今年の紅葉は短命でした

ハイマツ帯を縁取る紅葉を見ると、左の先週の鮮やかさが、右の今週の画像には全くありません。今年ほど短命な紅葉はこれまで経験したことがありません。

 

南寄りのコース − 13メートル×49メートル(ピッチ:3.8メートル)

南寄りのコースは先週と同じく13メートル×49メートル(ピッチ:3.8メートル)。

 

北寄りのモーグルコース

そして、こちらは再び復活した北寄りのモーグルコース。スタートエリアではスキー板を装着したり、滑走順番を待つ待機場所がないため、少し離れたところでスタンバイします。

 

北寄りのコース − 12メートル×42メートル(ピッチ:3.5メートル)

北寄りのコースは12メートル×42メートル(ピッチ:3.5メートル)。

 

常連でも転倒します − 岩場に激突寸前でなんとか停止

ピッチが細かく、慣れている常連も転倒してしまうほど...岩場が迫る中、安全に停止するのが精一杯!

 

上端部分

上端部分の積雪状況を確認します。

 

昨年の雪渓上端
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2013/10/05〜06) C
先週の雪渓上端
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2014/09/27〜28) C
今週の雪渓上端 −昨年より1週間以上遅い雪解け

先週からの雪解けは高さ20センチ程度ですが、上端の位置変化はかなり見られます。それでも昨年と比べて1週間以上遅い雪解けです。

 

上端から−下端部分まで85メートル、例年より長い

雪渓上部左側の上端から下端までの距離は85メートル。2013年は102メートルです。2012年は47メートル。2011年は32メートル、2010年は濃霧で測定不能、2009年は77メートル、2008年は90メートル、2007年は56メートルでした。昨年より短いものの、例年より長い状況です。

「綺麗な雲海だなぁ〜」 午後から重厚な雲海

「綺麗な雲海だなぁ〜」 スキーをしながら眺める雲海。今日は午後から重厚な雲海が眼下を埋め尽くしています。

 

鉢盛山(手前)と八ヶ岳連峰(奥)

かなり厚さ(高さ)のある雲海で、手前の山は標高2447メートルの鉢盛山の頂ですから、雲海の高さは標高2000メートル以上に及んでいます。また、奥の連峰は八ヶ岳です。

 

長野県側では重厚な雲海はさほど頻繁ではない

岐阜県側の乗鞍スカイラインではこのような重厚な雲海は良く見られるものの、長野県側では頻繁には見られない現象です。

 

雲の不思議な流れに自然の力強さを感じる

山麓から湧き上がる雲はダイナミックに斜面を駆け上がり、時にはトグロのようにぐるぐると回りこむ様子も見られます。雲の不思議な流れに自然の力強さを感じさせてくれます。

 

【肩の小屋、今シーズンの営業はあとわずか】

肩の小屋

こちらは大雪渓の北端にある肩の小屋。乗鞍岳登山(剣ヶ峰登山)への中継地点で、多くの登山者が立ち寄る場所でもあります。

 

今シーズンは10月5日(日)まで営業

肩の小屋は例年7月上旬から10月上旬までの営業で、今シーズンは10月5日(日)までです。

 

秋になって水不足のため山麓から何度も運搬

秋になって水不足となり飲料水を一日何往復も運び入れるなど、苦労も耐えなかった模様ですが、何とか乗り切れたと少し安堵な表情。

 

来シーズンもお会いできることを楽しみにしています

毎日を一緒に生活してきたメンバーも、肩の小屋での仕事が終われば、それぞれの道を歩みます。もちろん、来シーズン戻ってくるメンバーもいらっしゃることと思います。また、来年再びお会いできることを楽しみにしています。

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